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ファンタラクティブのカルチャー作りの振り返り。まるっと3年分!

お疲れ様です。初めまして!
ファンタラクティブにてデザインマネージャー兼カルチャー推進室室長を務めております。中村泰高と申します。

ファンタラクティブのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiitaの記念すべき初日を担当させて頂きます! どうぞよろしくお願いいたします。
タイトルの通り、ファンタラクティブのカルチャー作りと組織づくりの3年分の振り返りになります。

大変長いので、お時間のある時に見ていただけたら幸いです。 目次から気になるポイントだけでも!

大きく分けると会社概要と、カルチャーデザインの話で構成しています。 会社紹介をすっ飛ばしていただいても構いません。

当社の組織作りについてはカルチャーデザインから読んでください。
逆にどんな会社か知りたい方は、会社概要から読んでいただけたら幸いです。

INDEX


自己紹介 / 略歴


ナカムラ略歴

略歴として、新卒で空間系の企業に入りました。 制作職として入ったのですが、ちょうど、震災があり、業績への影響もあったようで、営業職を経験させて頂く機会をもらいました。

その後、デザイナーとして生きていきたいという気持ちが強くあったため、当時勢いのあるIT企業・グリーへの転職をします。 グリーでは社長室に所属し、コーポレートブランディングを担当する部署に在籍しておりました。インナーブランディングはいわゆるカルチャー作りの部分で、カルチャーの設計などにも邁進いたしました。

グリーでもちょうど2013年頃、業績の見通しが悪くなり、希望退職の募集がありました。そのタイミングで離職をしております。カルチャーづくり、組織づくりを担っている身としては、挫折を感じた瞬間でもありました。同時にビジネス上における会社のカルチャーのあり方というものをものすごく考えるようになりました。

グリーを退職したのち、サイバーエージェントのゲーム事業部にジョインしております。主にスマホゲームのアートディレクションや、UI設計及びUXデザインに携わります。ユーザーインタビューなどもこの時期にたくさん経験させて頂き、UXデザイナーとしての学びも深めた時期でもありました。 サイバーエージェントは企業としても、個人それぞれでも組織カルチャーの醸成に力を入れており、私が今現在ファンタラクティブで担当している、組織デザイン、カルチャーデザインの基礎を学ばせていただいたのもこの時期だと思ってます。

2020年の後半に、有休消化中にファンタラクティブに緩やかにジョインしました。 実は弊社の代表の井村とは大学の同級生でして、 転職の2年前くらいに、ちょうど渋谷の道玄坂の交差点で、10年ぶりくらいに井村と再開し、そこから旧交を温めたら…思いのほか白熱したのがきっかけで転職に至ります。

前職で、カルチャー作りや組織への貢献の楽しさを覚え、同時に完成形に近い組織カルチャーの中での貢献の難しさや影響度の少なさなどを感じ、小さい組織でカルチャー作りをしてみたら、うまく行くのではないか、自分自身の壮大な仮説を検証できるのではないかという考えもあり、ファンタラクティブへのジョインを決めます。 当時第二子が生まれるタイミングでベンチャー企業に転職するのはとても勇気が必要な決断だったのですが、家族の後押しもあり転職に至りました。ありがとう!マイファミリー!

ファンタラクティブ会社概要

ファンタラクティブは2014年創業の会社です。現在10期目に入っており、来年の7月に10周年を迎えます。ここに来るまで、山あり谷ありの会社ですので沿革も合わせて紹介していこうかと思います。私のジョインが2020年になりますので、それ以前は聞いた話と想像による補完だったりもするので、あしからず!

2014年、ファンタラクティブは実は共同創業の形をとってスタートした会社です。井村ともう一人の共同創業者で株を5割ずつ持つスタートという最近では禁じ手とされるような形式でスタートしています。

上の図にも記載してありますが、2017年に共同経営者と袂を別っています。
創業当時から働き方にこだわりを持って経営していたようで、井村自身も、別のベンチャー企業でチーフデザイナーという職に就きながら、ファンタラクティブの経営者をしていました。

袂を別つ原因に関しては、詳しくは当事者でもなく、当時在籍していたわけでもなく、当然、当事者の両名から話を聞いたわけではないので真実はわかりません。

その上で勝手ながら予想をすると、業務を進める上で、すれ違いが発生していったのかなと考えています。いわゆる音楽性の違いとか、芸能人の離婚の説明とかでよく聞く価値観の不一致といったやつに近いのではないかと考えてます。(今更詳しく掘り下げる話でもないなと思ってますし。)

結果として当時6人いた社員は2人まで減り、小規模ながら組織崩壊を経験しています。また、タイミング悪く、当時組織拡大を見込んで、100平米のオフィスへ移転を決めたタイミングでの組織崩壊だったそうです。100平米の空間に2人。想像すると結構インパクト大きいですよね。

人の不幸を勝手にバラすのもいかがなものかと思いつつ、井村はこの年プライベートで離婚もしています。なかなかハードモードのようでした。(今は再婚して幸せな家庭を築いておられます!)

ここにあえて井村のプライベートまで晒す理由としては、個人的にこの時期の失敗が経営者・井村圭介にとってとても良かったことのように感じるからです。実際に、現在の経営思想にポジティブに影響、反映されているように感じています。


ファンタラクティブで大事にする3つの力

一例としては、ファンタラクティブでは現在3つの力というキーワードが掲げられています。許容力・越境力・怠惰力の3つです。それぞれ定義されている内容は、図に書いてある通りなのですが、許容力なんかは、人生におけるフェーズに合わせて様々な働き方があり、互いに尊重し、尊敬し合い、必要に応じて許容する力が重要だと説いている側面があります。当時の井村の経験が正に生きていて、本気で思っていることが、過去の経緯も相まってとても説得力があると思っています。



4つのゆとりというものも掲げています。

ファンタラクティブの4つのゆとり

こちらは、どちらかというと社内のメンバーが意識するものというよりは、経営者自身がユーザー体験同様、従業員体験を考えるという思想で定義されている言葉です。

時間のゆとり・場所のゆとり・お金のゆとり・心のゆとり。井村自身が経験したことをもとにこの「ゆとり」があることが組織の生産性に繋がると痛感したからなのだと思います。

経営者が掲げる言葉が形骸化する原因として経営者が本気でその言葉に向き合っているかどうかが大事だと思ってます。そういう意味では井村がブレない信念を持ってこの3つの力と4つのゆとりを掲げていることがご理解いただけるのではないかと思い紹介しました。離婚の件(くだり)要らなかったかも知れないですが。笑

3つの力と4つのゆとりに関してはもう少し補足したいところなんですが、全部詳しく話すと尺がとんでもなくなりそうなので、割愛します。(カジュアル面談に来ていただいた際はぜひ語らせていただきますのでよろしくお願いします。※リンク先採用のご応募からカジュアル面談希望と記載してください!)

