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ガレット・デ・ロワ2024


やって参りました!
というかやって参ってました!
ガレット・デ・ロワの季節!ぱふぱふっ!

年始のお菓子といえばデロワですよね?そうですよね?
ガレット・デ・ロワってなんぞ?という方に説明しますと、アーモンドクリームをパイで包んで焼いちゃった♡というノリのやつです。
中にフェーブと呼ばれる陶器が入っていて、それを当てた人が王様だよ〜というとなんか聞いたこともあるんじゃないでしょうか。
なんだか王様ゲームみたいですね。合コンにデロワを持ち込んだら結構ウケる気もします。

そもそもデロワは1月6日の「エピファニー」というキリスト教の行事で食べられるお菓子なんですが、宗教チャンポンでお馴染みジパングでは「エピファニー?なんじゃそりゃ?」って感じですね。行事関係なく美味しいものが食べられればいい。むしろ美味しいものを食べる言い訳として海外の行事を引っ張り出している気がします。日本人の食欲は恐ろしい。

さぁてさて、デロワがどんなものかざっくり理解してもらったところで今年食べた中で特に美味しかった4つを紹介していきまsho!

エントリーナンバーーーーわーーーん!!!!
あなたは「パリセ派?それともセヴェイユ派?」でお馴染み!

『パリセヴェイユ』


パリセヴェイユのデロワはそれはもう大人気。通常のデロワとスペシャルフレーバーの2種類があるんですが、予約の電話はまず繋がらないし、当日販売のスペシャルフレーバーを手に入れようとするなら始発で並んでも遅いといった具合です。
写真はノーマルデロワですが、これも始発で並んで手に入れました。

今年の冬は暖かいとはいえ、冬は冬なんです。早朝は凍えるくらい寒いんですよ。しかもその日は風も吹いてたのでガタガタ震えてました。
しかし俺にはそんな寒さを乗り越えるための呪文があるんです。それは
「イデミスギノのクリスマスよりマシ」
です。

全国のファンから惜しまれつつ閉店した伝説のパティスリー「イデミスギノ」
そのクリスマスケーキを手に入れるのは大変でした。詳しくは過去記事を読んでいただくとして、それに比べればパリセヴェイユのノーマルデロワを手に入れるのはまだマシに思える。

とまぁそんな感じで手に入れたデロワ。
えぇ、そうです。もちろんうまピヨでしたよ。

バニラの香りがぶわぁっと広がって最高でした。こんなにバニラが香るデロワは初めて。僕の中ではパリセといえばバニラなんですよね。ガトーバニーユというケーキがあるんですが、こんれがもう美味しいの極み。パリセに行ったら絶対に食べてほしい。そのほかにもバニラを使ったケーキはあるんですが、どれも腰を抜かすくらい美味しいんですよ。
つまりバニラ×パリセ×デロワ=最高
な訳です。

成分表を見てみるとフランプードルと書いてありまして、これがバニラの香りの正体だと思います。
フランプードルは卵を使わずにカスタードが作れるよ〜的なノリの粉です。おそらくフランプードルのバニラの香りが活きてるんじゃないかな〜と。違ってたらごめんといった感じです。

兎にも角にもうまピヨデロワ。さすがパリセヴェイユです!


続いて
エントリーナンバーーーーーとぅーーー!!!!
シェフのインスタの全力笑顔が癖になる!!!!!!

『ブーランジェリースドウ』

いやデカイ!!!!
これ直径が27センチあります。9号サイズです。ケーキ屋さんにある大きめのホールケーキが18センチで6号サイズ。鉄人は28号。クリリンの妻は18号。つまり鉄人は84センチ、クリリンの妻でありマーロンの母は54センチということですね。

スドウのデロワもこれまた大人気です。
大人気ということは、そう、始発で並びました。
店に到着したのが5時半くらいだったと思います。前年は7時くらいに整理券が配られたと聞いていたので1時間半くらい待つのかな〜と思っていましたが、なんと6時に整理券が配られました。受け取りは13時以降だったので一旦家に帰って寝ることができる!始発とはいえ、たった30分並んだだけでデロワを手に入れられる!最高!
仕込みなどで忙しい中、朝早くから整理券を配っていただきありがとうございます!!!!

