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肩関節治療で無視できない【胸郭運動の評価と介入】

どうも肩関節機能研究会の郷間です。

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今回は肩関節運動には外せない胸郭運動の評価と具体的な介入方法についてご紹介したいと思います。

みなさんものこのような主訴を聞いたことはありませんか?
✓運転中や椅子に座っている状態で後ろに手を伸ばそうとすると痛い
✓投球のコッキング期に肩が痛い

このような主訴を聞いたとき、肩甲上腕関節や肩甲胸郭関節への評価・介入をする方は多いと思いますが、胸郭に対する評価や介入はいかがでしょうか?

多くの方は”なんとなく必要なことはわかっているけど具体的にどのような評価や介入をすればいいかわからない”のではないでしょうか?

私自身、胸郭に対して臨床で意識し始めたのはここ数年で、以前は”根本的な方の問題を治せればいいっしょ!”と考えていました。

しかし、その”根本的な原因”が胸郭であることも少なくなくありません。

実際、患者さんのほとんどが外傷ではなく明らかな誘因なく徐々に症状が出てきた方ばかりです。

つまり、全身の至る所の僅かな機能低下(硬さや筋力の低下)の積み重ねで肩関節に症状が出ているケースも多いです。

ということで、今回は胸郭に対する簡単な評価と介入を動画を取り入れながらご紹介したいと思いますので、ぜひ明日の臨床の参考にしてみてください^^

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胸郭の機能分類

胸郭を機能分類の観点から理解することは胸郭の病態運動を捉えるうえで重要となります。

~胸郭の機能分類~
上位胸椎:第1~第6肋骨
下位胸椎:第7~第10肋骨
浮遊肋:第11肋骨と第12肋骨

柿崎藤泰.胸郭の機能障害と理学療法のポイント.Jounal of Physical Therapy.32巻7号,2015,580-588.

では実際にこちらの胸郭運動を3パターンに分けて考えていきましょう。

このラインより上のエリアが無料で表示されます。

①両側の上位胸郭と下位胸郭が相反する運動(上下の関係を持つ胸郭運動)
②一側の上位胸郭と下位胸郭が同一方向へ回旋し、対側の上位胸郭と下位胸郭が相反する運動(左右の関係を持つ胸郭運動)
③一側の上位胸郭と対側の下位胸郭が対角線上に同一方向へ回旋し、一方の対角線上で胸郭が相反する運動(対角線の関係を持つ胸郭運動)

柿崎藤泰.胸郭の機能障害と理学療法のポイント.Jounal of Physical Therapy.32巻7号,2015,580-588.

イメージとして
①上下の関係:矢状面上の体幹屈曲-伸展運動
②左右の関係:前額面上の体幹側屈運動
③対角線の運動:水平面上の回旋運動

これらが複合的かつ複雑に生じて体幹は運動するというわけですね。

では実際の評価の動画をご紹介したいと思います。

胸郭の機能評価

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