話を会社の概要説明に戻します。
今年から「ユーザーの声を全ての企業に届ける」というパーパスも設定しました。

ファンタラクティブのPurpose

一つの覚悟として、自分たちの事業ドメインを「体験設計」として捉えていくことを決めています。様々なシーンでユーザー体験ドリブンで考えることが様々な事業において重要な時代です。プロとしてこだわっていきたいポイントだと考えています。体験設計のプロとして、自分たちの体験設計にもこだわりを持って進めていく所存です。


組織の構成

現在弊社はDXパートナー事業部といういわゆるクライアントワーク事業を軸に、EXTO事業部という新規事業もスタートさせています。この新規事業では体験設計に関する自社サービスを立ち上げていく予定です。現在プロトタイプを作り、仮説を検証しているフェーズです。(興味のある方はお声がけください。)

働き方にこだわりがあるという話の流れで簡単に福利厚生についてもちょろっと紹介しておきます。


ファンタラクティブの働き方の関わる福利厚生の一部

フルフレックスではなく、コアタイムありのフレックス制をしいています。働き方に向き合うという意味でフルフレックスなのでは?という意見もいただいたりはするのですが、深夜残業や、早朝残業、残業時間などが発生した際に必要な権利を享受できるような仕組みとして設計されています。※40時間の見込み残業代がつく仕組みなので、40時間を超過した際に残業代が出ます。ちなみに当社で残業代がつくほど働く人は稀です。

複業・兼業への考え方も今の社会でも段々と理解が進み、体現している企業は多くあると思います。ただ弊社の場合、経営者自身の経験や思いが乗っかっていると思うので、採用戦略のため!とか、そういう体にしよう!といった邪な想いが一切ありません。創業者・経営者が考える思想はダイレクトに福利厚生に影響すると思うので、ここも強みの一つと言えるポイントかも知れません。

福利厚生の中で、特筆してユニークなのが、「週1〜週5選べる勤務日数」の内容かと思っています。私自身入社時に驚きました。週3日以上であれば正社員OKという制度。多様な働き方を許容する仕組み、法整備が進んでいない中で、この制度はとても働き方の可能性を広げる仕組みだなと思っています。

現在週3の正社員はいないのですが、週4日勤務の正社員が2名います。それぞれ、家庭の事情があり、家庭と仕事、人生における想いを両立しながら働ける環境を構築しています。週3以下のメンバーは自身の会社や屋号を持っていて、業務委託として参画してくれているメンバーです。(基本的に契約形態による業務の差はありません)


井村の経験のように若い頃、その時、そのタイミングでしかできないような働き方や、 結婚出産を機に家庭と仕事の両立を考えたり、はたまた年齢を重ねた両親の介護と仕事を両立するといった、人生のフェーズにあった働き方ができるような制度になっています。

出社の形態としては、全国各地+海外にもメンバーがいるので基本的にはフルリモートの体制になっています。人形町にオフィスはあるので、『リモート可』という表現より、『出社可』みたいなニュアンスが近いかなと思ってます。


ファンタラクティブメンバーの分布図

前述の通り、全国各地+海外在住のメンバー(そういえば今月からヨーロッパに飛び立ったメンバーもいます。大丈夫かな・・・ドキドキ)がいるので、突然リモート辞めます!みたいなことにならない会社です。コロナ禍からリモートを始めた会社ではないというのもユニークな企業かもしれません。

リモートにおける情報共有や仕組みづくりなんかも合わせて最適化、常にブラッシュアップし続けています。(これは後述のカルチャーデザインの部分で説明する所存です。)

私も、井村も二児の子を持つ父でして、子育てにも向き合えるし、本当に仕事がしやすい環境だなと感じています。
もちろん、対面コミュニケーションの重要性も重々理解しているため、客先への出張なども必要に応じて頻度高く実行されています。

ファンタラクティブのカルチャーデザイン

ここから、本題のファンタラクティブのカルチャーデザインについて解説してまいります。 ようやく本題。3年前入社のタイミングと同時に取り組んできた内容になりますので、ここからもなかなか濃い内容になっていますので、ぜひご笑覧いただけましたら幸いです。


カルチャーデザインに取り組んだ現状の成果

5期から10期(現在)までの人員数と離職率

実は私が入社した7期、離職率が55.56%ございました。 現在10期目は0%です。入社後からカルチャー作りに勤しんだ結果として、低い離職率を実現するカルチャー醸成ができております。

面接時に技術だけでなくカルチャーマッチを重視したり、丁寧に弊社の説明をするステップを入れたことで定着率も高くなった要因だと捉えています。


昨期(2023年6月期)の実績の数字

取引の数や、案件数自体も順調に拡大してきています。
現在の組織カルチャーはまだまだ道半ば、未完ではありますが、みんなが率先して組織に向き合い、ちょっとずつ自分たちの働きやすさを追求する、追求している状態ができてきています。
ここからは、具体的にどのようにして組織づくりをしてきたか洗いざらい赤裸々に記していこうと思っています。

カルチャーデザインに取り組んだきっかけ

まずきっかけのお話から。
先ほどの自己紹介の件(くだり)で紹介させて頂いた通り、私自身が組織づくり、小さな規模から組織カルチャーを作っていけば、生産性の高い、強い組織が作れるのではないかという仮説を持って入社しています。
とはいえ、現状を把握しないことにはどう進めるのが最善かわからないので、入社後の初手として全社員を対象にユーザーインタビューの実施を敢行します。


1.組織ユーザーインタビュー

UXデザイナーとして培った技術を組織に対して発揮してみたという構図です。沢山インタビュー・モデレーターをさせてもらった経験がとても活きたように感じています。


概要としては、上記のような設計です。
ジョインの直後ですので、現状把握と自己紹介も兼ねて、社内メンバー全員にコミュニケーションの機会をもらいました。メンバーそれぞれの価値観や仕事へのスタンスなんかを重点的に掘り下げる形式で実行しました。


結果として「組織の良いところ」と、「組織課題」がどちらも沢山あり、社長自身の社員とのコミュニケーションの課題も見えた瞬間でした。
端的に言えば、社長の愛が伝わっていない状況

