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現実でもファンタジー(リプリー)でもジュードロウが持ってくのかよ

昨日は見終わってないリプリーの感想を話しましたが、今日は見終わったリプリーのですね。ヘッダ画像をお借りしています。

う~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん何から離せばいいのか……大筋は昨日のそれで変わってないんですよね。じゃあ今日ぼくが薬屋に行って処方箋を頼んだら店内で狸が大暴れした話を……

するわけにもいかないので、リプリーの昨日話してないラス20分ぐらいについて話したほうがいいでしょうか。なぜピーターを殺さないといけなかったんだろうか……こいつにとって性愛の対象とは限りある人間でありながら消費財にしか映ってないんスかね。

ここでぼく自身が、昨日は犯人に結構感情移入して書いてたがそこそこフラットに見えてきたことに気がついた。それはピーターへの印象が180°ぐらい変わったからなような気がする。

最初は犯人の前にいきなり出てきた名探偵みてえな人?なんか都合のいい道具……舞台装置っすねと思った。だってジュード・ロウがいなくなって一人っきりになったはずのマージの腕を掴んで、よくわからんがマージの「男連れで有りたい」願望みたいなのに添い遂げてあげる奴なんてこれまでの話でなんのそぶりもなかったのにいきなりじゃないっすか。

それもあってピーターの都合いい舞台装置っぷりに辟易して犯人の追い詰められ感を不憫に思ったが、まさか犯人といい感じんなったピーターすら、この話の悲劇……虚しさ?をピークに持っていくためにあわや犯人に対して不信感とか他の悪感情とかを持っていたのかもわからないのにぶっ殺されるなんて………と。

グウィネス・パルトロウの妄信ぶりも舞台装置に見えちゃうんスよね。もちろんそれがないとツマンネなんだろうとは思うんすけど……この女に、お前が疑ってる犯人はお前のためにお前の追い求めてる男のカスさを伝えないでくれてるのを知ったらお前はどう思うんだろうね?と教えてあげる余地がこの話にはある。

つまりジュード・ロウが現地の女を、しかも別の男と婚約してるその女を孕ませた上に、その女が自殺した理由がジュード・ロウが自分になびくわけがないと悟ったからだったと知ったらどうすんの?と。これもあり、ジュードロが犯人にものすげー反転アンチぶり、この話で一番クソみてえな罵詈雑言を浴びせてくんのもあり、視聴者はこの時点では犯人に感情移入してしまうんじゃないんスかね。つまりローも舞台装置。舞台装置じゃない登場者なんていんのかよ

ローがマットデイモンより年下だったなんて初めて知ってしまった。そしてこの鮮烈なビジュアルで助演アカデミー賞をとっただかとらないだかもまるでリプリーの内容まんまで笑っていいんだかどうか……

あと昨日はケイト・ブランシェットを褒めたが、この人もマジで体(てい)の良い舞台装置でした。最初リプリーの冗談だよ、みたいのを最後らへんで回収すんのかな(例:造船の跡取りだと嘘をついたね、きみはそれが冗談だと思ったんだろうけどあれは本当に嘘だったんだよ→ラブシーン)、と思ったら別にそうではなく……

犯人が嘘を付き始めたら急に出てきたり、グウィネス・パルトロウと知り合いだったり……でもその御蔭でブランシェットとパルトロー同士をぶつけて相殺させる隠し技ができたり、でも最後の最後でピーターをぶっ殺す動機を犯人に与えたり……ルーラでも使ってんのかよ?

この映画が嫌いなわけではない。

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