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小西議員VS高市大臣の闘いは、モリカケ再来か?

2023/03/10

https://www.youtube.com/watch?v=URkfB4c0L_g

■  野党に狙われた高市議員

最近ツイッターを見ていたら、小西議員の高市早苗議員に辞職を求めるツイッターがトレンド入りして盛り上がっている。発端は立憲民主党のコニタンこと小西議員が、国会で記者会見を開き、高市議員が放送法の解釈変更を試みていた可能性があるという内部文書を出した。

放送法第4条は、放送局が番組を編集する際に政治的に公平であること、報道は事実を曲げないで行うこと、意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすることなどを定めている法律である。
この解釈をどうするかで、従来は放送法に関して一つの番組ではなく、番組全体を見て判断しようとしていたところ、2016年に一つの番組でも偏向報道があれば判断できると解釈が加えられた経緯がある。

小西議員は記者会見で、政治的目的で解釈を特定の権力者が作ってしまうことが文書で明らかになったと主張した。その証拠として内部文書があると言ったら、高市議員は「そのようなものは捏造だ」、本物だったらどうするのかと聞かれて、「本物だったら辞職してやる」と言ってしまったところから発展して行く。

この時点でモリカケと同じパターンの第一歩を踏み出してしまった。野党がこの水掛け論、何でもいいから難癖をつけて、何々だったら辞職するのかと迫り、ここでうっかり辞職すると言ってしまうと、野党は言質を取った、やったと思って頑張る。そのスタートを高市議員が切ってしまった。

そして、岸田首相は「放送法を巡る文書は総務省で精査が必要」と答え、松野官房長官は、一応総務省での行政文書であることは確認したと言ってしまった。

高市議員からすれば、はしごを外された感じである。さらに松本総務相も、これは行政文書ですと回答している。ただし、すべては正確なわけではないと付け加えて少しフォローをしている。

ザクザクのニュース
『「刑事告発の可能性」も放送法文書問題、行政文書の提供・流出 高市早苗氏は捏造を再強調 八幡和郎氏「重大視すること自体、意味があるのか」

八幡先生は今回は高市早苗議員を庇っているが一理ある。彼はもともと経産省の役人なので、元官僚としてのコメントを残しているが、行政文書といっても不正確なものもたくさんある。官僚のメモ程度で記憶が定かでないこともある。上司に報告する際、自身が意図する方向に持って行くこともある。野党が重大視すること自体、意味があるのか判らないと回答していた。

そもそも小西議員は公益通報だと主張しているが、文書の多くには取り扱い厳重注意などの記載があった。国家公務員法では職員は職務上知ることのできた秘密を漏らしてはならない百条という規定がある。そこで八幡氏は行政文書の提供流出は国家公務員法違反になる可能性がある。仮に官僚側が安倍政権批判や高市つぶしを考えていたのならば問題である。今回の文書には公益性があるとも思えない。刑事告発されれば、東京地検特捜部などが捜査に動くかもしれない。ただ、告発される程の問題であるかは議論があると語っている。

水掛け論なのだが、仕事中に作った文書がどれほど正確なのかと問われた時に、普通にメモを取っていて、それがどれぐらい完成度が高いのだと言われると、確かにそれも検証すると言っても、本人を呼び出して100%この通りだったのかと聞かないといけない。
安倍氏と高市議員の電話の内容などのやり取りが、文章の中に記載されていたことで、本当にそんな個人的な電話を聞くことができるかとかと色々突っ込んでいくと疑問点がいくつかある。


■  自民党内の孤立の原因

ただ、ここのポイント。この文章が本物かどうかは分からないが、文章自体は本物なのだが、どれぐらい正確なのかはわからない。これに関して、金子恵美元衆議院議員がコメントをしている。高市議員は今ちょっと孤立していることを指摘している。

他のニュースソースでも、高市議員が今孤立していることが言及されているが、確かにこの流れを見ていると、岸田首相は高市議員のことは知らない。ほかの人に任せると言って一瞬で投げた。松野官房長官はこれは行政文書と言ってしまった。さらには今の総務相もこれは行政文書と言ってしまった。ただし、彼は少し考慮して中身がどれぐらい正確かどうかは分からないとフォロー入れている。

こういう流れを見ていると、やはり距離を置いている感は確かにある。どれぐらい孤立しているのかと言えば深田萌絵ほど孤立してない、高市議員は全然大丈夫なのだが、高市議員が3月7日、8日あたりに、政治パーティーに出られた時に、その場にいた杉田議員が取材に対して、高市議員は孤立しているなんてことはないとコメントを残している。

なぜ高市議員がいま少し浮いた感じになっているのかというと、いろんな因縁が残っている。清和会の安倍氏寄りの人たちは、高市議員にかなり寄り添っているような形になっているが、松野官房長官は、清話会で今安倍派だが、実は以前に清和会の中から町村議員を総裁にしようとする動きがあった時に、高市議員が造反して、安倍氏を応援するから、私は派閥を離れると言って出て行ってしまったので、少しシコリが残っている。

そういうこともあり、松野官房長官などはやや距離を置いたのではないのか。清話会はいま安倍派と呼ばれてはいるものの、あの時、町村議員か安倍氏かという瞬間に、内部が割れていることが、今回の高市議員の事件で見えてきた。

小西議員はいま自民党の誰かに攻撃を仕掛けようかと思い、ずっと政局を見てきたと思うが、高市議員が少し孤立をしていると、特に後ろ盾の安倍氏が亡くなったので、今なら高市議員を攻撃できると考えて、狙い撃ちをしたのではないか。

これが本物だったら辞職するのかと迫られた時に、高市議員も上手にかわせば良かったものをかわせずに、売り言葉に買い言葉で、これが本物だったら辞めてやると言ってしまった。

それがやはり以前のモリカケの国会空転、安倍元総理が「妻が関わっていたら辞職する」と言ったために、それが野党が一生懸命に本物だ本物だと頑張るきっかけになってしまった。

それを思うと挑発されても、売り言葉に買い言葉で乗ってしまうのはよくない。ただし辞職しなければ済むだけの話なので、たぶんこのままスウーッと行き、その内にウヤムヤになるだろう。
おそらく統一選挙が終わるまで、皆が頑張ってみて終わったヤレヤレで、もういいかになると思われる。


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