リモートワークと出社のハイブリットの組織でしたが、弊社もコロナ禍のタイミングで出社メンバーがフルリモートに切り替わっています。多くの企業で課題になったように、弊社もまたコロナ禍の影響を受け、組織内のコミュニケーションに課題が生じていました。


また、メンバー自身も、個々に顧客に向き合っている状態だったため、会社としての価値提供というよりは、それぞれ個々に向き合っている状態でした。

深いところの課題で、「井村さんのとってきた仕事を手伝っているような感覚」と言ったような発言が散見されたのも大きな課題として捉えました。


逆に言えば、目指す姿、会社として顧客に価値提供できるような仕組み、みんなが納得感を持って共感をしながら事業を推進していくような組織カルチャーが作れれば組織が前進するな、という気づきもありました。


結果に対するアクションとして、 もう、そのまま社長にぶつけました。 社長の言動・振る舞いが組織にもたらす影響は想像以上に大きく、想像以上に対等なコミュニケーションになっていないことを真摯に伝えました。


それに対して、社長がとてもいいアクションをしてくれて、 私のフィードバックを真摯に受け止めてくれて、みんなが集まるMTGやスラック上で、自身のスタンスを改めることを告白してくれました。
創業者が素直に自分の非を認め、省みることはクローズドな空間では稀にあると思うんですが、
こう、みんなの前で自分の非を認め、これからの所信表明をするということ、社長として自身の姿勢、振る舞いを直せること自体がすごい事なのではないかと思っています。こういう経営者がいる事が組織の強みだなと思った瞬間であり、いい組織カルチャーを改めてデザインしていこうと思ったきっかけでもありました。

社長が姿勢を改めるという点では、一歩前進した訳ですが、 メンバー全員が社員として、会社として、組織として共通認識を持っていくためにはまだまだ工夫が必要でした。次の打ち手に参ります。

2.みんなで作る共通言語・カルチャーコードワークショップの実施

ユーザーインタビューの結果をこねこね分析した結果、技術力の高い多種多様な価値観を持っているメンバーがいることがわかりました。意見を押し付けるというよりは共感を持って認識を揃えて行くことが重要だなと思い、戦略設計をしていきます。


二手目に行ったのは「みんなで作る共通言語ワークショップの開催」です

概要としてはこんな感じです。
ざっくり説明すると、2ヶ月の間に2回に分けて開催しています。 3人1チームとしてそれぞれのチームで、自分たちが仕事をする上で、大事にしたい思いや考えを言葉に落とし、提案してもらうといったワークショップです。
事前にチームごとに議論をしてもらい、ワークショップ当日に追加議論+発表という流れです。


1回目の発表後、提案された言葉に対する意見をアンケートで集計して みんなの所感や気持ちを全体に共有していきます。 みんなで客観的に評価をすることで納得感を創出する狙いもあります。

2回目の発表では一回目のアンケートで集計された数値や意見を参考に、ブラッシュアップした提案をしてもらいました。


2回目のWSの終了時に会社のカルチャーコードに入れたいか、カルチャーコードに入れなくてもいいか、各提案に対してのアンケートをとっています。

多数決で決めたいわけでは無いですが、みんなの意見がしっかりと反映された上で、創業者の思想と合致する言葉を選ぶという部分に主眼を置いています。

提案を2回に分けた理由は1回で決めてしまうと強引さが多少残ると思った点と、もし本気で共感、納得できるものができなかった場合、「ことば」が形骸化しやすく労力が無駄になる可能性を考慮しました。

また、工夫している点として、リモートワークで議論がしやすい人数の最大数を3人と定義し、少人数で話し合ってもらうことで、個々の意見を出しやすいような工夫をしています。

ついでに言うと、ユーザーインタビューをした際の結果から個々の性格や議論がし合えるメンバー同士の相性を社長と議論しながらチーム構成も丁寧に設計しています。


2021年の年初の資料

こちらは実際に使用した当時の資料です。こちらの資料や呼びかけのメッセージに関しても、会社として「課題があるから」「ここができていないから」と言ったニュアンスを排除し、ポジティブな言い回し、共感し合えるワードを懸命にセレクトしています。(メンバーみんなのリアクション、どう思うかを想像しながら悶々と考えながら設計した記憶があります。)

個々の専門性や意志を尊重しつつ、「要求ではなく共感ができる」ような提案資料にすることにこだわりました。


実際の狙いは先ほども述べたように共通言語を作り、共感を生むことで、会社としての価値を高め、会社としての提供価値を高めていくことになります。

実際にみんなから出してもらった提案資料はこんな感じです。

こちらはカルチャーコードのことばを定義した後、任意のメンバーと細かく意味を定義し、よりみんなが納得感をてるキーワードに落としていきました。完成した後、最後全員に確認をとりカルチャーコードの制定をしました。(記憶が正しければ多分このあたりで正式入社しました私。)


アンケートの項目にも工夫を凝らし、会の進行をブラッシュアップも、しれっと計っています。


その他、共通言語化のワークショップにおけるポイントのまとめになります。

二手目のカルチャーコードワークショップとしては以上になります。共通認識を作るスタートラインに立った感覚とでもいうのでしょうか、よしここからだ!そんな心意気でした。



3.カルチャーコード浸透戦略


次のステップに参ります。 カルチャーコードのワークショップ設計の工夫で
も説明しましたが、みんなで労力をかけて作った言葉が形骸化、ただの装飾に成り下がる瞬間が一番寒いです。もう本当に。油断すると、使われず、思い出になっていきます。下手すると思い出としても残らないかも・・・

みんなの記憶から無くならないように、みんなが定期的に思い出せるような工夫を凝らしていきます。リモートワークなのでより意識的に、目に触れるようにしていきます。

打ち手の概要はこんな感じです。それぞれ同時並行で推進していきました。

3-1 ビジュアル戦略

そう。暇があれば、いや暇がなくてもみんながちょっと「くすっ」てなるビジュアルを。(社長をネタにするのも大事。いじっても怒られないよ〜距離近いよ〜のニュアンスを含めます。)

クライアントワークに勤しむ傍ら、一生懸命カルチャーコードに紐づいたビジュアルデザインをやっていきます。雑コラや勝手にグッズなどを作っていきました。クオリティも本当はもっとこだわりたかったのですが、とにかく晒さないとみんなの記憶から薄れてしまう!という気持ちと共にとにかく数を出して行くようにしました。はい!色んなビジュアルの一部を載せました。今見ると雑な感じも否めませんが、とにかくアウトプットを自分のTimesに晒す。施策を作ったらビジュアルをつける!みたいな縛りプレイを自分に課しておりました。

