行商人

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徒然なるままに自身の知識と知恵と思い込みを書き連ねるアカウントです。 よろしくお願いします。 コメントについてもして頂けると嬉しいです。

最近の記事

綿密な計画と無計画

現在読んでいるのは佐藤優氏の「国難のインテリジェンス」である。 1/3くらい読み終わった感想だが、今まで読んだ佐藤氏の本の中でダントツにレベルが低い。 対談本なのだが、対談相手も微妙にピントがズレている印象がある。 なんか、結局現状に文句を言って不安を煽っているだけにしか見えない。 まさに野党仕草と言えよう。 当事者意識に欠けるとでも言えようか。 さて、その中で構築主義という話題が上がった。 世界は人為的な設計で人類の思い通りにできる、というものである。 都市設計であったり

    • 安心と安全

      ようやく内田氏の本を読み終わりました。 割と共感できることが多い本にも関わらず、どうして根源的な安全保障のテーマで認識が壊滅的にずれるのか?ということに疑問を持ちました。 そうするとね、おぼろげながら浮かんできたんですよ、46という数字がね。 はい、嘘です。 浮かんできたのは、題名の話ですね。 私はそれなりに危険度のある業務をしてきたので、上司等から口酸っぱく安全性について言われておりました。 確かに妥当なご指摘も多かったのですが、過剰な要求というものもあったのは事実です。

      • 何故女医は負担をしないのか?

        あんまり晒しあげるのは不本意なのでやっていないのですが、対話を拒否されました(ブロックされた)ので晒しあげます。 まず、言い逃げブロックしやがったので、その回答から。 どうしてそんなハードワークになっているかって、そのハードワークをしてくれているから、安価に高度な医療を国民の大多数が受けれるように、ですよ? それに対して、席を要求するだけで負担から逃げ回るから、大学からお呼びでない、と言われるのですよ? 現状の、負担もできなく改善案も出せない状態では、女性を医師にすればす

        • セキュリティクリアランス

          内田氏の主張には割と共感する所も多いのだが(特に教育に関することとか)、安全保障に関する考え方は根本的に異なる。 以前も書いたが、私は用米派である。 先の大戦の恨みも忘れてないし(恩は恩で別に忘れている訳ではないが…)、本来安全保障を他国に付託するのが論外だという立場である。 日本が現状アメリカの属国であるという認識自体には大枠異論は無い。 例えば、プラザ合意とかで半導体産業をぶっ潰されたなんてこともある。 主権と領土の両面で、アメリカに対して主権国家のテイを成していない、と

        綿密な計画と無計画

          ユダヤに関する雑感

          相変わらず、未だに内田氏の本を読み終わっていません… 職場復帰しつつ、帰ったら子育てが待っている、しかも職場で配られる資料(公刊物のみですが…)を家では読む様にしたので、趣味の読書は行きの電車内くらいしかやれてないのが現状です。 (帰りの電車では座れないので…たまに立ってても読書をされている方はいますが、個人的な主義でそれはしていないのです。) さて、本題です。 「オメー、ナチスの信奉者だろ!?反ユダヤか?!」と思われている方もいるかもしれません。 まぁ、別に「ナチスの成果

          ユダヤに関する雑感

          自殺率のカラクリ

          前回ご紹介した本はサクサク読めるのに、何故か中々読み進まない不思議な本です。 安全保障の考え方には私と大きく隔たりがあるなぁ、とは改めて感じましたが… それはさておき、先述の本ではこんな指摘がありました。 「自殺率は平和な時代に上昇する」 個人的な意見に合致しているので、少し検討してみましょう。 まず、自殺率の定義を確認してみよう。 注に記載がある通り、「人口10万人当たりの自殺者」である。 数値に関しての正確性を担保するとそういう表現になるが、価値として「人口に対する自

          自殺率のカラクリ

          自律的に動く組織を作るには?

          今読んでいる本は内田樹氏の「最終講義 生き延びるための七講」である。 私の左翼嫌いは公言しているのだが、左寄りの人としてはトップクラスに気に入っている人である。 まず、知的であり文章が面白いので、本は読み物として読んでいて楽しい。 また、左派には珍しく身内批判、左翼批判が多い。 これは、左翼や特にフェミニストがよく言う「ホモソーシャル(単一の価値観の社会)」に自分たちがどっぷり浸かりがちな左界隈において、至極珍しい人である。 交友関係にモヤっとすることはあるが、それは人の勝手

          自律的に動く組織を作るには?

