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4月に読んだ本をオススメ度でまとめてみた

⚠️:Not アフィリエイト。アマゾンリンクは書影の代替措置です。

4月! 新生活、新社会人、新しい職場!
ということで新しい環境の人にも役立てられるようにビジネス書を気持ち多めに読みました。もちろんラノベ・小説・コミックもたくさん読みました。


読んだ冊数:39冊
ひとこと:4月ということで新社会人の皆さんにとって興味のありそうなjビジネス書を多めに読みました。ライトノベルでは重厚ファンタジー『魔女と傭兵』を発見できたのが大収穫でした。コミックでは『ふつつかな悪女ではございますが』を読みました。本当はラノベ原作を読みたかったのですが揃えるのにもお金がかかるのでコミックで我慢。しかしイラストも美麗で後悔はありません。

総合評価基準(主観)

☆☆☆☆☆ 残念
★☆☆☆☆ 微妙
★★☆☆☆ 値段相応
★★★☆☆ 良い
★★★★☆ 大変おもしろい
★★★★★ 感動作or大作

★5評価は特に独断・主観が混じってる。心の針を動かすようだったり、今後も何度も読み返したくなったり、その本との出会いが心にまで影響を受けたかが基準。ビジネス書や新書の類は値段と実用度の差分で評価してます。

総合部門BEST5

『魔女と傭兵』1-3(★★★★☆)
『ふつつかな悪女ではございますが』(★★★☆☆)
『怪獣8号』1-12(★★★★☆)
『適職の結論』(★★★★☆)
『入社1年目の教科書』(★★★☆☆)

小説部門

今月はライトノベルが多めです(なんせKADOKAWAの還元祭りがあったものですから……)。けど、以前から気になっていた本を消化したのでKADOKAWA作品はあまり読めませんでした。

1位:魔女と傭兵1-3 (★★★★☆)

とてもおもしろい硬派なファンタジーだが、癒されるようなシーンもあって緩急が心地いい。最強TUEEE系ではなくて、堅実な物語が進む。登場人物一人ひとりの信念がしっかりしていて、記号的な態度をとらない。重厚なゲームをしているぐらいの没入感のある作品でした。
個人的なお気に入りポイントは主人公シアーシャが最強なのに〈最強じゃない〉ところ。冒頭で彼女は傭兵ジグに負けるところから始まるんですよね。そこで彼女の〈最強説〉に一定のブレーキがかかり、物語全体にサスペンスを与えています。一方で傭兵ジグも実力+α紙一重の偶然によってシアーシャに勝利しているからこそ、どちらかが強いとは言い難い。だからこそ二人の冒険譚は、「どこかで負けてしまうのではないか」と読者をヒヤリとさせることに成功しています。

2位:死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)1(★★★☆☆)

 これは掘り出し物でした! タイトル回収やばい! コミカライズが進んでいるようですが原作は完結済み。タイトルから女性モノな雰囲気が漂っているのですが、男性でも読み応えがあると思います。とにかく伏線につぐ伏線、そして穏やかに進んでいると思ったら最後に怒涛の展開を迎えて……。2巻ではまさかの主人公交代?! とにかく二人の行く末に目が離せない。
 物語の中盤まではすごく平和な世界観だけど、終盤につれて不穏な空気が徐々に漂って歯車が噛み合わなくなって…。そして1巻最後にまさかの結末が! 「え、これどうなっちゃうの」と思ったら第2巻は元恋人視点になるんですよね。 誰が「死に戻り」して、元恋人とはどっちなのか? タイトルでうわ〜っこう来たか〜! そして恋人を殺した犯人とは? 1,2,3巻と全く飽きることなく完結までゴールしてくれました!溺愛ものだし、ループものだし、学園ものだし、サスペンスもあるし、コメディもある それでいて胃もたれしない読み心地 。ラノベ好きなら何かしらおもしろいと思える要素があるんじゃないかな? 読んで後悔しないし、めっちゃ好きな一品でした!

3位:つむじ風食堂(★★★☆☆)

これといったあらすじはないのですが、すこしメルヘンチックな雰囲気をまとった作品です。主人公はマジシャンの息子(この設定はあまり活かされていないのだけど、最後の最後にささやかに効いてくる)。彼と彼が住む街の人々の袖振り合うような関係性ーー素敵な女性だったり、とんちな店主だったり、おかしな文具屋さんだったりーーがなんだか、とっても落ち着くんですよね。文どこか現実離れした感じがあってどこか遠くてそれでいて隣町のような世界のささいな日常。仕事終わりの金曜日の夜に窓辺で読みたい作品です。続編もあって、『それからはスープのことばかり考えていた』らしいですよ。

ふつおたはいりません!1(★★★☆☆)
二人の声優の運命が交錯する。一人は冴えないアラサー声優。家を飛び出して声優の道を進んでもキャリアは八方塞がりでアルバイトばかり。そんな彼女がラジオで天才の名をほしいままにする高校生声優と共演して…。本作を気に入った理由は、アラサーでも才能がなくても声優の道を諦めきれない主人公の泥臭さだったり子供っぽさだったり。私はそういった熱いなにかを置いて来てしまった人間ですから、這いつくばってでも夢を追いたいと思う姿は応援したくなります。(某『声優ラジオのウラオモテ』と設定が似ているのは気のせいにしておこう)。