ちなみにこの頃作ったSuzuriのショップがございますのでもしよろしければご覧ください。
https://suzuri.jp/FUNTERACTIVE/home

・・・そうですね、こちらも折を見てどこかでブラッシュアップしていきます。当時はとにかく晒すことが重要だったんで!(言い訳が苦しい。)

ちなみになぜか定期的にこのTシャツが売れてます。 https://suzuri.jp/FUNTERACTIVE/6692894/big-t-shirt/l/black
きっと使いやすいんだろうな。


あとは一番導入しやすい、認知に繋がりやすい部分としてスラックのスタンプを猛烈に作りました。雑にまとめてしまったので関係ないスタンプも入っちゃっているのですが、 カルチャーコードに則ったスタンプや、ポジティブにニュアンスを伝えられるようなスタンプを増やしていきました。(実はこっそりこのタイミングで既存のネガティブそうなもの人を傷つけそうなスタンプは削除したりしました。今だから告白します。私は幾つか無断でスタンプを消しました!ごめん!)

右側にあるように、実際「ありがとう」とお礼を言うスタンプだけでも結構な種類が準備されています。

スタンプ自体は、最小最速のコミュニケーションとして費用対効果が高く、使い方次第、雰囲気の作り方次第でポジティブにもネガティブにも寄っていくツールだと考えています。ただルールによって縛るのではなくここでも共感によって推進できるといいですよね。

ちなみにファンタラクティブのスタンプは各々、追加自由です。 スラックにスタンプの妖精さんが住んでいるチャンネルがあり、泉の前でお祈りする(※フォームで依頼する)と妖精さんが現れて「スタンプを作れるネバーランドのお友達」にお願いをしてくれます。(※スラックのユーザーグループにメンションが飛びます。)暫くすると、泉から必要なスタンプが創造されます。(※スラック上に追加されます。)

こちらがその妖精スタッピーさん

37がなんの数字かはよくわかりませんが、妖精さんがネバーランドのお友達に依頼しているところとか、世界観にこだわりを感じますね。(※注釈が全部台無しにしましたけど)

お祈りする場所(※依頼フォーム)はこんな感じです。

実はここでスタッピーさんになんとなくの指針を説明してもらってます。 強要・要求ではなく共感で進めるという方針をスタッピーさんも共感してくれてるんですね。


3-2 カルチャーコードを軸にした施策展開

カルチャーコードを軸にした施策の展開もしていきます。

わかりやすい例で言うとこちら、 「技術と思想を共有しよう」の仕組みから、案件共有会というものを始めました。

案件共有会は、クライアントワークに従事すると、そのプロジェクトに入っている人だけにしかノウハウが得られず知見がシェアされづらい環境が生まれます。組織として成長していくために、会社としての価値を提供できるように、みんなで経験値をシェアしていこうという思想になっています。

副次効果としてメンバーが今何をやっていて、何に苦しんでいるのか、発見できるきっかけになりました。案件共有会を見て、大変そうなので声かけてみました・・・のようなコミュニケーションも増えたように感じます。

実際にスライドが溜まっていく仕組みになっており、後追いで入ってきたメンバーもプロジェクトの流れをキャッチアップしやすい仕組みになっています。
案件共有会の紹介記事はこちら


また常に自由に話しやすい雰囲気を作ろうというカルチャーコードと 最大船速というカルチャーコードからオンボーディングプロジェクトというものが走りました。

※最大船速というカルチャーコードを簡単に説明すると目先の利益ではなく、長期の利益を目指そうという内容です。船は一人では動かせない、船の速度を上げていくためには全員の能力が適切に上がっていることが大事だよね!みたいな意味合いが含まれているカルチャーコードです。

実際にやることとしては、入社時が一番大変なはずなので、入社する方のオンボーディングに全力を尽くすという仕組みになっています。

やることのリスト化をし、本人とのコミュニケーションを担保し、入社前後でギャップが生まれていないか定期的に確認する仕組みになってます。
必ず、既存社員のバディメンバーがつくことも特徴の一つです。メンターではなくバディ! ジュニアメンバー入社時にはバディとメンター両方つくケースもあります。

入社体験をより良いものにするためこちらも定期的にブラッシュアップし続けているプロジェクトになっています。(今月も入社後の期間に応じた状態目標のアップデートとかをオンボーディングチームの方でしてくれていました。)

実際の資料がこちらで細かいTodoと、入社される方の1週間のタイムラインの設計です。TodoやMTGの流れを事前に整理しながら入社体験を想像して進めています。

また、入社したメンバーに入社体験の振り返りのアンケートに定期的に答えてもらうことで ちょっとずつ体験設計のブラッシュアップをしてます。 入社1週間・1ヶ月・3ヶ月でそれぞれの時点で、入社体験のFBをもらっています。

実際の振り返りの資料@Figjamです。オンボーディングを推進するメンバーとオンボーディングを受ける人で一緒に振り返りKPTも実施しています。バディメンバーも一緒に入ってもらうことがあります。


3-3 振り返り文化の醸成

カルチャーコード浸透戦略の3つ目は振り返り文化の醸成になります。
既にオンボーディングプロジェクトの紹介の際に、振り返りについて触れましたが 、本当に・・・いろんなところで振り返りをしています。

特に初年度は力技でカルチャーコードの振り返りなんかも行っております。

どんなものかというと「カルチャーコードを意識できているか」や それぞれに「カルチャーコードに対しての体現度合い」を毎月聞くような内容になっています。

毎月必ず同じ内容を聞くことで数字化・定量的に表すことができます。 可視化し、共有することで、みんながそれぞれどんな風に捉えているのか確認できるような仕組みです。また定期的にアンケートをとることで、強制的にカルチャーコードを思い出してもらう機会としても設計していました。


隠れた狙いにも触れておきます。

このアンケートの実施が、2021年の4月から開始です。ちょうどカルチャーコードを制定した次の月からになります。 カルチャーコード自体の訴求と浸透を狙っているアクションではありますが、実はこのタイミングで意図的に、以前から社長が掲げていた「3つの力」と「4つのゆとり」に関してもそれぞれがどう感じるかをアンケートの項目に一緒に追加しています。

