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ほんにかえるプロジェクト/プリズンライターズより、山田(旧姓・松井広志)の投稿ご紹介

受刑者支援団体「ほんにかえるプロジェクト」の会員でもある山田(旧姓・松井広志)は、同プロジェクト受刑者会員達の投稿を紹介する「プリズンライターズ」にて、会員ナンバーA264として「俺のクソ人生の日々」というタイトルで連載しております。
今回8か月ぶりにプリズンライターズへの投稿があり、こちらにも掲載して欲しいと松井さんより要望ございましたので、ご紹介します。
内容は「癌で死ぬか死刑が先か」と被る部分ありますが、本人は刑務所内の受刑者達に向け、自信の近況を書きました。
※ ほんにかえるプロジェクト「プリズンライターズ」はnoteでも受刑者による投稿を週2回公開しております。


 皆様、こんにちは。本日令和5年11月13日(月)です。
俺は、現在、名古屋刑務所にて、未決者として、生活しています。
中には何故とビックリする人も居るかと思いますので、ここまでの軌跡を述べます。

 俺は名古屋拘置所の俺への理不尽な処遇や医療上の事で、「脱水症状」を放置されたり、(※ その件は現在「証拠保全」をした上で国賠訴訟を裁判でしている最中です。)()内をする事で、よりいっそう、刑務所、拘置所等々で医療上の人権侵害を防ぐ為でもあります。
話が戻りますが、その件(脱水症状)から、俺はどんどん衰弱しているのが自分でも分かるぐらい身体の具合が悪くなって行く一方で、約一ヶ月もしないのに、体重は10kg減ってしまった。
言わば、ずーっと放置なのだ!!抗がん剤の薬を止めて、点滴はするが、OS―1と言う、飲み物(熱中症や、脱水症状の人が飲む物)以外は食事も絶食されてしまう!
だからと言って、拘置所の食事を出されても俺の胃が拒絶するだけなのだが(-_-)a wry smile (※苦笑) 
それに、ぜんぜん食欲が涌かないのだ。

 で、9月24日の朝食後に「山田、今から病院に行くぞ。」と言われ、そのままの服で車に乗って走る事、約30分ぐらい?の何処の病院かは知らないが、以前に行った病院ではない事は確かだ!
病院に入り、医師の指導で看護師達が採血をとったり、(最近、この大嫌いだった注射が、好きにはなれんけど、少し馴れたわ。(笑)レントゲンをしたり、尿検査したりしたけど、ビックリしたのが、検査の結果云々とは関係無く入院して頂きますと言われ、その日から、俺は入院となりました。要は緩和ケア―での入院です。

 病室は個室!先ず思った事は、窓からの空の明るさが、こんなにも眩しい事、、、眩しい事、、、しばらく、目を細めてました。久しぶりに見た景色も夜景もとても、清々しくて、とても綺麗で神聖で、昼の12時に教会の鐘が毎日、病院まで響くんだけど、24時間、毎日毎日の右手に繋がってる、手錠さえ無ければ、もっと最高なんだけどね。
でも、最初から繋がってたなんて、無かったんだよ。。。
罪と罰かぁ~これも、ドスト・エフスキーの罪と罰かじゃないけど、ボク達は、何て愚かなんだろう?
live in clover (直訳すればクローバーの中で暮らすだが、「安楽に暮した」の意でも使われてるらしいから、俺はこの言葉を気に入ってるよw)
でも、どうしたら、安楽に暮せんだろうね?やっぱり、死の先かな??生って、苦しい事の連続だし、、、
でも、きっと答えはボク達には判らないんだと思う。
何が正しいなんて、答えはないと思う。だから、今は生き抜くこと。一日一生の思いで人生を生きてれば、幸せなことも、苦しい事も何でも受け入れられる、器になれれば、きっと人にも優しく出来ると俺は思う。

 病院では、入院日に栄養士さんにダメ元で、麺類をお願いしたら、何と、“そうめん”に主食を変える事が出来るとのことで、昼、夕の食事の主食をそうめん(にゅう麺)にして頂いたら、何と食が進むこと!!
おかずもシャバで言えば病院食なので味が薄いと思うでしょうが、俺には、激旨!!
流石にそうめんも3週間が続くと飽きてはくるが、残すことはしないで、全てのおかずも完食!!
下痢が止まらなかったのが、下痢も止まり、毎日、朝食後には快便w
リハビリの先生も休み以外は毎日30分はリハビリしてくれるし。
身体の調子は嘘の様に元気になってくけど、痛みの方は出てくる、、、
まぁ、食事が出来て急に具合が悪くなって死んでもいいやーって気分だね!

