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「スイッチ」の入れ方

フォレスト出版編集部の寺崎です。

編集部では「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」という公式チャンネルを音声メディアVoicyで平日毎日発信しています。

おかげさまでチャンネル登録してくれるフォロワーさんが2000人を超えました!この1年強、ひたすら更新してきてよかったです。

ところで、Voicyには毎週金曜日に翌週のお題が出されて、それに関してフリートークをする「ハッシュタグ企画」というのがあります。

このハッシュタグ企画のなにがよいのかというと、「#○○○」という形でハッシュタグをつけた放送がVoicyアプリのホーム画面にランダムに表示されるため、新規リスナーさんを獲得しやすいという特長があります。

で、先週金曜日に発表された今週のハッシュタグはこちら。

「#スイッチを入れるには」
Ex. 仕事・プライベート切替術/集中するためにやっていること/切替スイッチなんかいらない!? 等

これを実は明日収録してみようとなっており、そんなわけで今日は「スイッチを入れるには」をテーマに考えてみたいと思います。

ビジネス書のテーマとしての「スイッチ」

そういえば昔、山崎拓巳 さんの『やる気のスイッチ!』(サンクチュアリ出版)というベストセラーがあったのが思い出されます。

2008年初版だから、およそ14年前の本になりますが、このタイトルとスイッチのイラストはかなり印象に残っています。

この本に限らず、「やる気」「モチベーション」「集中力」はビジネス・自己啓発書では永遠のテーマと言えます。

試しにAmazonで検索ワード「やる気」で出版年月の古い順で検索してみると、出てきたいちばん古いのがこれでした(もっと古い本もありそうですが、現在入手できるものに限りました)。

本明 寛 (著)『根性人――やる気を起こす根性の育て方』

ダイヤモンド社から1965年に出版されています。この本のタイトル『根性人』は「人」のうえに「マン」とルビが振られています。なので、タイトルの正式な読みは『根性マン』

今の感覚からすると、すごいタイトルです。「Executive books」というシリーズの1冊のようです。レア古書として1万円以上の値がついています。

帯文句がこれまたすごい。

企業や社会が要求する根性マンの具体像とは?
ビジネスマン セールスマン 学生などに
仕事と役割に合った根性の育て方を教える!

「根性の育て方」(!)を書いた著者の本明寛さんは著名な心理学者ですね。心理学者がビジネスマン向けの自己啓発書を書く座組みって、こんな大昔からあったんだなー。

以下、古い順にみていくとどんどん出てきます。

『部下掌握の心理学―やる気を起こさせる心理戦法』 (1968年)
『やる気を失わせる会社―実力主義経営のすすめ』 (1968年)
『ハイモラールの人間学―やる気のメカニズム』 (1969年)
『部下のやる気を無にするな-人間優位の職場管理』(1969年)
『士気昂揚の経営体制―やる気をおこさせるリーダーの条件』 (1970年)

今も昔も「部下のやる気を引き出す」「社員のモチベーションを高める」の解決法は、ビジネス書に担われた課題としてエバーグリーンなわけです。

テーマ「集中力」にいたっては、もっと古いものがありました。

式場 隆三郎 (著)『脳力集中法と休養法十二講』(1950年)

太平洋戦争の終わりが1945年ですから、終戦の5年後にはもう「脳力集中法」に関心が向いていたかと思うと、戦後の日本人の勤勉さが伺えます。

著者の式場隆三郎なる人物が何者か調べてみると、精神科医でした。「精神科医×能力開発」って、なんだかイマドキな感じがしますが、こんなに古くからあったんだなー。

いま、ふと思いましたが、古本は新規企画ネタの宝庫かもしれない。

編集者は切り替えスイッチ禁止(!?)