3つの力4つのゆとり自体は社長自身の思想がしっかりと入ったとても良い考えだったのですが、継続的に共感を生む仕組みはありませんでした。しれっと統合しました。しれっ(効果音)

自分たちが時間をかけて作ったカルチャーコードと並列でアンケートに並ぶことで愛着が生まれやすいのではないかという仮説を持って並べました。カルチャーコードをダシにしつつ、重視している言葉を一緒に定期的に振り返る仕組みとして昇華させていきました。

またこの頃から、グーグルフォーム・アンケートを各施策、みんなで集まるMTGなどに対しても必ずつけるようにしていっています。
メンバーの声を拾うという意味でも、社内に共感を生む仕組みとしても、アンケートは費用対効果が高いと感じます。

アンケートと侮ることなかれ、活用方法次第ではヒアリングと組織共感の両面から有効活用できるツールです。表層上の課題の抽出といった側面が大きいですが、社内アンケート超大事だと思ってます。(アンケートばかりになるので時より前述の世界観を重視した?フォームなんかで工夫をするのもありだと思ってます。)

再掲:ファンタラクティブの3つの力
再掲:ファンタラクティブの4つのゆとり

3つの力と4つのゆとり上まで戻って確認するの大変だと思うので、こちらにも貼っておきますね。(そう思うなら短くまとめろって話ですが・・・すみません。読んでいただき本当にありがとうございます。あ、すいませんまだ終わりません。終わらんのかーい)

先ほどのアンケートの集計結果グラフの拡大図です。こちらは2021年、カルチャーコードを作った初年のアンケートです。左図がそれぞれのカルチャーコードに対する意識を5段階で評価してもらい、平均値を出しているものになります。右側の図も同様に4つのゆとりと3つの力の意識頻度・どのくらい感じられているかを、主観で回答してもらう仕組みになっています。

実は、おもしろ・・・興味深いグラフになっています。 6月の査定後の数値が色々急上昇していたりして、みんな正直だなぁと思った瞬間でした。笑
人数が少ないこともありますが、会社の状況や状態がダイレクトに可視化されるため、とても役立ちました。

こちらの組織アンケートは現在Wevoxの方でエンゲージサーベイ機能と共に運用されています。 ※力技でアンケート収集をしていたので、ツールを使って自動化する流れになりました。本当に助かってます。

Wevoxエンゲージメントサーベイ / Topページ
Wevoxカスタムサーベイ / 結果ページ

カルチャーコードアンケートはこんな感じで統合されています。

弊社のWEVOX活用に関する記事はこちら
WEVOXの詳細はこちら


振り返りのルールも合わせてフォーマット化してます。 必ずアンケートに合わせて、FigmaのホワイトボードツールのFigjamでKPTを実施していきます。(僕らはFigmaがあるから強くなれる。)

KPTはケプトと呼ばれることが多いと思うんですが、ケイピーティと呼称する流派に所属してます。宣言。

KPTを簡単に説明すると KeepとProblemとTryの頭文字をとっており、「続けること」「課題になったこと」「次回試すこと」を振り返りを通じて整理し、チームで認識を合わせていく手法です。実際の開発のフローでもとても役立つあれですね!

こちら実際の画面です。いろんな施策につきこの振り返りが実施されています。

実際にどんな振り返りをしてアクションに繋げているか例を挙げていきます。 オンボーディングプロジェクトの振り返りから切り取ってみます。

先ほどの説明で、オンボーディングの過程で、新しいメンバーに対して、既存の社員メンバーからバディをつけるといった話があったと思います。

バディの役割の定義は以下の二つです。

  1. 新しいメンバーが業務に早く慣れるようにサポートする。

  2. 社内に馴染んでもらえるようにサポートをする。

また、実現する手段として、毎朝または毎夕のバディMTGの実施をお願いしていました。

実際に運用する過程で課題になった点がありました。
話題の枯渇問題と負荷が高い問題。

話題の枯渇問題:
バディと定期的にMTGで話して欲しいんだけど、頻度が高くて話題がなくなっちゃう問題

負荷が高い問題:
既存社員と繋ぐ役割もお願いしていたのですが、リモート環境においてメンバーと繋ぐのが非常に難しく、ちゃんと全うしようとすると予定の調整などをたくさんしないといけない、とても負荷が上がると言った課題がありました。

それぞれ新しく仕組みを作って解決してます。

話題がなければ作ればいいじゃない理論。
話題提供の1例ですが、お互いの自己開示を面白おかしくできる仕組みを紹介します。

フォーマットを全員分Figjamに作り、好き / 嫌いと得意 / 苦手をそれぞれマトリクスにして並べ替えてもらいます。共通のフォーマットからそれぞれ全く違うマトリクスが出現するので非常に面白い発見があったり、共通の話題の発見に繋げることができます。


こちら実際に私の好き嫌い得意苦手マトリクスなんですが、こう見えて美術と体育が得意派です。ですがインドア派です。と言った、仕事に限らず、趣味趣向、さまざまなものをみんなに記載していってもらってコミュニケーションの接点を拾いやすくする仕組みにしていきました。 一例として紹介しました。他にも色々あるんですが、今回は割愛します!(・・・今ならfigmaはもう少し右・・・結構右よりにいきます。多分。)


負荷高い問題、既存社員との繋ぎに関しての打ち手です。

実際にオンボーディングチームで仕様設計した際のメモ
※ビジュアルもMTG後にすぐ作る

おやつタイムという仕組みを導入しました。端的にいうと、全メンバーと顔合わせの機会を入社時に設定してしまうという内容のものです。ランチじゃなくて、おやつタイムなのは、業務時間に業務としてやって欲しいという明確な意思表示でもあります。

入社する方に、おやつタイム用のちょっとリッチなお菓子をお祝いとして事前に送付するという風習もこの時生まれました。

こちら実際のオペレーション画面と「おやつかい」のおもひでになります。 入社者が多いと設定も一苦労ですが、社内で会話したことがない人がいない状態を作り上げています。

今はまだ力技で設定していますが、こちらも自動化プロジェクトが走っているようで、自動で社内メンバーとの調整が自動で入るような仕組みになっていく予定です。

先ほどできたというコメントを発見したので貼っておきます。(コメントから3分で貼りました)

弊社のハートフルエンジニアマネージャー!早い!


