生成AIエンジニア塾で「ビジネスにおける生成AIのフロントエンドエンジニアリング活用の最前線」というテーマで講義をしました!
はじめに
この度、未来の技術革新をリードする生成AIエンジニアを育成するプログラム「生成AIエンジニア塾」の第1期生として参加し、4週目の講義「フロントエンジニアリング」パートを担当させていただきました。今回は私が行った講義の概要や感想を書いていきたいと思います。
生成AIエンジニア塾とは
生成AIエンジニア塾は、株式会社KandaQuantumの代表取締役である元木大介氏が主催する、全5週間の集中講習プログラムです。元木氏は東京大学大学院理学系研究科物理学専攻を修了後、量子ベンチャーなどで働いた経験を持ち、現在は合計3,200名を超える国内最大規模の生成AIコミュニティを運営しています。また、東京AI祭や各種GPTsにおける生成AIハッカソンの審査員を務め、ネスレ日本、コニカミノルタ、九州大学大学院医学院等、多くの企業と生成AIの共同研究開発をリードしています。
今回はこのような注目されているプログラムに招待を頂き光栄です!
生成AIエンジニア塾では、このような豊富な経験と実績を持つ元木氏をはじめとする強力な講師陣が、生成AI技術の基礎から応用までを網羅する濃密なカリキュラムを提供します。理論学習と実践的なプロジェクトを組み合わせた講義を通じて、参加者は生成AIエンジニアとして必要な知識とスキルを身につけることができます。
私が担当した4週目の講義では、「プロ観点で売れるランディングページを生成AIで作ろう」という題材で、Web開発の基礎からデプロイまでの一連の流れを扱いました。特に、フロントエンドのデザインとバックエンドの構築方法について深く掘り下げ、実際にサーバーにデプロイする実践的な内容となっています。
全5週のプログラム内容はこちら↓
プログラム内容
1週目: 生成AI概論講習
- 生成AI概論:生成AIの基本的な概念、歴史、応用分野などを学びます
- プロンプトプログラミング:効果的なプロンプトの設計方法、プロンプトエンジニアリングの基礎を習得します
- ドキュメントプログラミング:ドキュメントを活用したプログラミング手法、ドキュメント生成AIの活用方法を学びます
- ChatGPT ADA基礎プログラム実践:ChatGPT APIを使った基本的なプログラム開発を実践します
- GAS基礎プログラム実践:Google Apps Scriptを使った基本的なプログラム開発を実践します
2週目: 基礎開発ツール講習
1. Claudeを用いて20分で書籍1冊作成する方法を学びます
2. 基礎開発ツール
- ChatGPT:自然言語処理を用いた対話型AI
- Open Interpreter:オープンソースのプログラムコードの解釈と実行を行うツール
- Cursor:生成AIが組み込まれた次世代のエディタ
- Github:ソースコードのバージョン管理と共有を行うプラットフォーム
- GPTs:さまざまな自然言語タスクをこなす汎用AIモデル群
3週目: 生成AI基礎開発講習
1 プロンプトだけ!Manimの教育動画制作実践講座
2 DALL-E3によるバナー作成実践講習
3 OpenAI機能群基礎
- Assistant API:ユーザーの質問に対して自然言語で回答を提供するAPI
- GPT-3.5, GPT-4:高度な自然言語理解と生成を行うAIモデル
- Vision:画像認識と分析を行うAI機能
- Whisper:音声をテキストに変換する高精度な音声認識AI
- Embedding:テキストや画像を数値ベクトルに変換し、機械学習モデルの入力利用する機能
- Retrieval:大量のデータから関連性の高い情報を検索・取得する機能
- Code Interpreter:プログラムコードを解釈し、実行結果を提供するツール
- DALL-E3:テキストの説明から画像を生成するAIモデル
- TTS(Text-to-Speech):テキストを自然な音声に変換する機能
4週目: フロントエンド・バックエンドデプロイ講座
- Web開発の基礎から応用、デプロイまでの一連の流れを学習:
- フロントエンド開発:
- 最新のデザイントレンドと手法の習得
- React、Nextなどのモダンフレームワークの活用法
- バックエンド開発:
- Node.js、Pythonなどのサーバーサイド技術の基礎
- デプロイ:
- GitHub ActionsやCircleCIを用いたCI/CDパイプラインの構築
- 実践的なプロジェクト制作を通じた応用力の養成:
- チーム開発を通じた協調性とコミュニケーション能力の向上
- 実際のビジネス要件に基づいたアプリケーション設計と開発
- コードレビューとリファクタリングを通じた品質向上とベストプラクティスの体得
*講習内容は回によって変わる可能性があります。
5週目: 生成AI応用開発講習
- テーマ: 動画解釈型AIとマルチクラウドRAGの融合
- 動画解釈型AI講座:
- 動画コンテンツからの情報抽出と解釈技術の基礎を学ぶ
- 動画理解AIの実装と応用事例を通して実践力を身につける
- マルチクラウドRAG講座:
- 異なるクラウドサービス(Azure, GCP, AWS)の組み合わせによるリッチアプリ構築手法を習得
- 各クラウドの特徴を理解し、最適なサービス選定と設計を行う
- 動画解釈型AIとマルチクラウドRAGの融合実践:
- 動画コンテンツの理解と複数クラウドサービスを活用した高度なアプリケーション開発
- 実践的なプロジェクトを通じて、動画解釈技術とマルチクラウドRAGの融合スキルを磨く
講習を通じて、動画解釈技術とマルチクラウドRAGを組み合わせた革新的なAIアプリケーション開発のスキルが身につきます🎉
未来のAIエンジニアとしてのキャリアアップを目指しましょう!