 この頃(入院中)から、髪の毛がヤバイぐらい、抜け出してきて、シャワー中とか、タオルで頭を拭く時には、毛が沢山ぬけて、ビックリ、抗がん剤の副作用って、後から出るんだなー
まぁ、いいさぁーそんな事を気にしても、外に出れる訳じゃないし。
一瞬でも気にした俺が情けない(笑)
どうせ、生きてくんならば、上向いてでも前向いてでもいいから、そう生きたいよね。
人は人、俺は俺!うん。そうYes!俺は“row”と言い乍ら、グチw

 入院中は、良かった事も多いけど、嫌なことも一杯あった。
まずは、看守(オヤジ)が3人も個室に居るんだけど、要は『脱走』防止ね。
居なくても、脱走しないけどね。本当に。
で、数名と同じ個室で寝るんだけど、これがまたーウゼーの(怒)イビキ、交代、椅子をズラす音etcもー、、、
名拘の看守さん達にはお世話になったので、これ以上の事は書かんけど、上記の事だけは、マジで勘弁してほしかった。
毎日が寝不足だから、起きて、食事して、昼食後にウトウトして眠るぐらい。
小説の本は一冊も読めないし。
俺は、周りの目とか気になるし、集中出来ないと、ダメなの!
それと、折角、本に入り込んでる時に外部に邪魔されると、直ぐには、又、入り込めないしね、、、
優しい看守も多いから、文句も言えんし(笑)
俺は拘置所に収容されて、6年半以上も居て殆どのオヤジの顔を知ってるしね。
中には、よく「元気か?」って声をかけてくれる優しい人もいるしね。そう考えると良い事もある。

 そうそう、俺ね。やっとクリスチャンとしての洗礼をわざわざ名拘の配慮で、洗礼出来ました。
名前も頂き「マタイ」です。日本聖公会の後藤司祭から受けれた~本当に感謝の気持ちで一杯です。
それはそれで10/27に急に朝一に今から退院すると言うじゃないですか、、、
それも行き先は、どうも道中は教えてくれんが名古屋拘置所と違う。
俺は入院中に妻とケンカして、妻から連絡しないでと言われたので、妻は気が強いので、俺も、どちらかと言うと、俺の残り少ない人生を邪魔するなら、俺は、去るものおわず、来る者こばまず。
疲れる事はもううんざり、俺は自分の事で一杯。

 とにかく、10月27日に、行った先が名古屋刑務所!
ここは、確かに薬類もその症状に合わせて、置いてはあるし、24時間、医師もいるし、毎日、看護師が血圧やバイタル、体温計とかしてくれる。
ただ問題なのが、名拘では、一日、横になって本も手紙も全て未決扱いでOKだったのが、
安静時間が、朝食以降夕食後まで、安静時間で、電気は暗いし、とにかく食事以上は何も出来ない。
新聞も5時から読み始めるので、もの凄く手紙の時間が少ない。
それも俺が腹立ってるのは、安静中は、個人教誨でのクリスチャンの学びの時間が奪われたのだ。
俺はマタマタ学びが必要で、聖書と言っても、簡単じゃないのです。
面会はOK、入浴は介護付だけどOKなのに個人教誨が出来ないのは納得出来ない。
それもかの名刑に移送です。まぁ、俺は、理不尽には負けないので、権力には負けない。
人権等々の勉強をしているので、少しは、自信はある。
皆様生きる場所こそ違えど、同じ空で繋がっている事は励みにして頑張って下さい。
俺はここの食事がアカンので、本当に主食でも食って大切だと思った。
俺は相当、名刑に行って、体重が減った。でもしぶとく生きるよ。
では皆様元気でね。俺は闘病中だけど、頑張るよ。
では平和を祈って 



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