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スバルフォレスターの男と主人公の奥さんの同義体性について

昨日、騎士団長殺しの上巻にある一節について考えていました。すると、自動的に─────といいますか消去法的に……?スバルフォレスターの男がなぜ存在したのかが解った気がした。ヘッダ画像をお借りしています。

上巻にスバルフォレスターの女が出てきます。昨日はそれが佐倉双葉のイメージだと言い、好き放題描写しました。

流石にそれは乱暴だった……としても、身近なたとえにスバフォの女を当てはめたことで、なぜ本来的に、物語で大きな意味があるっぽいスバフォの男側の方の役割が見えてきた気がするんですね。

スバフォの女に膣内射精した後、といいますか翌日、昨日も会ったはずのななんでもないおっさんであるスバフォ男に同じダイナーでまた会う。すると主人公はスバフォ男から「お前がどこで何をしていたか知っているぞ」というプレッシャーを感じるに至った……そんなの……ただの罪悪感やんけ、というわけです。

主人公は(おそらく不倫をしてた)自分の奥さんとは異なり、誠実に過ごしていて、それは別離を突きつけられた物語開始直前の傷心旅行においても守られていました。

しかしながら一旦それが突破されたことがありました。それが当該スバルフォレスターの女です(これ別に公式な呼び方じゃないので注意してください。同時期に、公式名称としてスバルフォレスターの男が出てくっから、便宜上こう呼んでる)。

主人公はまだ奥さんのことが好きだった。だけどスバルフォレスターの女と交尾した。とんでもないねたばれだけどその膣内射精は奥さんに届いていた。どういう構造だよ

だけどこの夫婦間には、貞操を守りまくるという暗黙のルールがあったので、奥さんはお外交尾をしてたみたいだが、まだ奥さんが好きな主人公はそのルールを厳格に守る必要があると(当人的にはおそらく)自覚していた。

するとその交尾後、ラブホを後にして昨日と同じダイナーに行ったら、昨日というスバフォの女と貞操を突き破った行為をする以前はなんともなかった男の視線が突き刺さった。

昨日と全く同じ男だった、昨日はなんとも思わなかった。この違いは何か?交尾のあるなしです。つまり主人公はこれで夫婦間のルールを破った、罪悪感が募りすぎた。つまりスバルフォレスターの男は主人公の奥さんが主人公に「めっ」しに来た象徴、メタファーなのではないだろうか(とにかくメタファーという単語が飛び交う物語だ)。

主人公がスバフォの女の身体を借りて奥さんに絶頂射精したように、自分が浮気しといて奥さんはスバフォの男の身体を借りて主人公にめっした。なんとも自分勝手な夫婦である……ように感じてはいかんのだろうか。

でも奥さんは勝手に好きな男と交尾しまくってたんだから、奥さんの意思はそこに介在してないような気がする。主人公が勝手に得た言い訳なような気がする。俺は罪悪感を覚えているぞ、と。じゃなかったら罪悪感を自覚してないけど、スバフォの男にいじめられたからおあいこだね、と。

読み返してこれなのでまた意見を変えるかも知れない。ファンの人は怒らないでいただきたい……

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