見出し画像

海外の友達とSNSでつながっていくこと



私がイギリス留学したのは2013年の話。イギリスのロンドンにひとり旅したのがきっかけだが、そこでイギリス英語のサウンドに恋してしまったのがその後留学した1番の理由だ。



留学先はブライトン。海辺の街で、学生も多く適度に都会。ロンドンまでは電車で1時間くらい。当時私の語学学校には日本人はほとんどおらず、まわりはイタリア人とスペイン人がほとんど。トルコ人やフランス人、ドイツ人もいた。



私はイギリスでBedsitと呼ばれる、ワンルームのアパートに住んだ。シャワールームとトイレは同じ階に住む3人と共同だった。


同じアパートのJ

ブライトンの街



住んでいたそのアパートのことを最近思い出したのは、イタリア人のJから久しぶりに連絡があったから。

Jは当時18歳。私と同じアパートの、下の階に住んでいた。当時30歳の私にしてみれば妹のような存在のはずだけど、私たちは同じように語学学校に通い、同じように英語はめちゃくちゃだったから、対等に仲良くなるのに時間は全く必要なかった。



Jは駅前のもっと大きな、もっと日本人がたくさんいる料金の高い学校に通っていたし、彼女の部屋にはシャワーがついていた。私が上の階のシャワーの温度が上がらないと言って文句を言っていた時も「別に私のは問題ないけど?」という感じだった。



Jはなんといっても同じ場所に住んでいたから、たくさんの時間を一緒に過ごした。シャワーのあと髪を乾かさないでいる私を「風邪ひくって!」と心底心配していたこともあったし、停電の時キャンドルを集めて一緒に過ごしたこともあった。(何度か嵐が来て停電になった)

当時の部屋



Jは英語の勉強をほとんどしてなさそうだった。常にインターネット環境を気にしていて、友人や家族とイタリア語で話していた。かと思えば私に「食べて祈って恋をして」(Eat Pray love)を英語で読むことを強く勧めてきたりして、面白い性格だった。(実際にそれは女子なら誰でも好きな話で読んでよかったと思う)

Jとセブンシスターズへ




久しぶりに連絡してきたJは、当時を彷彿とさせるイタリアアクセントの英語を話し、現在は故郷イタリアに住んでいること、時々ブライトンで過ごした日々や住んでいたあのアパートを思い出すことを明るく話してくれた。

彼女は日本に旅行に行きたいとしきりに言って、もちろんその時は私に案内してほしいと言っていた。ぜひそうなれば楽しい。



語学学校で出会ったL



Lはもともと語学学校のクラスメイト、スペイン人の友達だ。Lが私のクラスに途中から入ってきたのがきっかけで仲良くなった。


Lがイギリスにやってくる前から、私はスペイン人のパーティーによく呼ばれていた。

クリスマスを一人で過ごすと言ったら、スペイン人たちが悲鳴をあげる勢いで、「絶対にパーティーにきて!一人なんて絶対ダメ!」ときかなかったのだ。そんな具合でスペイン人グループのパーティー要員になった。


陽気なスペイン人たちには慣れているつもりだったが、Lは良い意味で彼らとは違っていた。



綺麗で思慮深くて、きちんと計画を立てたりしていて、正直私以上に日本人っぽかった。彼女と一緒だと自分がずいぶん大胆で考えなしに行動しているように思えた。(実際そうだった)



けれど私たちはなぜか気が合い、放課後に海辺を散歩したり買い物したり、料理をしたりして楽しく過ごしたのだ。

色々な話をしているといつも時間を忘れた。私はただの学生だったのに対して、Lは働いていたから、イギリスでの仕事の話を共有できるのも楽しかった。

Lの作ったスパニッシュトルティーヤ



お互いに離れて住むようになっても時々連絡を取り合い、ここ何年か私はLのスペイン語レッスンを受けている。

「日本料理屋さんに行ってきたよ。いつか日本に行きたいな。そしたらKanaのこと私頼りにするよ。だって日本語ぜんぜん分からないし」



もちろん「その時は遠慮なく私を使って」と言っておいた。「どこでも行くから」と付け加えて。

アーティストのM



Mと仲良くなったのは、偶然だった。パブで踊っていて、たしかぶつかって謝って、その後連絡先を交換したのだ。(昭和の恋愛ドラマじゃあるまいし)



当時ブライトンの大学生で、イラン出身のM。英語はネイティブ並みで、目が大きくてとにかく輝いていた。


Mは「アートに関係するものならなんでも取り込みたい」という一貫性を持っていた。
私が興味を持った仏教の瞑想サークルに一緒に行ったこともあるし、日本の文化にも興味津々だった。週末にカフェやバーで会って「アートって何?」というテーマについて話し合うこともあった。

その時点での結論を彼女は「たぶん私たち自身がアートだ」と言った。

インスタで近況は知っていたが、ニューヨークでデザイナーとしてキャリアを積んでいる。やっぱり一貫性って大切だ、と思う。私も見習いたい。

最近連絡してきたMは、近々日本に来るという。もちろん日本のアートの関係で。ぜひ会えたら嬉しいとメッセージした。

みんな日本に来てみたい

ブライトンビーチ

もしSNSがなかったら、イギリスで出会った友人たちと今でも繋がっていることはほぼ不可能だと思う。語学学校で出会った人たちは自分の国に帰っている場合が多いので、いろいろな国の生活をSNSを通して垣間見ることができる。

イギリスに住んでいたのはだいぶ前なのに、気兼ねなく連絡してきてくれる友人は、本当にありがたい。

またみんな異口同音に私に話すのは、「日本に行った時はぜひよろしくね」ということだ。

もちろんそれだけではないけれど、『日本というミステリアスな国には行ってみたい、ただ言語や風習を知らなさすぎるから、誰かに案内してもらいたい』ということ。そんな時「あ、Kanaがいた」みたいな。

今日は書いていないが、韓国人の友人に関しては、私はリアルに「行ったらよろしくね」ということをいつも言っていた。だって近いからなんと言っても可能性が高い。韓国人の中には日本語がペラペラ、英語もペラペラ、みたいな子もいてとにかく頼もしかった。

「将来またどちらかの国で会おう」という約束をしたわけでなくても、留学して誰かと仲良くなるということは、自然とそういう話になるものだ。

「日本に行ってみたい」と友人に言われるのは、それだけでなんか嬉しい。

私も同時に、留学で出会った友人や元クラスメイトのSNSを見て、海外の生活に興味を持つし、いつか行ってみたいと思う。

また同時に、思っているだけでは伝わらないから、伝えていきたいとも思う。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?