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日本アニメが、日本映画がまだまだ世界を驚かすことができますね 映画『THE FIRST SLAM DUNK』

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)
上映日:2022年12月03日
製作国:日本上映
時間:124分 ジャンル
監督  井上雄彦
脚本  井上雄彦
原作  井上雄彦
出演者 仲村宗悟 笠間淳 神尾晋一郎 木村昴 三宅健太


1990年連載開始ってことは僕は12歳だからジャンプで読んでました。
ジャンプは中学3年間しか読んでなかったし、スラムダンクについては初期設定くらいしか記憶にないレベルでこの映画を観ました。

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冒頭の一対一のバスケ対決(1on1?)からしてもう素晴らしかった。

あのシーンだけでも、こりゃアメリカのアカデミー賞長編アニメ映画賞の候補に上がるべき作品だ!と思える傑作!と確信。

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やっぱ絵のうまさ。。

漫画家の中でもトップレベルに絵の上手い井上雄彦さすがですね。
アニメになっても絵が死なない。
死なせなかった。

だから全員のキャラクターが観客に伝わって、一つの試合だけど多くのキャラの人生が見えてきた。

絵の力ですよ。
アニメーション技術の革新と、
アニメーターさんの血と汗と涙の結晶ですよ。ありがとうございます!!

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アバンタイトルがモノクロの線画なんですよね。
あれ素晴らしい。
漫画ですよ、と。

それが動く。
正面向かって歩いてくるってどれほどアニメーション難しいことでしょうか。
しかもちょっと扇形に進んでるから少しずつ斜めに向いていく。

歩き方だけでこのアニメがとんでもないハイレベルのものだってことがわかる。
「このレベルのもの観せてやるからな!」という意気込み。

そしてカラーになり映画スタート!
カッコイイ。。。。

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特に試合時での人間の体の重みが出てるのがすごかったですね。。

アニメってそんなことできちゃうの??と思った。

山王のディフェンスに息苦しくなったもん。
あの腕とか足とか全部に重みがあって、ほんとに邪魔に見えた。
なんてウザいの山王!と。
つまりホントに素晴らしいアニメーション。

アニー賞獲ってよ。お願いですから!

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ベンチのメガネ君とか名もなき彼ら(名前あったらごめんなさい)にさえも心を寄せて泣けてきてしまう。

メガネ君の物語だってあったはずだし、語られない彼らの一人一人の話もあるよね。

語られないけど脇役たちの人生が見えてくる、素晴らしい映画じゃんかよ。


ネタバレ無しで書けない!
ネタバレは以下に!





ホントに試合結果を知らないので、ラスト、ゴールに入るのかどうかハラハラした。 入らないパターンもあるよなぁと。

でも入りましたね。

桜木は背中大丈夫だったのでしょうか。。


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宮城君の母親が良かったですね。 ひたすらに暗い。。。

そりゃそうですよね、夫も長男も亡くしちゃって。。 次男はヤンキーだし。。


凡百の映画なら肝っ玉母さんみたいな、ほんとは悲しいのにそれを一切見せずに元気溌溂キャラだったりもするけど、否っ!

彼女はずっと暗い。。。。。


それが宮城君の陰になるわけよね。 うまいなぁ。


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山王さえも好きになってしまった。

まぁ普通に考えて湘北が勝つんだろうなとは思って見ていたんですけど 「なんで山王が負けなきゃいけないの!?」とさえ思ってしまった。

山王の方がむしろ努力してきただろうに。。


主役側じゃないからって負けさせられちゃうのが辛かった。。

でも神頼みしちゃったんだもんね。。

「必要な経験をください」(でしたっけ?)って。

負けを知ることで強くなるよね!


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もえみちゃんみたいなキャラをほぼオミットしたのは良かったですね。


もえみちゃんみたいってのは、赤木晴子さん。

ヒロイン。

ま、原作漫画の記憶がないのでアレですけど、まぁたぶん現代の映画で描くにはちょっと問題になりそうな、少年・青年漫画にありがちなヒロインキャラクターなんでしょうよ。

それを一瞬しか描かなかったのは正解。


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試合をしつつ、一人一人にスポット当てて回想シーンを挟んでいくってのが、、 仕方ないんだけど三井あたりでちょっとテンポが悪くなったかな。。


しかも流川はほとんど描かれてなかったですよね。

流川はみんな知ってるだろ?ってことなんですかね。


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そもそも「漫画を知らない人でも100パー楽しんでもらえる」ような作りをしてない映画だと思います。 ある程度は知ってる観客向け。

バスケのルール説明とかないし。

全ての映画がその映画だけで完結していなきゃいけないとも思わないので、 映画観る前にちょっとくらい漫画読んどくとか 観終わったあとに漫画読んで補完する、ことを想定していている映画があっても全然いいと思います。

事実この映画は傑作になってるだから。


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ただ、そうであるならば 「あのATフィールドをいとも簡単にっ!」みたいな台詞を極っっっっっっ力使わないで欲しかった。

「あの三井を!」とか 「あの流川が!」とか言われるたびに

「知らねーーー。。。」って思っちゃった。

「あの」に頼りすぎないで欲しい。

「あの」って言わなくてもきっと顔の表情だけで「ウッソだろ…」とか「まさかアイツが…」などの「あの感」を伝えられた映画だと思います。


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なんにしても誇らしい誇らしい誇らしい。

日本アニメが、日本映画がまだまだ世界を驚かすことができますね!


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