振り返りから、施策を改善した他の例として、先ほど紹介した案件共有会のブラッシュアップ例も紹介します。

案件共有会は、スタート時点の設計で、より深く案件を紹介する時間として、「ピックアッププロジェクト」という時間を設けていました。ただ会の中で、時間がとてもかかってしまうケースがあり、準備する側の負荷が高い上に、ボリュームが多い題材を扱うと、必然的に質疑応答の時間が長くかかり、会の進行、時間の配分が難しいという課題がありました。


そこで派生施策としてシェアっていいとも、通称「シェアとも」という施策がスタートします。

案件共有会内の、ピックアッププロジェクトの思想自体は良かったので、 その思想をもとに、案件の思想や、自己開示の場としても昇華させていってます。

上の図のように、思い思いの情報共有がなされています。確か今月は弊社のシニアデザイナーの「ミスチルとデザイン」とデザインマネージャー(わたし)による「子育てとマネジメントの話」というプレゼンが予定されています。今から楽しみです。

ポイントの整理です。

振り返りの文化、振り返りの習慣づけは日頃の業務にもいい影響を与えたと思ってます。細かく内省し、みんなで少しずつブラッシュアップしていく雰囲気が現在も育まれています。実際の業務・開発でのKPTの実行のハードルを下げている側面もありますし、認識を合わせる重要性をみんなで体感してもらえている感じがしてます。


3-4 カルチャー推進室の組成

カルチャーコード浸透戦略4つ目はカルチャー推進室の立ち上げです

簡単に言えば、複数ある施策にちゃんと担当を設け、推進室で進捗共有をしながら、振り返りブラッシュアップしていく。推進するメンバーからの発信を増やすことで、社内全体を共感を持って巻き込んでいくという狙いです。個人的な野望としては、実質「全員推進室に入っているくらいの心意気がある」くらいの巻き込みを狙っています。

人一人でできる範囲には限界があり、みんなで進めることで出来ることの可能性は広がります。また定期的に認識を揃える機会、同一のことに取り組む機会があれば共通認識が育まれていきます。「みんなで進めていく」「他人ごとにしない」思想を伝播させていく仕組みの第一歩です。

推進室メンバーのアクションについても触れておきます。 複数の施策における、アンケートを先ほどの振り返りのフォーマットに則ってやっていく。
振り返った内容を共有し、お互いにどう進めているのか、どう進めていくとより良い結果につながるか議論し合いながら、互いに刺激しあい楽しみながら推進していくといった形をとっています。
時には、課題になっていることに対して何か打ち手はないか検討する場としても機能しております。

その場で解決が難しい課題が出た場合は、数人で課題を持ち帰りアイディア、解決策の叩きを作って、次回の推進室のMTGに持ってくるような形式になっています。リモートにおけるMTGの人数配分に気をつけてます。


実際のMTGの様子はこちら。 バーチャルオフィスのGatherを使いながら話し合いをしております。

Gatherの詳細はこちら

実際に推進室立ち上げ後、社内メンバーからの発案で生まれている施策として「ばばばバディ」「Mob.*」が立ち上がっています。 「ばばばバディ」はデザイナーとエンジニアの距離あるよねーみたいなところから生まれた仕組みで、デザイナーとエンジニアと期間を決めてバディを組み、雑談をする仕組みです。回数や時間、話題の内容はそれぞれに決めてもらっています。

Mob.*はモブプログラミングのモブ(群集)が語源です。
みんなで集まって何かしらの共有だったり、情報交換をする場になっています。最近ではエンジニアの定例の様相を呈しています。

推進室立ち上げにあたりメンバー巻き込みへの思想にも触れておきます。

・・・といった思想で推進しております。(資料と文章の配分のミス!※今更)


3-5 カルチャーワークショップの拡張と進化

5つ目はカルチャーワークショップの拡張と進化です。

一番最初にカルチャーコードを作成したワークショップと同じような形式で月一回メンバー全員で組織に向き合う時間を設けてます。毎月積み重ねているので、ちょっとずつブラッシュアップしていってます。

・・・・実際いろんなワークショップを継続してやってきました・・・。(遠い目)

どのようにやっているかというと、 FigjamとGatherの組み合わせを使って進めています。(最終的にこの形に行きつきました)

Figjamは本当に便利で・・・愛しているプロダクトです。(僕らはFigjamがあるから生きていける)


Gatherも併用することでよりワークショップ感を作ることができます。各チームごとの部屋とプレゼンテーションの部屋を利用しながら使える仕組みです。

Gatherの活用方法はこちらの記事で紹介しているのでもしよかったらどうぞ!

だんだん心理的距離が縮んできたこともあり、リモートで議論できる最低数の定義を3人から4人に上げてます。(てへ)


ワークショップの具体例の紹介をします。 こちらは2022年通してやったワークショップで、主にカルチャーコードの振り返りをしたワークショップです

6個のカルチャーコードを掘り下げていく仕組みのワークショップです。 前期後期でちょうど12回・毎月メンバーを入れ替えながらやりました。互いの価値観を社内のいろんなメンバーで分かち合えるように設計しています。

前期と後期で色が分かれています。

流れとしては・・・

ざっくりとした概要と流れの説明資料
  • 個人ワーク:

    • 事前に個人の考えや思いを記入

  • チームの事前ワーク:

    • チームで持ち寄って議論・共感・互いの価値観をすり合わせる

  • 全体発表会:

    • チームで話し合った内容、考察した内容を全体に共有しながら、参加メンバーからのコメント(Figjam上にコメントを残す)や質問でさらに議論を深める


上の図(2022年の8月に行った「常に自由に話しやすい雰囲気を作ろう」のワークショップから抜粋)のように、カルチャーコードで定義された言葉を、日常における使用感や意識頻度、実際の業務であったことなどを議論してもらいます。

議論がしやすいように、運営側からカルチャーコードに関わる質問を設計し、ワークショップ形式で議論をしてもらっています。みんなにどういう議論をしてほしいか想像しながら逆算して質問を設計するため、見た目以上に設計にカロリーをかけてます。

カルチャーコードの振り返りのアンケートは毎回とてもよく、カルチャーコードに対する意識調査に良い影響をもたらせていました。また会の進行自体も毎回みんなのアンケートの回答をベースに改善していったため、回を重ねるごとにとてもスムーズな進行ができるようになりました。

その結果、実際に振り返りからカルチャーコードの定義文章のアップデートなども行われました。

実際にカルチャーコードの定義文をアップデートした例


2023年はさらに進化させました

2023年CWS Key visual

ビジュアルはこんな感じです。(社長をいじるスタンスは崩さない) 社長の頭の中をのぞいて、カルチャーワークショップを通じてみんなで解像度を上げてシンクロしていこうぜ!というコンセプト設計です。

