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【あれこれ】家庭科室登校だった私

3年間不登校をしていた僕ですが、3年目の数か月だけ保健室登校をした経験があります。保健室の先生、優しかった…。当時校内にいた人間の中でとびぬけて優しかったです。初寄稿者のひなさんは保健室登校をとびこえ家庭科室登校をされていたレアケースな方。あと、「ムーミン」ってなんだったんだろう。(スタッフ・古川)





中学校1年生になってから、勉強も人間関係も上手くいかず休みがちになり、3学期辺りから不登校になりました。

中1の時の担任の先生は仲良くない同級生を私の家に訪問させ「学校においでよー」と言わせたり、家に電話をしてきて出たがらない私に怒って母に「騙して出させればいいじゃないですか!」というような人でした。私はもちろん母も精神的に参ってしまい、母はパニック障害に。
私は「もう一生家から出られないし社会生活出来ない人間になってしまったんだ」と13歳で人生は終わったと毎日思っていました。

中2になり、担任の先生が変わりました。私が会うより先に母が会いに行き、「今年赴任してきたらしいんだけど、ムーミンママみたいに優しくて穏やかな人だったよ!ベテランぽい!あの先生なら大丈夫よ!」と母に言われ、私はムーミン体型のおばちゃん先生を想像していました。
詳しくは忘れてしまいましたが、新しい先生と会うために短時間だけ学校に行き顔合わせしようという話になりました。いざ学校に向かうため制服を着ようとすると身体が動かなくなりました。同級生がいる空間に行くことを想像するともっと動きません。その思いを母に伝え母から先生に伝えると、授業の終わった放課後に来ること、制服を着なくても良いこと、正門から入ると部活中の同級生が居るため裏口で待ってるからそこから学校に入っていいよと言ってもらえました。
私は絶対に学校に行きたくはないけど、私の気持ちをとても考えてくださったことは伝わり、なんとか学校に行くことが出来ました。

新しい先生にお会いすると、女性の先生で女優のように美人でスラッとしていてニコニコしてて全然ムーミンママのビジュアルではありません。むしろ正反対。先生から「ひなさんのことを知りたいから短くても良いから毎日日記を書いてそれを見せてほしい」とお願いをされました。今だったらめちゃくちゃめんどくさいので絶対やりたくありませんが、なにかやることがあることが当時は嬉しくて、毎日書きました。

当時ハマっていた料理や手芸のことを日記に書くと先生が「家庭科室でやるのはどう?家庭科室なら同級生に会わずに学校で過ごせるよ。もし良ければ家庭科担当の先生に聞いてみるね」と提案してくれました。とても迷いましたが、放課後に教室で会っていた時にたまに同級生が廊下にいて嫌だったため、同級生に会う率が減るかも?と思い、お願いをすることにしたのです。家庭科の先生もとても良い人で授業でやっている内容を、私一人のために教えてくれました。市区町村のコンテストのようなものに私の作品も出品してくださり、何か賞に選ばれた時には私よりも喜んでいました。

徐々に学校に行ける日数が増え、制服を着られるようになり、時間帯も放課後ではなく日中に行けるようになりました。本当は卒業式も出たかったのですが、体育館に行くと辛い学校生活がフラッシュバックしてしまい、校長室での卒業式でした。

担任の先生と家庭科の先生とは、大人になった今でも年賀状でやり取りをしており、高校、大学を卒業したこと、就職したこと、結婚したこと全部お伝えしています。以前不登校新聞で記事を書かせて頂いた時の文章も読んでいただきました。毎回とても喜んでくださり、学校は大嫌いだけど大好きな先生方に出会えて本当に良かったなと思います。





○寄稿者募集!

不登校ラボでは、連載【あれこれありましたが、】をnote内にておこなっています。

ここは、人生のはやいうちにつまづいてしまったさまざまな人が集まり、創作や出会いを通じて当時をもう一度ふり返る人生の研究所。かつてかかっていた”もや”を、いまのあなたが観察するところです。

寄稿連載【あれこれありましたが、】では、当時行きづまっていた私たちがいまどうやって生きているか。あれこれありましたが、よろしくやってる方々の日常や思考を寄せてもらい、連載しています。

読者からも寄稿作家を募集しています。学生時代に挫折をもつ人(不登校経験がなくても構いません)、学校に行きたくなかった日が1日でもある人、自分の文章をこの場で書いてみたいと感じる方は、ぜひ、スタッフ古川までご一報いただけますと幸いです。たくさんの方々のご参加、お待ちしております。
メール:kansinken723101659@icloud.com

企画の詳細は以下記事から↓
https://note.com/futoko_rabo/n/n787d569fca3b

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