【読書録】『少女地獄』夢野久作――3行ポジティブ日記
ビジネス書ばかり読んでいるので、たまには気分転換にと小説を読みたくなり、押し入れに詰まった本を漁ってみた。すると一冊の本が目に留まる。
夢野久作『少女地獄』
栞に「角川文庫2011」と書いてあった。しかし読んだ記憶がない。手始めにこいつを読んでみるかと10年押し入れで熟成させた『少女地獄』のページをめくる。
純文学YouTuberのつかつさん曰く、「純文学は読者がそこから面白さを汲み取る必要がある。それこそが魅力である。」と語っていた。しかし実際に読んでみると掴み切れなくてだんだんと眠くなってくる。購入時に読み進めなかったのも理解出来た。
眠気を堪えて読み進めても一向に話が盛り上がらないのでネットの解説記事でも読むかと検索をかけてみるとおかしなことに気づく。
なんてことだ! なんと私は最初の話を既に読み終え、それどころか3つ目の短編に差し掛かっている所まで読み進んでいたのだ。
「これが、夢野久作マジックか」
と自分の読解力の無さを著者のなせる業(わざ)に置き換える。
気を取り直して解説記事を読んだり、再度読み返したりしてこの『少女地獄』の面白さを汲み取るよう努力をしてみた。
あらすじを言うと――
可憐なる美少女“姫草ユリ子”は全ての患者、いな、接触する全ての人間に好意を抱かせる天才的な看護婦であった。
その秘密は彼女の病的な虚言癖にあった。彼女は1つのウソをつくためにまたもう1つの新しいウソをついていく――
***
彼女は容姿が美しく、気立ても愛想も良く、仕事もしっかりこなすので務める病院内の医師からは信頼を得、患者からは人気者になった。
しかし彼女の言動にほころびが見えると嘘がバレ始める。だけどそんな彼女を誰も憎めなかった。何か彼女の魅力には幻惑の効果があるかのよう。
そしてその嘘も、嘘にかぶせた嘘も何の得にもならないうえに、壮大で手が込んでいる嘘で関わった人たちはいつの間にか煙にまかれているような気になる。
冒頭である男が務めていた病院に姫草ユリ子の遺書を持ってくる。彼女は自殺したのだ。あたかも自身で作った虚構の世界を完成させる為に。
彼女に関わった人たちがあわてふためいても彼女はもうこの世にはいない。
読者である私もページをめくって彼女の物語を追いかけても既に死んでいるので実体のないものを追いかけているような気になります。
彼女の嘘で固められた世界は夢を見ているようで、そこに美しさを感じました。
***
なぜ10年も前に夢野久作の小説を買っていたのかというと恐らく、今もなお傾倒している、筋肉少女帯とそのボーカリストの大槻ケンヂさんの影響を受けているからだ。
本書を読んでいてこの曲が頭を過った。
自殺を図ったうそつきの少女桃子のうた。
レティクル座の花園
***2021/9/9追記***
夢野久作著『少女地獄』~何んでも無い~について解説記事を書きました。
キーワードは「母性」と「父性」です。気合い入れて書きましたので是非読んでみて下さい~!シェア歓迎!
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今日もHPのブログ記事を更新してます!
最近なんだか「憂鬱だなぁ」「集中力低下気味だなぁ」という方向けに書きましたので是非読んでみて下さい!
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< 3行ポジティブ日記(親切・感謝)>
・雨で朝散歩出来なかったけど、その分朝からゆっくり出来た!
・小説を読み始めた!久し振りに幻想の世界から刺激を受ける感覚を味わってます!
・今日もブログ記事を更新!ちょうど樺沢先生の今日の動画がタイムリーな内容だった笑
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