FUKUKOZY

建築専門誌の編集者→バーチャルへ 91年生まれ。リアル / バーチャル空間について考え…

FUKUKOZY

建築専門誌の編集者→バーチャルへ 91年生まれ。リアル / バーチャル空間について考える。 ワ探編集部

マガジン

  • VRChatワールド探索部マガジン

    • 84本

    VRChatワールド探索部のメンバーによるマガジンです! ワールド紹介やクリエイターインタビューなど、いろいろな記事を不定期に更新中。

  • XR空間を考える

    来たるべきパラレルリアルの世界へ向けて,XR空間について考える. 主として建築を参照しつつ新しく生まれつつある空間への思考を深化させるための断片記noteです.気になった方はまずは一番上らへんの記事をどうぞ!

  • 気になる

  • 2020-21読書録

  • 建築・都市定期報

    「建築・都市定期報」では定期的に建築・都市系(以外)のニュース・記事を取り上げ、感じたことなどを付記して掲載していきます。また、世に出ている「建築雑誌」というものを取り上げ、内容を概観して感じたことを綴っていきます。 ※一個人としての意見となります ※割と緩め ※不要な拡散防止のため有料設定にしています。面白くなかったら返金OKです!

最近の記事

  • 固定された記事

プロフィール(2024)

名前 福田晃司 / FUKUKOZY 経歴 大学院まで建築を学ぶ。 建築専門の出版社・新建築社で月刊誌『新建築』の編集、SNSの立ち上げ、Webコンテンツやイベントの企画などを行なった後、メタバース・VR業界へ。 個人でも、建築やバーチャル空間を中心に編集・執筆活動を行う。 個人プロジェクトとして、ソーシャルVR上で生まれつつある「ワールド」という創作文化について紹介・アーカイブを行うメディア「WATAN」を運営。 実績 執筆実績等は下記のページをご覧ください。 連絡

    • 歩くことの複雑さ『散歩哲学──よく歩き、よく考える』【読書記録】

      『散歩哲学──よく歩き、よく考える』(島田雅彦 著、2024年、早川書房)知らない場所を歩くのが好きなので、最近は歩く時にはGPSログを取るようにしている。家の周りは歩き尽くしてしまい、複雑な網目状のログが完成してしまった。毎日のように散歩したところで、あらゆるまちのあらゆる道を歩けるわけではない。散歩には楽しもうと思えば、いくらでも楽しめてしまうポテンシャルが含まれている。 本書は作家として活動する著者が、自身の散歩録(純粋な散歩というよりは居酒屋放浪記の体をなしているの

      • 儀式が人類にもたらすこと『RITUAL――人類を幸福に導く「最古の科学」』【読書記録】

        『RITUAL――人類を幸福に導く「最古の科学」』ディミトリス・クシガラタス 著 田中恵理香 訳世界の各地ではアルミニウムを溶かすほど高温となった木の上を渡っていく火渡りの祭礼が行われ、アマゾンのサテレ・マウェ族は成人の儀式として「刺されると銃で撃たれたような痛みを感じる」とされるサシハシアリを大量に縫い込んだ手袋に手を入れる儀式を何十回も行う。 ヒンドゥー教の世界最古の祭りと知られるタイプ―サムの中で行われるカヴァディ・アッタムという儀式では、熱心な信者が自分の体に鈎針など

        • WORKSIGHT外部編集員の1年間の任期が終わりました

          この3月で関わっていたコクヨのオウンドメディア『WORKSIGHT』の外部編集員の任期が終わりました。 そこまで活発に記事書いたりはできませんでしたが、毎週の編集会議のために、色々インプットしたり、企画考えたりをヒーヒーしながらやれたのは結果として良い経験でした。特に専門誌の編集の世界にいたので、自分の興味がむしろ狭いということに改めて気づいたのは良かったと思います。今後も色々なジャンルの記事が出ると思うので楽しみです。 自分も今年度も色々やりたいですね。 関わったニュー

        • 固定された記事

        プロフィール(2024)

        • 歩くことの複雑さ『散歩哲学──よく歩き、よく考える』【読書記録】

        • 儀式が人類にもたらすこと『RITUAL――人類を幸福に導く「最古の科学」』【読書記録】

        • WORKSIGHT外部編集員の1年間の任期が終わりました

        マガジン

        • VRChatワールド探索部マガジン
          84本
        • XR空間を考える
          62本
        • 気になる
          0本
        • 2020-21読書録
          20本
        • 建築・都市定期報
          20本
          ¥300
        • 2019読書録
          29本

