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1番遠い距離にある、1番近い服屋 #01

たった数ヶ月で世界的な未曾有の危機となった新型コロナウイルス感染症。1人のファッションデザイナーとして、1つのインターネット服屋としてこの歴史的な事態に直面しどう考え、どう行動しどう未来を考えているのかを残していきます。


4/7 19:00頃 数日前からニュースになっていた予定通りに緊急事態宣言が発令された。
以前から続く「外出自粛」などを受けて試着会は半年間一時休止、5月にオープンを予定していた”常設で予約して入れる無人の試着部屋”も延期を早くから決めていた。

試着会の東京、大阪同時開催など色んな地域のスタッフさんたちと連携を取りながら2021年には様々な地域で1シーズンに1度は新作試着会ができるというインターネットをリアル化する仕組みをコツコツ時間をかけて作っていたり、試着会に来る勇気がまだなかったり一人でゆっくり試着したかったり再販のものを着たい時に来れる無人試着部屋などマジヤバ企画を仕込んでいたのでちょーーーーー悔しい。

悔しいがこればかりはしょうがない。
ただ僕らの意思決定と他の業界や会社の意思決定は基準も違うので開催を選んだ方々のことは悪くは言いたくない。僕らはこれを選択しただけである。

僕らの事業の売上はほとんどがインターネットが中心なので、リアル体験系のイベントは一時やめてweb周りの充実に舵を切った。

コロナ関係なく再販情報などが見れるHPを製作中(5月中には公開予定)だった。また身長別の写真や様々な服の履き比べコンテンツなどやれることは死ぬほどある。死ぬほどあるのだ。全く悲観しない。

そもそも「無理して売上を作ってきた」のではなく「最悪のケースを考えながら粛々とやってきた」ので仕組みをこの変わり果てた世界に合わせてチューニングして静かに息を続ければいいだけだ。
僕らが生まれた世界は最初から残酷で最初からユートピアなんかなかったから慣れている。

今のところ、インターネットコンテンツやweb周り、それらを整えるいい機会だと考えている。

つまり「筋トレ期間」である。
攻めの姿勢を一度抑えて体力温存しつつ身体を強くしておく、この戦いは長くなりそうだ。

それでも僕は自粛疲れや精神的な退屈から解放されるために「ファッション」を必要とする人がいる限り柔軟に形や仕組みを変えて届け続ける。

そもそも最初からインターネットで始まったメーカーだ。
遠い距離にお客さんがいるのが当たり前、あとはどう届ければいいかを頭柔らかくしてこれまでのことを一旦忘れて考えればいい。



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