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万年筆インクでかすみ草を染色してみた

2023年12月13日追記
最新版のかすみ草の染色方法について別記事でまとめ直しました。以下のリンクからどうぞ。


今回は、万年筆用のインクを使用してかすみ草を染めてみました。

以前インクのクロマトグラフィーについて調べていた際に、プリンター用のインクでかすみ草が染められると知ったことがきっかけです。

プリンター用のインクで染められるのであれば万年筆用のインクでも染められるのではないかと思い試しました。

用意したのは白いかすみ草の花束と7色のインク、倒れにくい筒状の容器(私はビーカーを使用しました)が7つです。容器の底から5mmの高さまでインクを注ぎ、かすみ草を刺して24時間放置しました。

かすみ草の入れ方によっては茎の切り口部分がインクから出てしまうことがあるため、1cm位の高さまでインクを注いだ方が安心だとは思います。しかし私はインクがもったいないと感じてしまったため少ない量でチャレンジしました。


フェリスホイールプレス Wonderland in Coral×かすみ草

フェリスホイールプレスのワンダーランドインコーラルは柔らかなコーラルピンクにシルバーラメの入ったインクです。

かすみ草はインクの色とほぼ同じ色に染まりました。ラメはかすみ草に吸収されないので容器の下に沈殿して残ります。

こちらのインクは他のインクと比べてかすみ草が速く染まりました。インクに漬けてから1時間程で色づき始めていたと思います。

ハイカラインキ オペラローズ×かすみ草

寺西化学工業から発売しているハイカラインキのオペラローズはレトロ感のあるピンクベージュのインクです。

かすみ草は黄みの強いベージュ色に染まりました。インクの色とは少し違った発色をしていますがアンティークな色合いで可愛らしいです。

ゆらめくインク 極光×かすみ草

セーラー万年筆から発売しているゆらめくインクの極光はピンク色が垣間見える水色のインクです。

かすみ草はターコイズグリーンのような色に染まりました。インク自体の色よりも鮮やかな色です。

極光は書いた直後はくすみ感のあるミントグリーンをしているので、その色からくすみだけを抜いた色に染まったように思います。

ゆらめくインク 夕×かすみ草

セーラー万年筆から発売しているゆらめくインクの夕は緑色が垣間見える淡いくすんだ赤色のインクです。

かすみ草は若草色に染まりました。インクを使ったときに垣間見える緑色がそのままかすみ草に現れたようです。

百鬼夜行インク 河童×かすみ草

Tono&Limsから発売している百鬼夜行インクの河童は緑色が使用する紙によって青に発色したり緑に発色したりと変化します。今回使用した用紙であるヴィフアール水彩細目で使用すると青くなりました。

かすみ草は淡い青色に染まりました。

他のインクと比べてかすみ草がなかなか染まらず12時間が過ぎてからやっと色づき始めました。

百鬼夜行インク 鎌鼬×かすみ草

Tono&Limsから発売している百鬼夜行インクの鎌鼬は緑色が使用する紙によって赤紫に発色したり茶色に発色したりと変化します。今回使用した用紙であるヴィフアール水彩細目で使用するとやや赤みのある紫になりました。

かすみ草は紫みのある淡いピンク色に染まりました。

先程の河童と同じく他のインクと比べてかすみ草がなかなか染まりませんでした。

この2つのインクと他のインクとの違いは、百鬼夜行インクはブラックライトを当てると光るという点が挙げられます。もしかするとブラックライトを当てると光るインクはかすみ草が染まりにくいのかもしれません。

浮世絵インク 写楽赤桜×かすみ草

TACCIAの浮世絵インクの写楽赤桜は黄みのあるはっきりとした赤色のインクです。

かすみ草は鮮やかな黄色に染まりました。インクの赤が一切反映されず驚きました。

他のインクも赤色が現れにくかった気がします。かすみ草と万年筆インク用の赤色色素は相性が悪いのかもしれません。

しかし予想外の色に変化するのも、それはそれで面白いです。

まとめ:自由研究にぴったりかもしれない

夏休みの自由研究で行うと非常に楽しそうだと思いました。プリンター用のインクでかすみ草を染めると望み通りの色を作ることができ、万年筆インクで染めると予想外の色の変化を楽しむことができます。

夏休みの宿題のために万年筆インクを使用するのはもったいない気もしますが、使っていないインクがあるならば試してみるのはありだと思います。

また、インクの消費方法に悩む大人の皆さまにもおすすめしたいです。染め上がりを待つ間のわくわくも楽しいですし、染めた後のかすみ草をドライフラワーにすれば飾って眺めることができます。

機会がありましたら、ぜひ試してみてください。

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