ちょっと古書ネタに脱線しました。

「#スイッチを入れるには」に話題を戻します。

例として「仕事・プライベート切替術」とあります。

で、考えてみました。
「自分の場合、そんな切り替え術がなにかあるかな?」と。






【結論】ない。

というか、編集者の場合、仕事とプライベートの境があまりなく、プライベートでも仕事してる感覚のときもあれば、仕事してても遊んでるような感覚のときがあります。

これはどこかで意図的にやっているような節もあるのですが、編集者になりたてのころに先輩編集者に言われた言葉がいまでも忘れられません。

先輩「寺崎君、編集者の仕事はね、24時間営業なんだよ
寺崎「・・・えっ、ど、どゆことですか?」
先輩「編集者にとって一番大切な仕事先は著者だ。著者は機械じゃなくて人間だから、もしかしたら原稿が進まなくて夜中に電話がかかってくるかもしれない。休日にも相談を受けるかもしれない。原稿を書くって行為は孤独なんだよ。だから編集者は常に著者に寄り添っていないといけないんだ
寺崎「・・・。」
先輩「あと、もっと大事なことがある。編集者の場合、遊んでても、酒飲んでワイワイ騒いでてても、常に企画になるネタを探している状態じゃないといけない。だから24時間営業なんだよ」

実際、休日に電話がかかってくることは入稿前の切羽詰まったとき以外はあまりないのですが、常に企画の材料探しをしている脳の状態を維持するには「切り替え」を意図的にしないほうがいまくいきます。

ただ、それだと脳が疲れてしまうので、夜寝る前の数時間は「何も考えない状態」で映画やドラマを観たり、音楽を聴いたりしているので、この「何も考えない状態をつくるために映画や音楽に触れる」が自分にとっての切り替え術かもしれません。

家に帰っても「仕事モード」から切り替えられない人におすすめの切り替えスイッチ

現在、『働くあなたの快眠地図』(角谷リョウ・著)という3月新刊の編集作業中なのですが、この本のなかにも「切り替え術」が紹介されています。未公開原稿なのですが、特別に1つだけ、ここでご紹介します。

仕事モードのスイッチは
入浴で強制的にオフにしましょう。

  
 最近、入浴をシャワーで済ませるビジネスパーソンが増えています。
 入浴しない人に直接理由を聞くと「水道代とガス代がかかる」「お風呂に入る時間がもったいない」など、なるほど納得できる答えが返ってきます。
 しかし、「快眠を手に入れる」という観点からすると、入浴しないことはNGです。おそらくほとんどの睡眠指導の本で入浴を勧めていると思いますが、入浴の最大のメリットは「仕事モード」のスイッチを強制的にオフにできることです。
 今まで多くのビジネスパーソンの快眠サポートをしてきましたが、睡眠に困っている方のほとんどの根本的な問題は「仕事モード(緊張モード)のスイッチが切れないこと」です。ゲームをしたり、ネットサーフィンをするとリラックスできている感じがしますが、実際にはすることが変わっただけで、仕事モードは変わらずオンになったままです。ですから、多くのビジネスパーソンがなかなか寝付けず就寝が遅くなり、朝起きられなくなるのです。
 ただ、この仕事モードを切るのはなかなか厄介で、切り替えるには少し時間と刺激が必要になります。
 ところが、実はこの厄介な「仕事モード」を強制的にオフにする簡単な方法があります。それが「バスタブに浸かる入浴」です。入浴は「肌にお湯がふれる」「浮力作用による脱力」など強制的にオフスイッチを押してくれることが千葉大学の研究で実証されています。実際に入浴を行うことで睡眠の質が上がったり、入眠に問題がなくなったりなどの研究報告も多数あります。
 人は深部体温がいったん上がって、それが下がる時に深い睡眠に入りますので、女性や帰宅後うたた寝する体温を下げがちな方は特にお勧めです。
 ちなみにシャワーより半身浴、さらに全身浴の方が水圧や浮力による作用が大きくなるため、精神の疲労も肉体の疲労もより回復することが分かっています。
 最後に注意してほしい点は、お風呂の温度を上げすぎないことです。
 40℃〜41℃のお湯が最もおすすめです。基本的に42℃以上は交感神経のスイッチを入れてしまうので、熱いお風呂やシャワーは目覚めに活用してください。

家に帰っても「仕事モード」から切り替えられなくて、脳がパンク状態、毎日疲れが蓄積している人にとっては、いますぐ取り入れられる「切り替え術」でしょう。

スイッチ切り替えに効きそうフォレスト出版の本

逆に「会社に着いてもやる気がでない」「仕事モードに切り替えられない」なんて人はフォレスト出版から出ている以下の書籍が参考になるかもしれません。

テーマ「集中力」に関しては以下ご参考ください!


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