肝心の味は、もう言わなくても分かるんじゃないでしょうか。
僕はこの画像を見るだけで涎と涙が止まらなくなります。それほど美味しかったということです。
僕は”あの日”から感情を失いました。どんな映画も風景も料理も僕の心を動かすことはできない。無味無臭の世界を惰性で生きる人形のような僕の目の前に突然現れたスドウのガレット・デ・ロワ。モノクロの世界でそれだけが輝いて見えた。

艶やかな黒を纏ったレイエ、黄金色のアーモンドクリーム。
見た瞬間にお腹が鳴り響く。それはまるでゴリラの咆哮。腹ゴリラだ。
涎も止まらない。さながらナイアガラの滝だ。
涙も止まらない。まるでナイアガラの滝だ。
しゃっくりも止まらない。like a ナイアガラの滝。
ロマンティックも止まらない。MCナイアガラ aka 滝

つまり俺はスドウのデロワで感情を取り戻した。そして滝になった。
何が言いたいかというと、滝になるくらい美味しいということ。滝になるくらいってイメージがつきませんという人は一度滝になってください。滝。滝は全てを解決する。滝 for ONE  ALL for 滝
た〜〜〜〜〜〜き〜〜〜〜〜〜〜



はい、エントリーナンバー3
ブランド名を聞くたびにSOUL'd OUTの「VOODOO KINGDOM」が頭に流れます。

『ガレガレ』


ガレガレはカット売りがあるのがありがたいですね〜。
今年のカット売りはナチュール、ルージュ、ウーロンの3種類でした。中でも特にお気に入りが「ウーロン」

ウーロンなので烏龍茶を使っているのは分かると思いますが、それだけじゃなくて「ランプータン」なるものも入っていました。知ってますか?ランプータン。俺は知りませんでした。

一瞬ロシアの怪僧ラスプーチンが入っているのかと思い、そのあまりの独創性に恐れ慄きました。
当然入っていたのは熱帯地方の果物ランプータン。説明にはライチと似た香りと書いてありましたが、俺からすると味も食感もまんまライチでした。
俺の終わっている舌、略して「終舌」はさておき、この烏龍茶とランプータンの組み合わせがぶっ刺さりました。しゅんごいおいしいの!

なんかこう、ランプータンと烏龍茶がこう、なんかハーモニー的な、ソプラノとアルトみたいな、ね?いい感じに合わさって、そう、美味しい。
ウダウダ周りくどい比喩はいらん。感想は「美味しい」の4文字だけでいい。それに森羅万象が詰まっている。

美味しかったです!!!!


ラスト
エントリーナンバーーーフォーーー
個人的にはパティスリー界のピカソというよりポールセザンヌと思っております。

『ピエールエルメ』


この分厚さに一目惚れしました。
中にはオレンジフラワーで風味付したアーモンドクリームとピスタチオプラリネが入っています。
いいですよね。オレンジフラワー。なんかオシャレで。なんてったってオレンジのフラワーですからね。

ちなみにガレット・デ・ロワはもともとフランス北部の文化だそう。南部はガトー・デ・ロワというオレンジフラワーウォーターで風味付したブリオッシュを食べるらしいです。

このエルメのガレット・デ・ロワはガトー・デ・ロワのエッセンスを取り入れたりしてるのかもしれません。

さてさてピスタチオに目がない俺からしたらそりゃうまピヨに決まってますよ。中にプラリネが入っているのもあってか、全体的に香ばしいという印象のデロワでした。うちのハニーはエルメのデロワが今年ナンバーワンだと言っていました。ハニーに相談せず買ってきたので気に入っていただけてよかったです。勝手に買った上にハニーのお気に召すものじゃなかったら今頃俺はこの記事を書ける状態ではなくなっていたでしょう。もしかしたらプラリネにされていたかもしれません。

大事なものは失ってから気付くとは言いますが、人はプラリネにされて初めて人の形を保っていたことに感謝するのかもしれません。
今夜は人間讃歌を叫びながら眠りにつきましょう。それでは。






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