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「これでいい」より「これがいい」を目指すのが正解か🇯🇵/🇦🇺

こんにちは。
オーストラリアに住んでいるフミです🍇


オーストラリアに来て、11ヶ月目、まもなく300日。
先日の一時帰国からオーストラリアに戻る際、
「家に帰る」感覚になるほどには、慣れました。

そんなわたしが、
オーストラリア上陸当初に感じた違和感について
「いまはむしろ、こっちの方がいいと思う」
と感じるようになったので、話します。

(考えが変わった時は、それを記しておきたいよね)


最初に住んでいた家は、ブドウ畑の真ん中にある、
小さな単身用コテージ。
虫が「出る」なんてものではなく、
虫や爬虫類の家にお邪魔している感覚でした。

殺虫剤を使うことはあまりなかったのですが、
終の住処に選ばれていたのでしょうか、
目を覚ますと、ダンゴムシやハエが息絶えています。

わたしは掃除機の音が苦手で、
普段はモップを使うので、まず虫を拾ってまわって、
それからモップがけをしていました。

当初、拾うものがなく、
紙で作ったちりとりで虫たちを集めていたのですが、
あまりにも毎朝のことなので、
小さな箒とちりとりを買うことを決意。
休日に、自転車を走らせ、街の商店街へ。


さて。
お店に着き、掃除用品のコーナーに行くと、
大小様々なブラシや箒、モップなどが並びます。
でも、なんだかいいサイズ感のものがないのです。

お店に行く前にイメージしていたのは、
百円ショップで買うような手のひらサイズのもの。

ちょっと大きいし、つくりも適当なくせに、
日本円にして1500円程と高いし、
いくつお店を回ってもピンとくるものがなく、
結局、手ぶらで帰宅したのでした。


その時、感じたのが、
「なぜ、『理想通りのもの』がないの?」
という、困惑した気持ちでした。

それから、生活を続けるうちに、
『理想通りのもの』が手に入ることは
当たり前ではないことが分かってきました。


ちょうどいい大きさのちりとり
書きやすいペン
スムーズな紙
きちんと縫製された服
思い通りに切れるラップ
破れないジップロック
それどころか、おいしいご飯


どれも、日本では当たり前。
でも、ここでは当たり前じゃない。
では、それは不幸なのか。
そりゃもちろん、最初は「日本最高」って思うけど、
実は、慣れてくると、なんてことはないんですよね。

じゃあ、紙のちりとりでもいっか。
ご飯が包めれば、ラップの切れ味が多少悪くてもいっか。
「ないなら、ないで」の気持ちは培われていく。


オーストラリアは、東京に住んでいた時よりも
ビジネスチャンスが転がりまくってる印象です。
普段生きていても分かる改善の余地がたくさんある。

でも、なんだかその余地が心地よいのかも。
言葉にするの難しいんだけど。


説明の補足になれば、と、ようやく本題なのですが、
わたしが新卒から渡豪まで6年間勤めていた会社で、
常々社長が口にしていた言葉があります。

「これでいい」より「これがいい」を目指せ

その時は、疑うこともなかったのです。
『選ばれる』ブランドでなければ、売れない勝てない。
それがビジネスの正解と考え、
ブランディングを担う部署にいるわたしは、
考えられる限りのことをしていました。

どこかでそれは、息の詰まることなのかもしれない。
80%満足させられているのに、
残りの20%をより満たせるのは誰なのか、
他社もみんなで、競い合っていた。

より、新しいものを。
より、精密なものを。
そして、より、安く。
どこかで、それには限界が来る。


そんなわたしだからこそ、
この『選ばれる』気のない毎日に癒やされるのです。

べつに、あるものでいいじゃん。
ないならないで、どーするか考えよーよ。
物、環境、店員や他人に、過度な期待をしないで、
その場で、個々人がどうするか判断している。


重力が小さいと言うか。
物欲もすごく減りました。
より好みの匂いのアロマキャンドルを探した
OLのフミはもういない。
夜になったら、デスクの明かりを消して寝る。


こんなことを考えて、色々Google検索してたら、
無印良品がこんなことを発信していますね。
ご興味あれば、ぜひご覧ください。


さて、じゃあ、オーストラリアが圧倒的に最高、
と締めくくるかと言うと、そんなつもりもありません。

先日、目を覚ますと携帯が不通。
Wi-Fiを繋げて携帯キャリアのサイトに行くと、
TOP画の表示が。

インターネット接続に問題起こってる〜
できるだけ早く直しま〜〜す

的な。
3時間ほどは、Wi-Fiなしでは携帯が使えなかったです。
しかも驚くことに、9月ごろも1回あった。

ドコモとかが3時間も携帯使えないなんてあったら
なんか行政とかキレそうじゃないですか?
大問題になりそうなものですよね。
この間、救急車呼びたい人とかいただろうし。


ゆるくてマズいことも、やっぱあるよね。

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