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アナログなデジタル着色

4月も終わりに近付き、京都ではもうムシアツサを感じています。
気付かないフリをしても忍び寄る湿気…

さて、今回は4月はじめに軽くご要望が出ていたものにお応えしまして、

目に痛くないデジタル着色


こちらについてのお話です。

ただしスキルとしてはほとんど参考にならないかと…

なにせ私も手探り、
そして最終的にはアナログ制作ですから、
まっすぐ向き合っていないんですね、イスにナナメがけ状態。
面談なんかでやった日には「なんだねその態度は」と言われちゃうヤツです。

真面目にスキルアップをご希望の方は、ふわっと読んで「ほーん」とご笑覧ください。


オオサンショウオを見つめるブッセ


発端


事の発端はこちらの画像投稿です。


川原をスケッチして、それにデジタルで着色したものを投稿しました。
コメントくださった中で、梅熊さんからこんなご要望!

デジタル着色が自然で目に痛くない!こんどこの辺も記事にしてくださいw


ご存知の方もいらっしゃるとは思いますが
梅熊さんは毎日が修行の御仁で、その経過・結果・創意工夫を余す所なく、かつ面白く供給してくださる、素晴らしいクリエイターさんです。

仕事でデジタル駆使されている方に、私が何を言えるかいなぁ…というところはオイトイテ、さくっといきましょう。



やったこと


やったことを言いますと、

①スケッチをカメラで撮影
②PCのフォトアプリで調整(トリミング・明度調整)
③ペイントソフトで着色

この3工程です。

②の調整はこんな感じで、画像データを見やすくする程度。

撮影時にきちんと明るく見やすくできていたらしなくてOK


PCのフォトアプリで調整すると解像度が落ちますが
そもそも生データが解像度高いので私は気にしません。

続いて肝心のペンタブソフトでの着色ですが
ほとんどアナログなことしかやってません。


塗りやすくして

上から色を重ねていく。

気になるところをタッチアップ。


どこの塗装工事か、と言いたくなるほどシンプルなつくりです。


上から色を重ねたものがこちら


このぼやぁっとした感じ、
使っているツールが「にじみスプレー」や「ノイズ」など
エアスプレー系なものですから
それで目に痛くない着色になっているのではないかと思われます。


使っているツール


以上が「目に痛くない着色」のナカミなのですが、

ずいぶんうすっぺらい。


これはご期待に応えられているのか…?と思い、
そうだ、せめてメイキングをお付けしよう!
そうすれば後はそこから読み取って頂けるであろう!(他力本願)

と、思い以下に添える所存です。


しかしペイントデータを保存していなかったことに気付いた。
おぉ…となりながら、まぁさして時間がかかるものでもなしといそいそリテイク。いくぶん色味等が異なる点はご容赦下さい。


メイキング


以下、ずらっと画像が続きます。
ご興味ある方はどうぞ!

元データを読み込みまして、もうちょっと見やすくしていきます。


最近覚えた「トーンカーブ」。明度調整がより細かくできる!というぐらいに思っています。(違ったらすみません)


あんまり細かな「鉛筆色」はいらないのと、暗い部分はグッと効かせたいので、そのあたりを調整。


こんな感じで着色に入ります。


新規レイヤーに着色を。「ノイズ」でふわぁっと。濃度や粒の大きさはお好み。


あ、かけすぎた、と思ったら「透明色」で調整。
この「透明色」がデジタルすごい!と思っているところです。


次に同じレイヤーで「にじみスプレー」をかけます。
同じレイヤーでしていますが、それもお好み。


石を描くとき、アナログでも霧吹きを吹くことがあるのでそのノリです。


粒の大きさを手元で調整できるのもデジタル様々。


エアブラシの「粒による着色」は岩絵具との親和性が高くて
なんかこう、落ち着きます(笑)


いったんある程度の着色が終わりました。


ここでちょっとデジタルらしく、このレイヤーを「乗算」にします。
わからないまま「イイカンジ」と思ってやっているので目が泳ぎます。


もう少し明るく、ということで違うレイヤーを作成、白っぽい色で着色。
懲りずに「ハードライト」のレイヤーにしてみます。


あとは細かい調整ということで、陰の部分をつくっていこうかなと。
スポイトで絵の黒色をとりまして、


カケアミでざくざくと。
自分の手でかけても良いのですが、カケアミでいけそうだったので。


明るくしたいところは白っぽい色でカケアミ。
こちらも画面の明るい色をスポイトでとって、まとまるように調整していきます。


線描じゃなくて点状の色面がほしいなぁと思った部分はスプレー。
もうこの辺りの考え方はアナログと一緒です。


こんな感じで良いかしら、と思ったら保存。


色味を変えたバージョンが見たいときは、最初の色味をつけたレイヤーを
色調変えてあげれば簡単に。細かな調整が基本モノクロなので楽にできます。


緑っぽいバージョン


黄色にもふってみました。



所感


デジタルペイントで良いなぁと思っているのは
「透明色」というものが使えることですね。

消しゴムで消すのではなく「透明のスプレー」とか、
アナログには到底なし得ない着色!
あれは素晴らしいです。

私がやっているのは、アナログ制作のためのイメージ作りなので
ぜんぜん細かな絵作りはできていませんが
いやはや便利だなぁ…と思って使っています。


極端な例ですがこういうときもあります(人間だもの)




考え方が結局アナログの時と同じになるのも、
保守的な性格よの、と思いつつ面白いものです。

今回、梅熊さんで言うところの「渋記事」となりましたが、
何かしら楽しんで頂けましたら何よりです。


そんなこんな「アナログなデジタル着色」でした。





おまけ

以前の作品の連作検討なんかにも使えます。


も少し爽やかにできるのかしらver



もっと甘めに攻めれば新規開拓か…?ver


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