転生料理研究家は今日もマイペースに料理を作る1(★★★☆☆)
マイペース、まったり、料理… またグルメ系か〜って思ってスルーした人いますよね? 全っっ然、そんなんじゃないです! 読まないなんて勿体ない! 料理要素はアクセント程度でちゃんとファンタジーしてるから読んでて飽きない。婚約破棄ラブコメとしていい意味で王道の安心感がある一方で、明るい登場人物の背後に立ちこめる不穏な空気。さらには別の転生者もいて…… ちゃんと転生にも意味付けされてそうな感じだし2巻も楽しめそう

ライブラリアン(★★☆☆☆)
世界観が凝っていてよかったのだけど文章に落ち着きがない。貴族が主人公の作品で登場人物たちが若者言葉とか使ってると興ざめしません……?


コミック部門

私なりにはコミックを読んだ4月でした。コミックに一冊も触れない月もあるものですから。ジャンルがすべて異なっているのも理由の一つですが、単純にどの作品も甲乙つけがたく、おすすめできる作品です。

1位:怪獣8号 1-12 (★★★★☆)

あらすじ:日本は原因不明の怪獣災害によっておびやかされている。そんな彼らを討伐する果敢なレンジャーたちがいる。一方で殺した怪獣の処理をする肉体労働の仕事は見向きもされない。主人公日比野カフカはかつては怪獣討伐の夢を見ていたが才能ひらかず、怪獣処理に甘んじている。しかしあることがキッカケで、もう一回だけ怪獣討伐隊入隊を目指す…!
本作の熱い展開は読んで確かめてほしいのだけれど。下記に引用するセリフだけで私は読んだ甲斐があったと思っています。就職活動とか人生の岐路で自分自身に問いたくなる一言。

「夢を追うってのは 一番譲れない大事な物で毎分毎秒誰かに負け続けることなんだ」

2位:ふつつかな悪女ではございますが(コミック)1-5 (★★★☆☆)

中華後宮×悪役令嬢ファンタジー。 『薬屋〜』が好きなら確実に刺さる! 明るくサッパリした主人公のおかげで、嫌味やジメッとした感じがしない。 陰謀蠢くところはまさに「後宮情勢複雑怪奇ナリ」。だけど天真爛漫で意外と脳筋な主人公が絡まった糸を断ち切るように動きまわるので、物語は複雑でいてシンプルな読み応え。悪役令嬢系は転生が多いけど本作は入れ替わりなんですよね。だからこそ入れ替わった双方の心情が物語に組み込まれているので読み応えがあります。転生系だと元の人物が「口なし」の状態になってしまいますが、入れ替わりだからこそ双方の感情のアンバランスさや心理戦が一層面白くなってるんです! 入れ替わり前の悪役令嬢の立場とかを考えるとウルッとくることもあり、家族愛・友情テーマ好きにも薦められます

・ヤニねこ1-3(★★★☆☆)

腹捩れるほど笑いました ヤニカス・酒クズ・汚部屋の三拍子のクソ猫の日常(下品すぎてむしろエ◻︎い) 作品全体がゆるい雰囲気なのでギャグのキレやテンポが鋭く光ってます! 時々ブラックな世界観が垣間見えてくるおかげで単なるギャグ漫画以上に、作品に奥行きを与えてます!


ビジネス書部門

4月なのでビジネス書を意識して読みました。もし誰かにおすすめするとしたら『適職の結論』『入社1年目の教科書』『行動デザインの教科書』くらいでしょうか。ビジネス書は当たり外れが激しいですね。

1位:適職の結論(★★★★☆)

タイトルからして「就活」「転職者」向けな感じが出ていますが、どのキャリアの、どのライフ段階の人でも読むことができます。内容は首尾一貫していて、かつ年収1000万を目指すための方法論が提示されています。これ系の本は覚えることが多かったり、筆者N=1の主観的な内容に留まっているのですが、本書は原則論を提示しているため応用が効くし、再現性を備えながら覚えることも少なくとても便利です。

2位:入社 1年目の教科書(★★★☆☆)

アタリマエのこと、だけど何より大切なことが書かれています。いい意味で〈教科書〉でした。入社1年目と限定せずとも3年5年目でも読むべき内容。こういう20代は愛されるだろうな~とも思います。人間関係に悩んでいたり、転職を機に新しい職場に行く方などにとっても大事なことが書かれていると思います。前掲『適職の結論』と本書をかけ合わせれば20代のキャリアは安泰と言えます。

世界の一流は「雑談」で何を話しているのか(★★★☆☆)
コミュ障にとって雑談ほど苦手なものはないですよね。本書は雑談が昇進にも影響していると強調しています。雑談から新しいコネクションが生まれ、コネから美味しいチャンスが降ってくる。だけど心配無用。コミュニケーション能力に依存しない雑談の方法を伝授してくれています。注意点としては〈職務上の雑談〉に限定されていること。だから友人との雑談などを知りたい人には向かないでしょう。一方、本書のポイントをおさえるだけで職場の気まずい雰囲気がなくなるどころか昇進のチャンスまで棚ぼたなのですから読まない手はないでしょう。

