あなたになりたかった

誰しも、1人では生きていけない。
そういう風に、世の中はなっている。

しかし、女性は違う。
女性は精神的にも、1人で生きていけないぐらい
弱いところがあるんだ。

私は紛れもなく女だ。
1人で生きていけない動物であり、
感情を持った人間であり、
精神的にも1人で生きるのが難しい女という性。
だから女は嫌なんだ。

なにが社会的弱者だ。
そう思うなら、もっと寄り添ってよ。
社会的弱者なんて言葉、私は大嫌い。
私は1人でも生きていけるんだ。
いや、1人でも生きていきたい。
誰にも頼りたくない。
弱い人間だと思われたくない。
私は強いんだ。
彼氏がいなくったって、生きていける、
強い女なんだ。

実際は真逆。
私は1人では生きていけない。
彼氏に会えないと、構ってもらえないと、つらい。
私はPMDDを持っている。
PMDDなんて、消えてしまえばいいのに。

元気な私しか愛してもらえない。
抑うつを持った私なんて、世の中のお荷物だ。
私は気分変調性障害と、
パニック障害と、メニエール病を持っている。
こんな人と、誰が一緒に生きてくれるのだろうか。

「リーナが心の中に居てくれるから」
ってなんだよ。
私は心の中になんて居ない。
私は、ここに存在してるんだよ。
心の中で生きてなんかない。
私は、今、ここで、生きているんだよ。
心の中にいるなら、
実物の私はいらないじゃん。
もう知らない。
一生心の中の理想の私に恋して
勝手に元気をもらってればいいんだ。

っていうか、寄り添うってなんだよ。
何を以てして、“寄り添う”になるんだよ。
私は精神的に孤独だよ。
友達もいないし、
休日に遊ぶ元気もない。

あなたはいいよね。
元気で、友達がいて、恋人が心の中にいる。
私もあなたになりたかった。