2023年1月〜10月までのCWSのKey Visual


進化させた内容の紹介

前年度は「カルチャーコードに対する考え方や、カルチャーコードの影響する範囲に対して認識をそろえること」に重きを置いていたため、アウトプットがあまり生まれるものではありませんでした。

認識を揃えるという目的は達成できていたのですが、振り返りアンケートなどからも、アウトプットがないので、ちょっともったいなのでは?といった意見をもらうことがありました。

そのため、2023年からは、認識を揃えつつ、アウトプットが生まれる仕組みに変化させていけるようにチューニングしてみました。

具体的にどういう設計にしたかというと、みんなで組織の課題「Culture Issues」を定義し、ワークショップを通じて解決策をそれぞれ設計制作し、課題を解決(Close)していくことを主眼に置いた仕組みです。

Notionで組織課題「Culture Issues」を羅列していき、各チームがそれぞれ取り組むIssuesを選択・実行していく形で実施しました。

実際に取り組んだIssueのリストを掲載しておきます。(この期間にいろんなことやったなぁ・・・)

実際のNotionに挙げられたCulture Issues

いくつかピックアップして紹介しておきます。

先ほど紹介した案件共有会、実は頻度高く行う割にオペレーションが力技でした。 発表のたびに、

  • 共有用のグーグルスライドを作成し、各プロジェクトごとに記入してもらう。

  • アンケートを設計する(コピーして名前の変更、回答をスプレッドシートに紐づける)

  • 準備シートと呼ばれる、発表のアジェンダとみんなが感想を書けるシートを準備する。

の3種類のデータを毎回、案件共有会の度に作成していました。
それを、カルチャーワークショップの前後の期間を通じて、エンジニアの冬馬くんが、GASを直接書いてくれて、各種フォーマットの自動化と、スラック上に自動でリマインドと各種フォーマットのURLが自動生成できる仕組みを作ってくれました。神かな?神様なのかな?と私は思いました。あ、すいません本音が漏れました。

この記事でも紹介しています。


他にも採用ピッチのアップデートの流れなどはこのWSを通じて行われました。

あとはMr.Notionと呼ばれている(勝手に呼んでいる)シニアデザイナーのいるチームがNotionにおけるデータベースへの考え方と使いやすさを追求するワークショップを設計してくれて、各々がNotionを使いこなせる道筋を作ってくれました。

その他にも、大小様々な改善をみんなで実行しました。 ただ、一つだけ!
このワークショップは、選択したIssuesや、解決するための手法によってはものすごく時間がかかってしまったりするので、既存の認識合わせのワークショップより遥かに負荷が高かったです。たまぁにやるくらいがちょうどいいなと思ってます。。。1回の期間を3ヶ月で2セットやりました。
みんなで結構な数のIssuesをクローズし組織を前進させました。


7月以降のワークショップ(ここ最近)では、数ヶ月連続で「挑戦ワークショップ」という名前を冠して進めました。

2023.7~挑戦WS Key visual

今年の7月に初めてリアルで全員集まる総会を開催しました。

全国から集合!リモートで働くメンバー一同が初めて一つの場所に集った日【イベントレポート】

その総会の社長プレゼンの中に今期のスローガンとして「挑戦」というワードが発表されたのと、4年後の組織図が共有されました。4年後に社長の描く組織を実現するためにどんな挑戦があるか、どういう挑戦をしていくべきかといった認識をそろえるために全社でのワークショップ設計を行いました。

ワークスペースはこんな感じです。

前回のIssueワークショップの良かったところをそのまま踏襲し、課題だったところは、解決策を揃えながら設計していきました。

具体的には
前回から踏襲した部分は「アウトプットをみんなで作っていくところ」「実際にアウトプットが組織を前進させる点」逆に前回の課題だった部分は、何より、「負荷の高さ」!負荷の高さに関しては取り組む時間に制限を設け、提案する前に、時間配分も考慮する形でコントロールしました。

各チームに2種類の提案をしてもらいました。 組織の大きな飛躍につながりそうな施策や、仕組みをアイディアとして出す「ファンチャレ」部門と 実際各チームで4年後の組織像に対して前進するアクションを行う「チョコちゃれ」部門で分けました。実際のアウトプットは社外秘の内容も多いので具体的に紹介はしづらいのですが、採用周りや組織周りの設計に関わる仕組みが進みました。

そして先月2023年の11月からは「リモートワークのプロ」を題材にしたワークショップを行っています。

みんなでワクワクするワークショップをね!・・・うん。

こちらも全三回の構成でやる予定でおります。
11月に行ったワークショップは、「こんなリモートワークは嫌だ!」
リモートワークをする上で、嫌だと思う内容をあえて挙げてもらい、ネガティブに感じる部分を網羅していきます。

12月開催予定のワークショップは「そのアクションには理由があります」 11月に出してもらった、「こんなリモートワークは嫌だ」の内容の考察会をします。 なぜそういう仕組みがあるのだろうか、とかなぜそういう仕組みが生まれるのか、設計者の意図・置かれている立場や状況などを考察し、皆で認識をそろえていく予定です。

2024年1月開催予定のワークショップでは「リモートワークのプロとは」という締めの題材になります。11月と12月で行ったワークショップを元にリモートワークのいいところ悪いところを理解した上で、自分たちがどうあるべきか、リモートの利点を活かしながら、デメリットをどう克服していくべきか、こんな時どうしていくか、具体的な仕組みや考え方を出し、内容をアウトプットとしてまとめていく所存です。

カルチャーワークショップはこの3年を通じ、
現在進行形で毎月必ず互いの理解を深め組織が生み出す提供価値を高め続ける仕組みになったと思っています。

これがファンタラクティブのカルチャーワークショップです。

その他組織づくりにおけるポイントまとめ

組織カルチャーに本気で向き合ってきて重要だなと思っているポイントをいくつか紹介したいなと思います。

ポイント01 社長をいじる戦略

最初の一個めは社長をいじる+決裁者をいじる。が大事だなと思っています。

そう、こんな感じです。メンバーが社長のろくろ(を回しているような)写真を見つけたらとりあえず雑コラをスラックに投下します(左図)

先輩方がしっかり悪ノリをしながら、こんな加工をすると螺●丸っぽくなるよ。(右図)
反射光を・・・こうすると・・・みたいなコミュニケーションが生まれています。プチPhotoshop講座にも活用できますね。

