- 運営しているクリエイター
記事一覧
散文集 2024年4月
主にBlueskyに書いたものをまとめました。
この世界はほんの少しの設定と膨大な妄想でできている。のぞき穴によってものがたりはつくられる。
(2024年4月9日)
誰よりもぼくを知っているぼくのスマホは情報の一部をクラウドに預けている。ぼくの知らないところでぼくのバックアップはつくられる。
(2024年4月10日)
一度だっておなじ夕焼けに出会ったことがない。いつかとおなじ夜を繰り返すこと
散文集 2023年12月
感性
久しぶりに宇宙人に遇った。月夜に照らされた牛丼屋の駐車場のすみっこで、泣いていた。彼はぼくのことを覚えていてくれたようで、ぼくの顔を見ると泣き止んだ。彼は空腹なわけでもなく、ただあたたかさを感じる何かを探していたのだという。
ぼくは彼を灯台に連れて行った。まわりにはなにもなく風が吹いているだけの場所。でも彼は灯台のあかりに温もりを感じた。ぼくは感じていた。彼とぼくは同じ感性の持ち主だ