それでいい
親があれで良かったということは、私の生育歴もこれで良かったということ。そこで受けてきた数々の傷も、全て私が今の私になるために必要なことだった。
こうして私がもがいて掴み取ってきたことの全ては、あの環境がなかったら、存在しなかった。細かい設定一つ狂っても、今の私にはなれなかった。
私はなりたい私を掴み取るために、あの親のもとに生まれた。私は、こうやって学びたかったんだ。。
オセロのように全てがひっくり返っていく。
私は、このままの私でいい。子供を傷つけることがあるかもしれない、それでいい。娘はなりたい自分を掴み取るために私のもとに生まれてきた。
私の未熟さも、ひどい行いも、どんな些細な言動も、もちろん愛情も、一つ残らず娘に影響を与えるだろう。そしてそれは全て彼女の栄養になる。苦しみも含めて全部。それでいい。
◆ ◆ ◆
どこからどんな風にして全てがひっくり返ったのか、今ではもう正確に思い出せない。
「悪い母ちゃんになれ」というホメオパスの言葉が、私の作為を打ち砕いて、そしてそこから全てが変わってしまった。
あんなに散々読み漁っては知識を蓄えてきた、育児に関する本はその時から一切必要がなくなった。子供にどう接したらいいか、正解を求めることがなくなった。そんなものはどこにもないと分かったからだ。
私が私であればいい、それだけでいい。何をしても、何が起きても、それでいい。揺るぎない感覚だった。
ちょうどその頃、私のお腹には2人目の子供が宿っていた。
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