街を守りし者
寝室。
(あれ?
いま何時だ?
4時半?
中途半端だな~。
二度寝したら…ヤバそうだ…。
ちょっと、テレビでも点けてみるか…)
【美しき世界の山々】
(あ~よく深夜にやってるやつかぁ。
テレビ消し忘れると流れてる番組だ。
こんな早朝までやってるんだ。
知らなかったなあ。
なんか…癒やされるぅ…
ヤバい!
寝ちゃダメだ!
温床に逃げちゃダメだ!
でもこれ、
眠れない時にはいいなぁ。
まあネット動画にもあるけど、
やっぱりこういう素人がいけない場所は、
テレビならではだな。
ここは、どこの映像だ?
カナディアンロッキーかぁ。
すごい雪だな。
あれ?曲が変わった。
あっ、もうすぐ番組終わるのか。
ん?なんだろ。
この曲、聴いたことないのに、
聴き覚えがあるぞ!)
リビング。
「あれ?
パパおはよう。
どうしたの?
いつもより早いじゃない」
「ちょっと、散歩行ってくる!」
「え?!
急にどうしたの?!」
「何かさ、
さっき山の番組見てたら、
ドラクエのエンディングっぽい、
曲が流れてきたんだよ。
そしたら、
急に街を歩きたくなったんだよね」
「あっそう。
ちょっと待ってパパ。
……
……
これ。
今日だけ特別。
旅の途中で水分補給して」
パパは200Gを手に入れた。
「いってらっしゃい。
気を付けてね」
「いってきます!」
剣と盾を装備し、
パパは旅に出た。
旅の途中で、
袋を持った魔女と仲良くなり…
街は平和になった。
そして…
パパは…
秋の宝を手に入れた。
お疲れ様でした。