みんなで弄ろう、代表を。

先ほど紹介した、好き嫌いマトリクスのフォーマットにもちょっとしたいたずら心を添えています。この文章の中でも、かなり社長をいじった素材をご覧いただいたのではないでしょうか。 文章中にも少し添えましたが、社長や、決裁者をいじることに意味を持たせています。
重要なポイントとしてはやはり下記になります。

決裁者・経営者は理解者が少なくなります。そしてその責任も非常に重いです。その全てを理解はできませんし、想像できる範囲も狭いです。ただでさえ、孤独になりやすい職種を孤独にしてはいけない。一緒に思考を回していかないと組織としてもうまくいかないはず、経営者と、メンバーの目指すべき場所がシンクロしている時こそ、会社は無類の力を発揮するはず。

よく、上司や決済者、社長に対して、何か意見や提案を出した時、意見が通らないこと、よくあると思います。
理由は必ずあるはずです。背景を理解しながら提案する努力と、意見を交換できるくらい信頼関係が構築できているかが本当に重要です。

ぜひここまで読んでいただいた皆さんには、ご自身の上司や、経営者が何を考え、推進しているのか、自分は貢献できているのか、貢献したいと思えているのか、振り返ってみてほしいと思っています。

人間なので、完全に共感できるわけではないと思います。ただ、共感し、一緒に思考する人が増えれば組織として前に進む力はより大きくなるはずです。逆に進むベクトルのズレが生まれると、組織は停滞、または衰退していくと思っています。

社長をいじれる、いじることができる。は極端ではありますが組織における距離感、健全性のバロメータにもなりうると思います。(特に中小企業の規模であればとても重要な要素だと思っています。)

モザイク付きで雑コラも乗っけておきます。

※デザイナーの皆さんにお伝えしたいのは、雑コラもとても大事ですからね!短い時間でサクッと画像を加工するスキルはどこに行っても大事です。3分で雑コラ仕上げましょう。この大Figma時代であっても、画像加工スキルはまだまだ必須だと思います。ツールは問いませんが、意図した画像を素早く作るスキルは磨いておきましょう。

作った雑コラを投下する、晒すことも大事、人を傷つけるようなコラージュはよくありませんが、組織の雰囲気をよくするアクションとしてとても、自身のスキルアップにもいいアクションのはずです。(会社の組織カルチャーに依るところがあるので注意してください)


こちらは逆に社長、経営者のみなさんへのメッセージ。 メンバーから距離を詰められるような関係、隙を作ってあげていますか? いじられる、が全てではないですが、親しみを持ってもらえる状態、考えを理解してもらえる状態はあることに越したことはありません。意見を忖度なしにもらえるような環境を作るためには、周囲の発言を許容する度量と、発言をできるような雰囲気作りがとっても重要です。

あ・・・組織づくり面で何かあればぜひお問い合わせください。時間が合えばぜひお手伝いさせていただきたい所存です。(急な営業)


ポイント02 効率と愛

2個目は効率と愛。これは、もうそのままです。

組織を前に進めるために、業務効率は追求し続けるべきだけど、メンバーとのコミュニケーションは愛を持っていきましょう。

自動化できるところは自動化し、通知なんかもAIの利用も含めてガンガンやっていきましょう。ただ、愛を持って接するポイントにはしっかりみんなで投資できるような仕組みがあると良いと思ってます。

上の図はバースデーボットさんというBotさんの活動なんですが、通知のBotに紛れ込んで、実はボットの裏側で各メンバーがお祝いのメッセージを毎回一生懸命、しっかり考えるという仕組みになってます。

ボットの仮面を被れるので、照れずに日頃の感謝を込めてお祝いすることができます。

愛、大事。人の心を忘れない気持ち、大事。


ポイント03 継続

3つ目はコレ。 継続は力なりとも言いますが本当に大事だと思っています。
顕在化しやすい問題として、下記のようなものがあります。

施策や何かのアクション、何かをはじめて、なんとなくたち消えになった時のリスクを考えましょう。


新しく入社した会社で客観的な視点を元に提案した珠玉のアイディアが、もしかしたらすごく事業インパクトが出たかもしれないアイディアが・・・簡単に却下されることにつながっているかもしれません。

事業と一緒。一つの仮説が間違っていたからと言って全てを諦める必要がないのと一緒。明確な意図と、意思を持って。
判断した内容やなぜ止めたのか、理由が明確であれば再出発もしやすくなります。

あとは継続の話と少し重なりますが、心意気の部分で。
諦めない気持ち。みんな大好き安西先生もおっしゃってましたよね。

妥協していないか、組織のことは誰かがやる、自分の業務があるので・・・ 視点を変えてみると、大体のことは言い訳になります。
自分だけでは実現できなくても仲間と一緒にだったらできることもたくさんあるはず。
諦める理由は簡単に見つかるけど、諦めないことで得られる成果にもしっかり目を向けよう。

継続することで発見していくことも沢山あります。弊社の例で言えばカルチャーワークショップや各施策を継続し進め、振り返りをすることで最適化を常に模索していっています。効果をより高めていくために地道に努力し継続することはとても重要です。業務の範囲が決められていたりする場合、どうしても諦めないといけないシーンもあるかもしれません。一歩引いてみて考えてみましょう。その範囲を本当にはみ出しちゃいけないものでしょうか。

越境してはいけないことなのか
よく見極めてみましょう。

まとめ

お馴染みのやつ

一緒に働くメンバーはいつだって募集してます! この文章を読んでくれて、かつ、共感してくれた方、クライアントの皆様とも同様に認識をそろえながらプロジェクトを推進していきたい方、個人の成長が会社の成長です。一緒に挑戦していきたい方、ご応募お待ちしております。

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代表の井村と継続してラジオで雑談しております。もしよろしければ聞いてみてください! ・・・前半私、暗いので、中盤くらいから聞いてほしいっす。笑
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みなさん最後まで読んでいただきありがとうございました。 これからファンタラクティブとしても、個人としてもより一層精進して参りたいと思っております。個人的には、対外的なアクションも今後力を入れていきたいと思っておりますので、登壇の機会などもいただきたいと思っております!呼んでもいいよというかたがいらっしゃいましたらぜひご連絡ください。

本当にありがとうございました。ファンタラクティブのアドベントカレンダートップバッター中村より愛を込めて。2023.12.01

次回予告!!!
アドベントカレンダー2日目は弊社のエンジニア!村上さんによる
GitHubだけでVRTする仕組みを作ってみた になります!お楽しみに!


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