講義の内容
私が行った生成AIエンジニア塾での講義は、Webアプリ・サイト開発の一連の流れに沿って進められました。趣味的な生成AIの使い方ではなく、ビジネスの最前線でどのように生成AIを使っているのかということに重きを置いて解説をしました。私の出自がビジネス職ということもあり、「ビジネスで使うためにどうするか」という話も多くしました。以下に、各トピックの概要を紹介します。
1. Webアプリ・サイト開発の流れ
講義では、まずWebアプリ・サイト開発の全体的な流れを概説しました。企画・要件定義、デザイン、コーディング、テスト、デプロイ・公開、運用・保守といった一連のプロセスを理解することで、受講者がプロジェクト全体を俯瞰できるようになることを目指しました。
2. 企画・要件定義の重要性
次に、企画・要件定義の重要性について解説しました。ターゲットの設定や、商品の魅力・優位性の明確化は、効果的なランディングページを制作する上で欠かせません。また、サイトの主要セクションとその役割についても詳しく説明し、受講者がサイトの構成を理解できるようにしました。
3. デザイン段階でのポイント
デザイン段階では、ワイヤーフレーム作成のコツやデザインガイドライン・デザイン仕様書の役割と作成方法について解説しました。これらのドキュメントを適切に作成することで、デザイナーとエンジニアとのコミュニケーションをスムーズにし、高品質なサイトを効率的に制作できるようになります。
4. 生成AIを活用したLP制作の実践
講義の後半では、生成AIツールを活用したサイト制作の実践に焦点を当てました。CursorとNext.jsを使った環境構築や、create.xyzを使ったノーコードでのサイト制作など、具体的な手法を紹介しました。これらのツールの特徴と使い分け方を理解することで、受講者は生成AIを効果的にWebサイト制作に活かせるようになります。
以上が、4週目の講義で扱ったトピックの概要です。それぞれのトピックについて、実例を交えながら詳しく解説することで、受講者が実践的なスキルを身につけられるよう心がけました。
講義を通じて制作されたWebサイト
実際に講義のプロセスに従い作成されたサイトがこちらになります。
こちらから実際にアクセスが可能です→https://chatgpt-landing-page-builder.created.app/
講義への反応
今後の展望
生成AIエンジニア塾での講義を通じて、生成AIを活用したWebサイト制作の可能性と、エンジニアとビジネスサイドの融合の可能性を強く感じました。今後、これらの分野はさらに発展していくと予想されます。
生成AIを活用したWebサイト制作の可能性
講義で紹介したCursorやcreate.xyzのようなツールは、生成AIを活用してWebサイト制作を効率化・高品質化する優れた例です。今後は、これらのツールがさらに洗練され、より多様な用途に対応できるようになることでしょう。また、新たな生成AIツールが登場することで、Webサイト制作の可能性はさらに広がっていくと期待されます。
生成AIエンジニアには、これらのツールを使いこなすスキルに加えて、AIの特性を理解し、ビジネス要件に合わせて適切に活用する能力が求められます。常に新しい技術動向を追いかけ、実践的なスキルを磨いていくことが重要です。
これから
今回の講義では、生成AIを活用したWebサイト制作について、基礎的な内容を中心に扱いました。受講者の反応を踏まえ、私自身も、引き続き精進しながら、生成AIエンジニアとしてのスキルを磨いていきたいと考えています。
おわりに
ビジネス活用を意識した生成AI活用についてのご相談は、Xより是非お気軽にお問い合わせください。
会社への直接の問い合わせも歓迎です。
ではまた。
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