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『日出づる国はロシア』発言のプーチンが日本を警戒するワケ

2022/09/09

『日出づる国はロシア』発言のプーチンが日本を警戒するワケ。 - YouTube

■ ロシアは極東を警戒している

ロシアが日本をかなり意識している様子が見える。

弊社CTOのジェイソンが以前に、メンバー限定の講演会動画で、ロシアは日本の動向を非常に警戒している。日本が第三国を経由して技術的に協力することによって、ロシアの極東の安全保障を脅かすようなことがあれば、勢力を割くことができない。現在進行形のウクライナ侵攻が根底から崩れてしまう。いま、日本に動かれるのが一番危険だと思っていると話した。
 

この日本に、そんな大それたことができるだろうかと思っていたら、先日の環境フォーラムで、プーチンが「真の日出づる国は日本ではない。ロシアだ。カムチャッカの方が東にある」と発言した。
そのうえ北方領土のビザなし交流の合意を一方的に破棄した。明らかに日本を意識している。日本人が北方領土に来ることさえも警戒している。
 

特に日本は背乗りや帰化人少なからずいる。国籍も簡単に取れるので、どこの国の工作員が日本人を装ってロシアにやってきているのか把握しきれないリスクがある。
 

ロシアは北方領土でデモや揉め事が起こったら面倒だと考えている。そこで極東で中国と合同で大規模軍事演習を展開した。
アメリカも、ロシアは極東に軍事力を割けないと見ていたが、ロシアが5万人以上の兵を極東に送り込んで軍事演習を行った。以前は30万人規模の軍事演習であったのに、今回は5万人とかなり少ないが、まだ余力がある、極東で何か仕掛けてくるなと虚勢を張って見せている。それほど極東で何か起きることを恐れている。
 
 

仮にであるが、自分が反ロシア活動をやるとしたら、制裁をせずに仲良くして、ガスは輸入を続ける。ガスの権益も欲しいと言いながら、北方領土に元島民を送り込んで独立運動をさせる。そういう嫌らしいことを考える。
そしてアメリカに恩を売る。日本人を北方領土に送り込んで工作活動をするから、見返りをくれと交渉するなど、いろんなことができる。
 

アメリカはどうしてもウクライナに勝たせたいと思っている。アメリカはウクライナを使ってロシアと戦っているが意外と苦戦している。いま極東で何かを起こせばロシア軍は崩れるが、アメリカがやればすぐに露見するので、やはり北方領土のビザなし交流が狙い目だと考えるはずだ。それを切り札にして、日本から何かを仕掛けられるとロシアが警戒してもおかしくはない。
 

■ ガス価格をめぐる攻防

ロシアは天然ガスの供給を絞って、ウクライナを完全に抑えることができなくても、ウクライナを支援するヨーロッパEU連合さえ崩せば、長期戦で勝利すると考え、天然ガスの供給を止める兵糧攻めを行っている。そのために余剰のガスを毎日10億円分以上も燃やしている。
 

オランダのガス価格が、一時期340ユーロを超える高値にまでなっていた。何とかその市場価格をコントロールして、天然ガスの市場価格を下げるために、まだまだガスの余力がある。備蓄している。フランス、ドイツは大丈夫だというメッセージをマーケットに送り込んで、天然ガスの市場価格を下げようと誘導している。
 

ノルウェーの首相は、EUに天然ガスの安定供給ができる。その準備があると発表している。いまガスの市場価格は120ユーロぐらいまで下がってきていて、一時期よりは少し落ち着いてはいるが、本当にガスの供給ができるか疑問である。
 

エネルギー業界の方にソフトヒアリングしたところ、ノルウェー自身はガスの輸出国として量で世界第三位である。 ただし、欧州に対して追加でガスを供給するとなると、実はその輸送のキャパシティが足りない。ガスのパイプラインはすでにフル稼働なので、貨物でデリバリーするとしても、今その貨物も足りていないので、もしかしたら難しい。
 

トレーダーたちにも聞いてもらったが、パイプラインではなく、どちらかと言えば、ノルウェーは船で送ることを主力としているので、船の都合だけではなく、港が空いているかということも確認しないといけない。
 

ドイツの受け入れ体制も、ほぼフル稼働なので、フル稼働中の港をさらに受け入れを強化できるように頑張っている。その受け入れ増強の工事が、来年ぐらいに出来上がるはずだから、今年の冬すぐには難しい。
 

ロシアのガス兵糧攻めに対して、欧州側はガスは大丈夫と懸命に市場に対してメッセージを出している。
政府関係者による発信で、ガスの市場価格の高騰を防ごうとしているが、市場価格を落ち着かせるためには、現実的な代替のエネルギー供給手段を必要とするだろう。
 


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