        記事

          空間と社会の関係『空間の未来』【読書記録】

          3月はなんだか社会に出てきてから一番家族的な行事が多かった月でした。 子どもが生まれると、本当にこれまでまったく経験してこなかったようなことに気づいたり、挑戦したりすることになるんだあと改めて。 ちょっとペースが崩れてしまったので、立て直しつつマイペースにやっていこうと思います。 『空間の未来』(ユ・ヒョンジュン 著 オ・スンヨン 訳、2023年、クオン)韓国の人気テレビ番組に出演し、多くの登録者を持つYoutubeチャンネルを持つ韓国における人気建築家(「人文建築家」と呼

          空間と社会の関係『空間の未来』【読書記録】

          より断片化していく世界『波打ちぎわの物を探しに』他【読書記録】 

          小さい子どもと出かけようとすると、自然と都市の中で「行ける」場所を探すことになるのですが(物理的にベビーカーが行けることであったり、綺麗なトイレがあることであったり)、そうすると今までの都市の見方とは少し違った見方ができることに気づきます。綺麗なトイレ(授乳室、おむつ台があると最高)がこんなにもありがたい場所で、今までの自分の視界にはまったくなかった世界だなあと。 元々人が密集する場所に行くのは得意ではなかったので、行きたい場所はそれほど変わってはいないとも言えますが、ベビ

          より断片化していく世界『波打ちぎわの物を探しに』他【読書記録】 

          生命科学を通して「体験」から建築を考える『EXPERIENCE 生命科学が変える建築のデザイン』 他【読書記録】

          仕事をしつつ、種々の原稿をまとめていたりしたら、いつの間にか2月になっていました。今年はゲームをやるぞ、と思っていたけど、本を読んでいたら寝る時間になっていて……みたいな繰り返しでほとんど触れず…… とりあえず、今やっている『未解決事件は終わらせないといけないから』をクリアしたいですね。 『EXPERIENCE 生命科学が変える建築のデザイン』(ハリー・F・マルグレイヴ 著/文、川添善行 監修/翻訳、兵郷喬哉 翻訳、印牧岳彦 翻訳、倉田慧一 翻訳、小南弘季 翻訳、2024年

          生命科学を通して「体験」から建築を考える『EXPERIENCE 生命科学が変える建築のデザイン』 他【読書記録】

          最近読んだ本

          またすぐにやらなくなってしまいそうですが、簡単にでもいいので読んだ本を軽くまとめるやつを今年はやっていこうと思います。 〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学「妖怪」を人類学のフレームで捉え直すという試み。民俗学や人類学にそんなに親しんでいないので、理解するのに少し苦戦しました。後半では、「バックルームス」などが取り扱われ、現代的な怪異の在りようが分析されていたのも興味深かったです。ノスタルジックな要素(ビデオテープやテレビのノイズ)が使われることで、「少しずれた世界」が生み出さ

          最近読んだ本

          2023年振り返り

          いよいよ振り返りくらいしか記事書いてないんじゃないか?って感じになってきましたが、毎年恒例の振り返りです。 本業の方は本業の方で振り返りを書いたので、今回も個人活動の振り返りになります。今年はプライベートでかなり大きい変化があったので、印象的な1年になったと思います。 ワ探インタビューVR演出についてかんがえてみた 2021年からVRChatワールド探索部部長のタカオミさんと始めたインタビュー。今年は1企画しかできませんでしたが、かなり密度の高い?記事ができたので、エネ

          2023年振り返り

          読書記録『冷蔵と人間の歴史―古代ペルシアの地下水路から、物流革命、エアコン、人体冷凍保存まで』

          冷蔵庫の冷やす仕組みは主に気化熱と凝縮熱によってもたらされ、それらをより効率化するために冷媒が開発されてきた。つまり、冷蔵庫の仕組みは非常に科学 / 化学的なものである。 本書は人類が追求してきた冷蔵方法、低温にする方法を古代からさかのぼって紹介する。氷室等からはじまった冷やす行為は、当初魔術的なものと捉えられていたが、やがて温度の仕組みや圧力、原子の発見によって科学的な分野として確立していく。ロケットエンジンの仕組みは-253℃ほどの液体燃料を3315℃ほどまでに瞬間的に