3位:人を動かすマーケティングの新戦略「行動デザイン」の教科書(★★☆☆☆)

★2だけどビジネス書部門3位です。
理由としては内容だけを見れば非常に画期的でワクワクするマーケティングの手法が示されているから。今話題のアート思考やデザイン思考をよりビジネスに落とし込んだ良書です。併読書はデザイン思考系のビジネス書が良さそうですね(参考までに…『「ついやってしまう」体験のつくりかた』『スタンフォード式デザイン思考』『はじめてのUXリサーチ』)。
一方で記述面で★1つ分減らしています。減点ポイントは①定量的な説明が少ない、②マーケティングの入門書くらいの文脈は読む前に把握してる必要がある、③概念が理解しにくい(「行動誘発装置」「レーンチェンジ」などは定義をしっかりして欲しいのとネーミングセンスをもう少し改善余地あり)。


リーダーは話し方が9割(★★☆☆☆)
大ベストセラー『話し方が9割』のシリーズ本がKindle Unlimitedで読める!  と思って手に取ったのですが期待外れでした。悪くはないのですよ、むしろ〈話し方〉系の一冊目として読むならオススメできると思います。しかし何冊かこの系統の本を読んでみると、あまり新規性を感じませんでした。また著者の成功譚が垣間見えるのが苦手だったのと、図解とかのビジュアル面で類書の後塵を拝していました。

20代で超成長するロールモデルハック(★★☆☆☆)
こちらも良書です。…なのですが内容が前掲『入社1年目の教科書』とほとんど被っていてかつ『入社1年目~』の方が内容が濃かったので評価が下がりました。ただしロールモデルハックという考え方にオリジナリティがある点とロールモデルにする人物の選び方などをワークショップ形式で提示しているのは評価できます。それでもなお中途半端に思えるのはロールモデルを探す系で類書に『物語思考』があるんですよね。こっちのほうがロールモデルに紙面を割いています。


雑談の一流、二流、三流(★☆☆☆☆)

新生活・新社会人、新しい部署などで人間関係に悩んでいる人も多いと予想して、雑談系の著書を前掲『世界の一流は雑談で~』に加えて読みました。こちらも書店で平積みされていましたから期待していたのですが……。一流・二流・三流と比較しながら説明してくれるので頭の悪い私でも学び甲斐がありました。一方で、なんか曖昧なんですよね。具体的な方法を提示しているように見えて実はとらえどころのないことを説明している感じ。今月に限って、雑談系は『世界の一流は雑談で~』で十分でした。


なんで私の給料からイロイロ引かれるの?(★☆☆☆☆)
節税対策の本として読書。こちらも新社会人に役立つかと思って読んだのですが…。節税について右も左もわからないって人なら読む価値はあります。一方で節税にどんな手段があるのかをちょっとでも知っているならネット検索で本書以上の情報を手に入れられます。具体的にはNISA、iDeco、ふるさと納税の存在を知っているなら、さあGoogleを開いて検索しよう。もっと詳しく知りたいなら〈給与明細〉系だったり、〈NISA・iDeco〉系、〈ファイナンシャルプランナー〉系の書籍を読むことをオススメします。


仕事は一冊のノートで10倍差がつく(★☆☆☆☆)
私は嫌いなビジネス書の体裁
があります。それは辞書のような使い方をするような書籍で覚えることがたくさんある本。本書がそうです。あまりに具体的すぎてミクロな視点ばかりのため、「自分でも使える」と思う部分が少なくコスパ悪し。あくまで私の好みですが…。
ノートの取り方理論というよりは、「これをしたい時はこんなノーㇳの取り方があるよ」というパターンが30個くらい羅列されていた気がする。皆さんも考えてほしいのですが、ノートを取るときに30パターン場合分けしますか? つまりそういうことです。


キャリアロジック(★☆☆☆☆)
こちらもAmazonレビューの割に…といった感じでした。ただ低評価なのはキャリア観で著者と相性が悪かったのもあるでしょう。本書はとにかく年収を上げたい!って人なら学びある著書だと思います。ただ、「人生の目的がある」「やりたいことがハッキリしている」「年収だけがキャリアじゃない」と思っている人にとって無用の長物です。


世界のエリートが学んでいるMBAマーケティング必読書50冊を1冊にまとめてみた(☆☆☆☆☆)
 
私が嫌いなビジネス書です。〈まとめてみた〉系や、〈辞書〉系のビジネス書は図書館で借りるので十分でしょう。
“何を言いたいか分からない”。50冊の内容を機械的にページを割り振って要約してるだけ。50冊の内容を著者なりに一つのストーリーやロジックでまとめてたらまだマシだったかもしれない。1冊の内容を数ページに圧縮してるからか文脈もなく納得感や理解度が上がらない。その弊害は他にもでてて1冊の本なのに主張がバラバラになってるから一貫性がない。よくできた参考文献リストだと思えばいいと思います。
Amazonでどうしてここまで高評価なのでしょうか…?謎です。




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