見出し画像

幸せについて 生物的に考える

j-popの歌詞みたいですが、
最近、読んだ書籍と記事を組み合わせて感じたことを長々、書き留めておきます。

参考書籍、研究
「本能 小原嘉明著」
「サピエンス全史」
「ハーバード成人発達研究」


ハーバード大学はある研究で幸せについてこう言い切っている。

「幸せ=良い人間関係である」と。

この研究は75年に渡って、700人を追跡調査したもので、
あの権威ある大学が膨大なデータ分析をした上で、こう結論づけている。

家柄、学歴、職業、お金、、こんなものは関係ないと。。
そして、友人の数は関係なく、たった1人、心から信頼できる人がいるかどうかが重要らしい。


ここで一つ、私の立場を明らかにしておくと、私は人間関係なんて人生で重要視していないタイプで、また、幸せについては橋下徹元大阪府知事がYouTubeで述べている
「幸せ=自身のエネルギーを使い切ったか」という意見が1番しっくりきている。


深く自分の中で掘り下げたわけではないが、
幸せとは結局、「自分自身がどう感じてるか、思うか」で
自分自身を肯定するということで、
良い人間関係で他者が自己肯定感を高めてくれるか、
ガムシャラに頑張ったそのやりきった自信が、自己肯定感を高めてくれるか
自己肯定感に繋がるアプローチの違いかと認識してます。

多分、良い人間関係の方がより効果的に幸せに繋がるという研究結果なのでしょう。

しかし、それでも
私は人間関係をそれほど重要視していないというのは変わらず、、
(これは人間関係を疎かにしているというわけではなく、人間関係を良くすることを仕事したり、研究したりしたいかというとそうではないということになります。
現に結婚して、子供がいて、それらを大切にしたいと思てるので、人生理念や目的になってないだけでそこそこ、人並み程度にキチンとしてるかとも、、)


話は変わりますが、
ヒトという動物の最大の特徴は何でしょう?
色々な意見あると思いますが、
その一つに脳の発達がよくあげられます。

脳が大きくなったから
二足歩行になり、両手があき、道具が使え、文明が栄え、、、
果ては
お尻を紙で拭く必要が出てきたことも、
動物の中でメスの胸がセックスアピールになってることも、
脳が大きくなったことが元々の原因なのです。

最近、ベストセラーとなったサピエンス全史という本ではヒトが生み出した最大の発明は「虚構(フィクション)」であると言ってます。
これは事実でないものに価値やストーリーをつける脳の能力だそうで、
お金
宗教・神話
資本主義など社会構造
これらは全て虚構・フィクションだそうです。
(フィクションを理解できない動物に「お金」と話しても紙じゃん、、となるように、嘘やないものを仮定できるのがすごいらしい)
このフィクションを理解できるという人類最大の発明も脳が大きくなったからで、このことだけで様々な恩恵を受けています。


脳が大きくなったことは様々な恩恵をもたらしましが、同時にデメリットも多くあります。
ヒトという動物が
動物のなかで最も出産が困難な動物だということはご存知でしょうか?
出産の際に母体が死ぬ率では抜きんでていますし、
母体と子供以外に助産師のような第三者を頼らないと出産がままならないのもヒトだけです。
常々、私は他の動物の赤ちゃんを見るたびに、ヒトの子供って他の動物に比べて、なんとも弱々しいと感じてました。
近い猿の仲間でも、産まれてすぐに母親に必死にしがみついてるのに、
ヒトときたら首が座ってないとかで、抱えることすら神経を使います。

ヒトの赤ちゃんってもしかして、パンダやカンガルーなどように未熟児的な状態で産まれてくるの?と感じる反面、
その出産の大変さは産まれてすぐに外敵から備えるために妊娠中にお腹の中で大きく育てて、産まれてからすぐに立ち上がれるようになる草食動物を上回る。

出産難易度は草食動物。産まれた赤ちゃんの脆弱性は有袋類のような矛盾を感じてました。
この矛盾を解明する鍵が脳の大きさ。
と書籍「本能」で知りました。

動物的にみると、ヒトの体重からみた本来の脳の大きさは、実は今の1/4〜1/3程度となるそうで、
つまり、他の動物から見たら、頭が身体のバランスに比べて3倍、4倍大きい歪な生き物が人間である。

つまり、脳さえ大きくなければ、出産の苦労は1/4.1/3程度に軽減されるのがヒトの出産であると言えます。

また、今度は運動面の発達の方から見ると、
ヒトが本来の動物に近い、
「産まれてすぐに首が座っており、母親にしがみつける程度に発達する」には、
どうやら18ヶ月程度の妊娠期間を要するらしいです。

現在の2倍近い妊娠期間となり、この出産に耐えられる母体はとてもいないのでは、、とも。

つまり、脳を大きくしたために、
本来の妊娠期間より短く、
また、本来の出産よりも命がけになった動物が人間であるのです。

では、なぜ脳が大きくなったのか?

「道具をつくるため」
「言葉を話すため」
こういった説が昔からありますが、これらはある点から説明困難な疑問が出てきてしまうそうで、
現在、最も有力視されている説は

「複雑な人間関係に対応するため」

だそうです。

複雑な人間関係に対応するために生まれた器官が脳であり、他の能力はそのための副産物でしかないのですね。


話を最初に戻します。
ハーバード大学は
「幸せ=良い人間関係」と言い切っています。

そして、脳の発達が
「複雑な人間関係に対応するため=良い人間関係を築くため」としたら、

脳を大きくすることが他の生き物とヒトを分ける最大のポイントだとしたら、

最初から、何千年も前から
「ヒトは良い人間関係を築き、幸せになるために生まれた生き物」ということになります。
(なりません?)


となると、
脳が大きくなり、
お金ができたことも、
神様が現れたことも、
資本主義社会であくせく働いてることも、
大便の後に紙で肛門を拭かなければならないことも、
耐えがたい出産の痛みに母体がさらされることも、
赤ちゃんが弱々しい状態で生まれてくることも、

全てが、
良い人間関係を築き、幸せになるための過程や副産物と考えることもできるのではないでしょうか。

ヒトはとても永い年月をかけて
発展して、
地球上に溢れるほど増えて、
色々大層なもの作って、
時には他の生き物を絶滅にまで追い込んで、
戦争なんてして同種で殺し合ってきましたが、
これらも全て元は良い人間関係を築くため。。


なんと、寂しがり屋で大袈裟な動物なのでしょう。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?