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(飛行機のあれなに?これなに?) その2

飛行機に近づいて見えるものや、乗っている時に見える写真を使って説明するコラムの第二回目です。
これを機に少しでも飛行機に関心を持ってもらえると幸いです。


窓から見える飛行機の翼を・・・
さらに下を見てみると・・・

主翼の付け根に矢印がたくさん書いてあります。

問題です、これは何の目的で書いてあるのでしょうか?

A
非常時の脱出経路の目印

B
強度部材になっていて、整備で重量物のパーツ(脱出用スライド)を移動させる時の目印

C
冬場に翼の上が凍って、徐氷剤(氷を溶かす溶剤)を吹きかける時に、効率よく溶かせるように向きのガイド






正解は
A
非常時の脱出経路の目印 です。

実はこの写真を撮った時、この座席に座っていました。

ここは前後のちょうど真ん中の、翼の上に非常口がある位置です。

正解の解説をする前に、飛行機の脱出について解説します。

まずみなさんが搭乗の際に使うドアはENTRY DOORと呼ばれています。

飛行機には左右に4つずつ、計8つ取り付いている機体が多いです。
(機種によっては左右に2つずつ、計4つのものもあります)

そして左側の前から1つ目もしくは2つ目のドアが搭乗の時に使われます。

その他のドアは、飛行機に食事や機内品を運んだり、整備で使われます。

そしてそのENTRY DOORは、非常時脱出する際に開けるとスライドが出てきて空気で膨らみます。
機内アナウンスで、ハイヒールで脱出しないでと放送されているあのスライドです。

ENTRY DOORのスライドはドアに対して真っ直ぐ膨らんで脱出経路を作ってくれますが、翼の上の非常口は少し異なります。

次に翼の上の非常口(ドア)に話を移します。
普段は使いませんが、緊急脱出時のみに使います。
開けると目の前にスライドはなく、ウイングの上に乗ることができます。

脱出用のスライドはどこにあるかと言いますと、矢印を進んだ方向(翼の後ろ方向に膨らみます)
そのため、パニックになっている脱出時の状況でも確実にスライドに案内できる様に、目印があるのです。

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