[名古屋戦]リーグ6位の評価とは

リーグ最終戦の名古屋戦は0-0の引き分けに。
試合後のTwitterなどSNSの反応はおおかた前向きなコメントが多いようにみえた。
試合はどうだったのか。

スタメンのバランス

まずはスタメンに左サイドバックの明本と前線にキャスパーが復帰したのは天皇杯に向けて好材料。
また、少々驚いたのがボランチに金子の起用だ。
柴戸と金子はどちらかというとプレースタイルが似ている為どのような意図で並べたのかという疑問と、今シーズン金子は主力組としての出場がほとんど無かった為、なぜここで起用したのか。
ある程度消化試合としての意味で伊藤などの疲労回復に伴いチャンスを与えたのか、腐らず前向きに励んだご褒美としてのものか。
阿部、槙野、宇賀神がいたことからも勝利よりもエンターテイメントとしての意味があったのだろうか。
理由は定かではないが、金子に関していえば悪くなかったとゆう印象だろうか。まだ若く伸び代も充分にあるし、ビルドアップに課題はあるもののボール奪取と前線に積極的に絡もうとする姿勢は非常に良かった。
マイボールが相手ボールになった時のレフェリーへのアピールも非常に頼もしく感じた。
来シーズン、残留にしろ移籍にしろまだまだ伸びる要素は感じれた。
山中に変わって明本が入ったサイドバックも非常に安定していた。山中は積極的にスプリントし得意の左足のクロスも合わない場面が多いだけでなく軽率なミスが目立つので、ファーストチョイスは間違いなく明本だろう。

小泉の不調の原因

小泉のパフォーマンスも最近は非常に波があり心配だ。加入当初はJ1や浦和に適応するまでミスが目立っていたが徐々に持っていたポテンシャルが発揮されると圧倒的な技術と視野、プレービジョンで一時は代表レベルと感じていたが、また軽率なミスが目立ち始めた。走行距離でみると13キロ以上走ったりとプレスやチームへの献身性は継続しているが求めたいレベルにはまだまだ足りない。
怪我やベンチからのスタートもあったため、シーズン終盤の疲労は当てはまらないだろう。是非天皇杯また来シーズンは安定したパフォーマンスをみせてもらいたい。

チームとしての出来について

個人的には前節の清水戦からあまり進歩はなかったように感じた。序盤で話したように確かに前向きなコメントのように気持ちが見れたとかボールの動かし方に多少改善は見られたが本質的に崩し切ったシーンはなかった。
保持率を上げ、ショルツが積極的に持ち上がり数的優位、ポジショニング優位な場面を作りながらズレを作りつつもラスト1/3のワンタッチが続いたりフリックして決定的シーンを作ったりまでは至らなかった。
関根が唯一ビッグチャンスを得た抜け出しもある意味出してと受けての意図が合ったプレーで、チーム全体のパフォーマンスとは別の話だ。
江坂のカウンターについても、本来江坂がカウンターでドリブルで抜け出して点を取るプレーヤーではないのでミスマッチなシーンではある。

問題は戦術か選手のクオリティか？

どちらにもまだまだ成長の余地はある。
しかし優先順位でいけば選手のクオリティが不足しているのが最初だろう。
特にボランチから前に関しては大いに補強が必要な部分だ。誰がどう足りないか、一つずつは述べないが優勝を目指すのであれば得点王になるフォワード、ワイドでゴリゴリ仕掛けてパスで崩せない場合でも相手の組織を打開する突破力、セットされた守備に対しても出し手と受け手がピンポイントで合わせる事が出来るゲームビジョンを共有できる高い技術とイマジネーションのコンビネーション。
こういった部分が出てくればラスト2試合のような試合展開でもこじ開ける事ができるし、それがあるとただ引いて守れないと相手が認識する事で守備に迷いが生じてよりパスワークが生きる相乗効果が生まれる。
まだまだ圧倒的に戦力は足りてないのは明らかだ。
もちろん戦術的な上積みは継続的に大事だがそれはすぐに出来ることではない。

神戸の大崎に興味？

これは信憑性がどうかわからないが個人的には有り得ないと思う。まず、槙野を出した大きなテーマがリカルド監督もあげた世代交代であってしかもバリバリに動ける槙野を放出して戦力ダウンの30歳になる大崎を獲得するとなれば辻褄が合わない。ビルドアップ能力は確かに平均より高いかもしれないが、そもそも総合的な能力でいえば補充にもならないだろう。
J2の知念選手は未知数でなんとも言いようがないがJ1優勝を狙える即戦力になり得るのか疑問は残る。個人的にはショルツ酒井クラスの補強が各ポジションに1人ずつ補強しない事には優勝は希望的観測でしかなくなってしまうと思う。
外国人枠もしっかり埋める必要があるし、西野さんの手腕に大いに期待したい。
まずは天皇杯、絶対に優勝してほしいところだ。

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