SIGMA12-24mm F4 DG HSM が生産終了。
2月から原稿を思案していたのだが、内容が煮詰まらないので現在に至る。
EOS 6Dでは、さんざんお世話になったSIGMA 12-24mm F4.5-5.6II DG HSMですが、一旦、業務上の都合で物件の撮影から遠ざかってしまった。防湿庫で待機する事が多くなったので、2018年10月頃になぜかEF70-200mm F2.8L IS III USMの購入を決意。資金の確保としてEF70-200mm F4L IS USMと一緒に手放してしまった。
EF70-200mm F4L IS USMで、その「L」の真価を味わってしまった私は、レンズが欲しい病とでも言いましょうか、いわゆるレンズ沼に足を踏み入れてしまった自覚が無い。とは言え、レンズに約25万円の投資を行っている時点で、世間一般から見れば異常事態です。
ボディは、5DmarkⅣに代替わりしており、重量感のあるカメラでの物件の撮影から離れていました。
業務の都合とでも言いましょうか、2020年6月には、最前線に戻る事となり、コンデジのザラザラ(通電が無い薄暗い室内で撮影するため無駄にISOが上がる。)した画像と睨めっこしたり、狭い画角の範囲内で写る物件に魅力が感じられず悶々とした日々を過ごしてました。
やはり、一度味わった広角12㎜が悶々と私の中で渦巻、葛藤の日々を過ごす。
改めて、12㎜のレンズを検討すると、時すでに12-24mm F4.5-5.6II DG HSMが終焉しており、Artシリーズの12-24mm F4 DG HSMに代替わりしている。しかも、お値段が約2倍以上となって悩みの種が尽きない。
購入する寸前まで14-24mm F2.8 DG HSMと悩みましたが、結局のところ、撮影時の絞りF11以上、開放値はF4で大丈夫。広角14㎜の開放値F2.8も捨てがたいが、保険として広角12㎜が使えるのは、断然有利。
もちろん、CANONの純正レンズも検討しましたが、「ディストーションゼロ」のコピーに惹かれてしまった。
購入後は、広角ゆえのパースが強烈で画角12㎜でも縦のラインが真っ直ぐ出るのは、涎モノです。
広角12㎜の使いこなしも約6か月以上は掛かりましたが、慣れてくると画角や、水平の撮り方が身に付いてきます。
現在は、生産終了となり中古での流通のみとなりましたが、建築関係をメインに撮影するには便利なレンズです。
一時、ミラーレス機専用のレンズ RF14-35mm F4 L IS USMへの買換え検討。しかし、デジタル補正ありきのレンズ設計は、歪曲を力技で真っ直ぐに補正する事に違和感を覚える。ただし、テレ端35㎜がボディに付けっぱなしが可能となる魅力的な常用レンズ。
周辺減光や多少の歪曲補正は納得できるが、明らかに軽量コンパクトなレンズ設計の上で、光学特性よりもデジタル補正が優先される事に不安を感じる。
現実に、CANONからは、EF11-24mm F4L USMが販売されており、SIGMA12-24mm F4 DG HSMと良いライバル関係にあった。
なんだかんだ言いながら、建築関係の特殊な撮影でもしなくちゃ、パースのクセが強い広角12㎜のレンズは、必要無い訳でしてニッチ商品なんですよね。
それでもね、今後、デジタル補正ありきのミラーレス機の中で、SIGMA12-24mm F4 DG HSMのような「ディストーションゼロ」を謳い文句に出来る製品が登場するのか疑問です。
ミラーレス機のショートフランジバックの恩恵を受ける広角レンズの登場が嬉しいですが、CANONは、DPCMOSで得たAFのアルゴリズムや被写体認識のAI技術の流出を危惧して、他社レンズ参入を拒んでいるように見える。
被写体認識などのAF技術には、開発に膨大な時間とお金が掛かっているのも理解できる。
だけど、CANON以外の、特に私の個人的な好みで言うと、SIGMA製のレンズで遊ぶことも認めて貰いたい。
少しだけ、レンズのマウント規格の話に逸れるが、Lレンズは3社、SONYのEマウントは、多少の制約はあるが他社へオープン、FUJIFILMのXマウントもSIGMAから販売されている。
脱線した話になるがパソコンのOSで、NECのPC98シリーズや、富士通のFMTowns等、独自のOS展開を行っていた時代が有る。結局、IBMのDOS/V機からUIを進化させたWindowsに巻き込まれる結果となった事例もある。
タラレバではあるが、PC98やFMTowns等が結託して国産のTORN OSに統合していたら、WindowsとMacOSの隙間に入れたかもしれない。
現在も、TRON OSは、いろんなところで使用されているので先見の明が有ったのか無かったのか、使用用途の得手不得手もある。
カメラの話に戻すと、パソコンのOSの部分がボディ又はレンズマウントになる可能性が有る。
要は、市場に数が出回った方が最終的に標準規格になりうると言う事。ビデオ戦争でも、VHSとベータでは、数の優位性でVHSが世界を席巻した。
技術の流出を防ぐために独自路線を突き進むのか、世界標準を作るためにオープン規格に進むのかの瀬戸際は、難しいですね。
SIGMAさん、RFレンズのラインナップは、難しいでしょうね。しばらくは、EFマウントで使い続けます。
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