          己が為すべきことを為せ

          先程読み終わった本は清宮克幸氏の「最強のコーチング」である。 筆者がラグビーの監督ということで、例えがほとんどラグビーのプレイなので、ラグビー経験者以外は正確に例が理解できないという致命的な欠陥がある。 私はたまたま高校大学とラグビー部だったので(たいしたプレイヤーでは無かったが…)理解できたものの、それ以外の人からしたらよく分からない本だと捉えられても仕方がないかもしれない。 言ってることはいいことだと思うんだが、例が理解できなければ薄っぺらい主張だと思われても仕方がない気

          己が為すべきことを為せ

          問題解決と制約事項

          先程読み終わった本は、安西祐一郎氏の「問題解決の心理学」である。 全体的に、問題解決をするための心理学の適用というよりかは、問題解決プロセスにおける心理的機能の分析の本なのかなぁ?とは感じた。 本筋とは外れるが、人間とは「自分を〇〇という立場だと思って思い出して下さい」という記憶の実験をすると、その〇〇という専門分野に関わる記憶を優先的に思い出すと書かれていた。 これは最近流行りのAIのプロンプトの書き方のコツとしても紹介されるものなので、やはりAIのシステムは人間を模倣でき

          問題解決と制約事項

          ホウレンソウ

          先ほど読み終わった本は、畑村洋太郎氏の「危険学のすすめ」である。 これは、以前紹介した「失敗学のすすめ」の続編的な立ち位置である。 ただ、この本は事例研究がメインの本になっているので、モノづくり(特に危険を包含するもの)に関わる人以外は「失敗学のすすめ」を読めば事足りるのではないかと思った。 さて、今回も読んでいた本とは関係ない記事である。 ホウレンソウというのは聞いたことがあるだろうか? そうそう、あのえぐみのある野菜ね! まぁ、それ自体は別に間違ってないのだが、今回はそ

          ホウレンソウ

          神と科学

          先ほど読み終わった本は、菅原出氏の「民間軍事会社の内幕」である。 これも趣味の本なので、そこまで積極的にお勧めすることはないのだが、中々読み応えはある本であった。 正直、著者が紛争地域に行く訓練をするパートだけでもお値段分はペイするとは思うので、興味がある方は手に取っても価値はあると思う。 さて、今回のテーマも読んだ本とは全く関係がない。 よく聞く言葉にこんなものがある。 「私は科学的なものしか信じない」 とあるTikTokの動画でたまたま見たので、少し書いてみようと思った

          神と科学

          トランスジェンダーをどこまで認めるか?

          先程読み終わった本は、佐藤優氏と高永喆氏の共著の「国家情報戦略」である。 これは元外交官と元韓国軍の情報将校の対談本である。 まぁ、これは私の趣味の本なので、あえて読む必要はないかと思いますが、スパイとかインテリジェンスに興味がある人は読んでもいいかもしれません。 さて、またもや読んだ本とは関係ない話題であるが本題に入ろうと思う。 何度か書いてはいるが、私は性自認という概念を認めない、という立場である。 しかしながら、残念なことに世間一般では、性同一性障害であったり、トラン

          トランスジェンダーをどこまで認めるか?

          プロパガンダの本質

          昨日は散髪のついでにブックオフで本をいくつか売ってきました。 一冊は完全に値段がつかないと突っ返しされましたが、計18冊が無事に売れました。 最近は本の状態確認はあんまりされず、バーコードで査定されるんですね。 査定が一瞬で終わってビックリしました。 どうでもいいかもしれませんが、売却レシートを晒します。 もう読むこともないだろう本を厳選して持って行ったので二束三文(とはいいつつ、200〜300円程度)を覚悟していましたが、思ったよりも値段がついてホッとしました。 やっぱり

          プロパガンダの本質

          ダイバーシティの欺瞞

          さっき読み終わった本はエドワード・ルトワック氏(奥山真司訳)の「日本4.0」である。 この本には、噂で聞くところによると、訳者が戦略家としての権威である著者の名前を使って都合良く書いたのではないか?という説もあるらしい。 当然、真偽の程は確かではない。 まぁ、内容的にも結構稚拙な部分が散見される(特殊部隊の問題点解決の現状とか情報職員との混同とか…)ので、さもありなん、と思ってしまうのである。 あとは、日本の戦略のあるべき姿を述べるのに、ナポレオンやクラウゼヴィッツを引用して

          ダイバーシティの欺瞞

          右と左と現実と夢想

          本日は娘の1ヶ月検診でした。 無事、大きな異常は無かったのと、周りの子供と比べてもスクスク育っている様で安心しました。 さて、本日読み終わった本は、齋藤孝氏の「質問力」である。 読み物としては面白いし、紹介されている技術についても爾後使ってみたいと思うものも幾つかあったので収穫はあったのかと思う。 残念なのは、具体例のエピソードを紹介してくれるのは良いのだが、最終的に手法を体系的に整理はしてくれていないので、エピソードの記憶に寄ってしまい、手法そのものの理解がボヤける様なイメ

          右と左と現実と夢想

          表現の自由はどこまで許されるべきか

          さっき読み終わった本は福島章氏の「犯罪心理学入門」である。 これは、以前紹介した「犯罪学入門」と比べると、読み応えがあって、完全上位互換と言える。 そもそも、著者は社会学者ではなく犯罪精神科医なので、そちら方面の専門的知見が垣間見える書籍になっている。(勿論、入門書なので結構平易に書かれているが…どうも上智大学での文系学生に対する講義資料抜粋らしい。) やや古い本なので、事例が古いのと(本人の職業柄、当事者を相手にしてたので、執筆時から見てもかなり古い事例が採用されている。)

          表現の自由はどこまで許されるべきか