最近の自動車メーカーについて思う事(NISSAN編)
テストコースのバンクを走行するCMは、何を伝えたいのか理解に苦しみます。
日常の走行性能に必要な事なのか、それとも、「技術の日産」を伝えたいのか。でもね、自動車メーカーで「技術」って言われても、裏を返すと、技術を持ち合わせていないメーカーが、自動車を作ることが難しいと思うんですよね。
書き出しから辛口の私ですが、過去には、R32のGTS-tとGTS-4の2台を乗り継いでました。R32の頃は、GT-Rが復活して勢いのあるメーカーでした。
昨今は、e-POWERやプロパイロットなどを前面に商品価値を宣伝していますが、車ではなく家電の類ですので電気屋さんに近いです。
「技術の日産」を前面に押し出すのであれば、ドライバー主体の運転して楽しい(ラクでは無い)、車。「人馬一体」という表現が正しいか分かりませんが、ドライバーの意思に忠実で車からのフィードバックも分かりやすい車を目指して欲しかった。
例えるなら、他社でロードスター、MR2、S2000など、非日常的な世界に浸れる車って、簡単には作れないと思うんです。
過去には、シルビア(S12)がバブルの追い風もあって爆売れしましたが、ドライバーが扱いきれる車格とパワーだったと言う事が重要です。TOYOTAのAE86も、1600㏄の4A-Gを縦置きにFRとすることで、コントロールする事の楽しさが受けた車なんです。
NISSANからは、SR20にターボを付けてパルサーGTiRのホモロゲーションのため市販されたぐらいで、ミッドシップの車を作ることは有りませんでした。
車に関する「技術」って、私が考えるのは、内燃機関であってミッションは、ATでもMTでも良いのですが、ドライバーの操作で一喜一憂出来る車が楽しいと考えています。
車の電子部品は、排ガス規制対策とABS、トラクションコントロールぐらいでしょうか。
自動運転のオマケみたいなプロパイロットって、ドライバーが楽しめるのか、疲労を軽減するんだったら、車内のロードノイズやシート形状など対策は沢山あるんです。
シートで有名なのは、RECAROなんですけど冗談抜きで長距離などの疲労度を軽減できます。走り屋さん(死語?)だけでは、勿体ないお話です。
車内のロードノイズは、セルシオの静粛性を目指してポルシェ社がパナメーラを作ったことは有名です。
車に出来る事、特にガソリンエンジンは、まだまだ作り方次第で現代に適合できる可能性が十分あるんです。
カーボンニュートラルといった言葉に踊らされて、電気自動車や内燃機関を否定したような車を作る必要は無いんです。
SAKURAにテストコースのバンク角を走られることが、「技術」の証なのか、1BOXやSUVで高速道路を自動運転もどきが「技術」の証なのか、ドライバーと車の関係って何なのか。
スカイラインに憧れていた世代は、NISSANに何を期待していたのか。
純粋な自動車メーカーであるならば、ミッドシップレイアウトや軽量コンパクトなFRスポーツを、ガソリンエンジンの1,000ccから1,500ccぐらいで楽しませて欲しい。デザインも斬新なデザインは必要無いんです。Vモーショングリルは、もう辞めましょうね。カッコ悪いですから。
まあ、販売店から猛反発が来ること覚悟しないといけませんが、勝てば官軍です。
メーカーを問わず、ドライブが楽しい車は、世間から支持されるんです。
FIATやアバルト、ミニクーパーって、眺めても走っても面白い、そんな車に「技術」が活かされませんかね。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?