          読書記録『冷蔵と人間の歴史―古代ペルシアの地下水路から、物流革命、エアコン、人体冷凍保存まで』

          読書記録『脳は世界をどう見ているのか──知能の謎を解く「1000の脳」理論』

          著者は1990年代に携帯情報端末「パームパイロット」で大成功を収めたジェフ・ホーキンス。彼はもともと脳の研究をしたかったようで、その後紆余曲折を経て、神経科学の研究を行う研究所「ヌメンタ」を立ち上げる。とにかく脳の研究への執念が感じられる経歴である。 彼らが研究するのは、脳の中でも新しい部位とされる「新皮質」。哺乳類の中でも人間の新皮質はとにかく大きく、脳の容量の約7割を占めるらしい。脳は長い時間をかけて新しい部位を進化させることによって人間に複雑なふるまいを可能にさせるよ

          読書記録『脳は世界をどう見ているのか──知能の謎を解く「1000の脳」理論』

          読書記録『北関東の異界 エスニック国道354号線―絶品メシとリアル日本―』

          北関東のそこらで見かけるエスニック料理屋。パキスタンにインドにタイにベトナム…それらが位置するところを辿っていくと、なんと「国道354号線」に連なる場所だと気づき、著者らは国道354号線を北上しながら各所の料理や文化を紹介していく…という体のノンフィクション。 新大久保あたりがすっかりコリアンタウンになったり、池袋に本格的な中国店が増えたり、と都内の各所で移民街的なものが生まれているのはニュースで見かけたりしたが、北関東にもそうした流れがあったとは知らなかった。 本を読み

          読書記録『北関東の異界 エスニック国道354号線―絶品メシとリアル日本―』

          読書記録『ex-dreams』「グーギー」

          福島加津也+冨永祥子建築設計事務所が展開するインディペンデントな出版レーベル「GADEN Books」の第二弾である『ex-dreams』に、以前から気になっていた「グーギー建築」が掲載されていたので、読書。 「設計事務所が書籍をつくる」という点では、湯浅良介氏の『Houseplaying No.01 Video』やo+h booksの『青華―伊東豊雄との対話』が思い当たる。 こうした例がいくつも出てきている事自体も興味深いが、どの本も単なるポートフォリオではない、視点が異

          読書記録『ex-dreams』「グーギー」

          読書記録『レアリスム 再考諸芸術における〈現実〉概念の交叉と横断』

          「レアリスム」と言うと、ありのまま(「現実」)を描写する姿勢や芸術の作品を指すが、一口に「現実」と言っても、その捉え方は時代や社会状況によって異なってきた。 本書は、複数の著者がそれぞれの視点で「レアリスム」(「現実」)について、その多様さを論じた、論考集となっている。 「現実を表現する」ということはつまり、「『現実』についての思考」が存在することである。その違いを認識することで、実は私たちが見ている「現実」も、あくまで一時代の在り方でしかない、という視点に気づくことができる

          読書記録『レアリスム 再考諸芸術における〈現実〉概念の交叉と横断』

          読書記録『水族館の文化史』

          人類は、古代の養魚池にはじまり、人工的につくった環境に水族を入れ鑑賞することを続けているという。そこには、「水族」という普段はまったく目に触れない世界への畏怖と好奇心が関わるのだろう。 本書でも、こうした「水族を見る」という営為が続けられてきた大きな理由を「アクアリウムのもつ魔術的な側面」に魅了された可能性も考えるべきと述べている。 つまりは、多くの人びとは水族の詳細な生態を知りたいというより、謎めいた生態を目の当たりにすることで、まるで「異世界」に来たような経験をしたくて

          読書記録『水族館の文化史』

          2022年振り返り

          毎年恒例の振り返りです。 去年は転職という、ガラッと環境を変えることをしたので、新しい環境に慣れることにエネルギーを使っていた記憶があります。 今年は読書ペース戻せたり、ちょっと落ち着けてきた感があります。 さて、一応サラリーマンなのですが所属しているところの躍進は僕からあえて特筆するまでもなく、という感じなので、今年は個人でやったことについて振り返ってみようと思います。 ワ探インタビュー去年の終わりくらいから、VRChatワールド探索部の部長のタカオミさんと一緒にVR

          2022年振り返り