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自分を知ること。

前回の「健康のこと」ではまずは「自分を知ること」が大切であることを書きました。

これは「健康」や「幸福」には欠かすことのできない基本中の基本、あたりまえのことなのですが、意外と「自分」というものを知り、理解することは難しいものです。

本当の自分らしさ

前回も書きましたが、私達は大人になるにつれ様々な「役割」が与えられます。その与えられた「役」をこなすのに「自分」を押し殺さなければならない場面もあるかと思います。それが「大人」だと言われることもあります。

もちろん、それでも「自分」を突き通し、「自分らしく」どのような役もこなせるのであればそれはとても素晴らしいことだし、それがあたり前に認められる社会であってほしいとは思いますが、現実はなかなかそうはいかず、多くの人は自分の「役」にふさわしい人物を演じながら、うまく立ち回っているのではないでしょうか。

先日、TVで松本人志さんと中居正広さんがMCの番組「マッチングな夜」で俳優の山田孝之さんと菅田将暉さんの対談を観ていたとき、まさにこの"演じることの弊害"について山田さんが語ってました。

番組で菅田さんが「いま、はじめて役者を休んでいる、止まらないと全部が嫌になりそうだった」といった話をしたとき、山田さんが「役者は役の期間中は一旦自分のことを全部捨てて、常にその役のことを考えている、これは自ら精神を分裂させているということであって、不安定になって当然」ということをおっしゃっていました。

この話を聞いたとき、役者さんっていうのは本当に過酷な仕事だなと思ったのと同時に、自分軸を持った上でしっかり「自分」と「役」を切り離せるメンタリティと休息がなければ、本当に身体と心が壊れてしまうのだと思いました。

役者さんほどではないですが、短い時間でも日常的に「自分」と「役」を行ったり来たりを繰り返している人は、自分を見失わないようにして、立ち返るための「自分軸」が必要になると思います。

では、どのようにしてその「自分軸」を作っていけばよいのでしょうか?

自分軸の作り方

これが「自分を知ること」に繋がるのですが、自分を知り、理解するために必要なのは言語化です。
私達は自分たちの知っている「言葉」でしか物事を理解することができないために、様々な感情や考え、物事を「言葉」に落とし込む作業が必要になります。

このようにnoteに自分の考えを書き込むことも「言語化」の1つですし、世間を賑わしているNEWSに対してTwitterなどで自分の意見や考えを書き込むのも良い方法だと思います。

大切なのは自分の心の内にある思考を客観的に見える形で引き出し、観察することです。

自分の考えや気持ちを「見える化」し、それを繰り返していくことで、いくつか共通するキーワードが浮かびあがってくるはずです。

それは自分の好きなことだったり嫌いなことだったり、それが自分の軸を作り出す言葉であり、「自分」に立ち返るためのキーワードとなります。

松浦弥太郎さんの著書「ほんとうの味方のつくりかた」は自分自身の内面を見つめ「自身を知ること」の大切さを説いた本ですが、私自身この本に出会い、本書に書かれている「自分の見つけ方」を実践して、これまでの人生を振り返りながら、自分でも気づいてなかった今の自分を形作り、自分の味方となっている「言葉」を見つけることができました。
例えば、
「健康」「時間」「努力」「スポーツ(野球)」「自然」「知識・教養」「お金」「家族」「親友」「センス」「普通」
など、
これらは、私のこれまでの人生で大切にしてきたことや、私の味方となって、私を助け、守ってきてくれたものです。
そして、これからも自分の人生の味方となるものであり、私が大切にしなければならないものになります。

このような「軸」があるからこそ、私はどんなに寄り道をしたり、道を外れたりしても、自分にとって本当に大切なことは何かを考え、そこに戻ってくることができます。

もちろん、寄り道や道を外れることは悪いことではなく、新たな自分の発見するためにはとても大切なことということはここに書いておきます。

自分の物差し

これまで多くの患者さんや職場のスタッフとの対話をしてきましたが、ヒトは他人の好きや嫌いには敏感ですが意外と自分自身の好きや嫌いには無頓着で深くは考えていないことが多いように思います。

そしていつの間にか「他人の物差し」で自分を測り、他人と比較して自分を見るようになってしまいます。

クレイトン・M・クリステンセンの著書「イノベーション・オブ・ライフ」の冒頭にはこんな問いがあります。

「自分の人生を評価するものさしは何か?」

幸せは自身のものさしで測るものであり、他人のものさしで測るものではありません。
まずは自分という人間を知り、自分が大切にすべきものを知ることが「自分で自分の人生をコントロールする」ことに繋がり、それは幸せな人生を歩むための1つの条件だと私は思います。

まとめ

自分を知ることは、自分が立ち返るための場所を作る作業。
それは自分の物差しを作り、自分の人生を自分でコントロールすることに繋がり、幸せな人生を歩むための1つの条件となる。

最後までお読みいただきありがとうございました。

自分の人生を歩むための参考図書




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