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学問についてなど、「バカ学」の周辺に関わる諸々についての文章を集めています。
私のバカ学探究の成果をまとめています。更新は非常に不規則となりますが、がんばって継続したいと思っております。
←バカの言語学:「バカ」の語義(4) 戦前の辞書より 「バカ」の語義を4つに分ける 「『バカ』の語義」(1)(2)(3)(4)では、明治から現代までのさまざまな国語辞典で「バカ」という言葉の意味がどう説明されているかを見てきました。 今回は、各辞書の語釈を踏まえて、私なりの「バカ」の語義を考えてみたいと思います。といっても、馬鹿貝はもちろん、道具が機能しなくなるという意味(「ネジがバカになる」)や単に程度がはなはだしいことを表す場合(「バカ正直」)は抜きにします。
■バカの表現集 一から十まで馬鹿でした 馬鹿にゃ未練はないけれど 忘れられない奴ばかり 夢は夜ひらく 夢は夜ひらく ――藤圭子「圭子の夢は夜ひらく」(作詞:石坂まさを)
■バカの表現集 結局この世界というものは、 幾十万の茶番狂言を演じても、 依然、一人の大馬鹿者にすぎません。 ――ゲーテ『ファウスト』(相良守峯訳)
これまで書いた文章を読み返したら、文章のこなれていないところが多々ありましたので、かなり修正を入れました。内容は大きく変わっていませんが、今まで私の文章を読んでくださってピンと来なかったという方は、いくらかはわかりやすくなったと思いますので、再読していただけるとうれしいです。
■バカの表現集 小利口な奴こそ、まさに大馬鹿者なのである。 ――ジョン・ダン「三重の馬鹿」(湯浅信之訳)
■バカの表現集 痴愚の時間は時計で量れるが 叡智の時間を量る時計は無い ――ウィリアム・ブレイク「地獄のことわざ」(『天国と地獄の結婚』より、寿岳文章訳)
■バカの表現集 あすが来、あすが去り、そうして一日一日と小きざみに、時の階(きざはし)を滑り落ちて行く、この世の終りに辿り着くまで。いつもきのうという日が、愚か者の塵にまみれて死ぬ道を照らしてきたのだ。 ――W・シェイクスピア「マクベス」
■バカの表現集 春立や愚の上に又愚にかへる ――小林一茶「九番日記」
■バカの表現集 FOOL, n. 【愚者】知的思索の全領域に浸透し、道徳的活動のルートを通じて自分自身を広める輩。(中略)文字、印刷、鉄道、蒸気船、電信、平凡な言葉、そして学問の全系統を発明したものこそ愚者なのである。 ――アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」(奥田俊介ほか訳)
←学問論:学問について(1) 専「門」の内と外 前回は、門外漢の立場から「学問」というのは「場所」であって、その内側で行われていることである、ということを考えてみましたが、当たり前すぎる内容だったかと思います。 そこで今回からは、あまり門外漢と言って済まさず、なるべく役に立ちそうな手掛かりを頼りにしながら、もう少し明確に「学問」なるものを描き出してみたいと思います。 仏教の「戒定慧」 まずは宗教に手がかりを求めてみます。 仏教に「三学」という言葉があります。その
「バカ学大全」に取り組み始めて、もうすぐ1年になります。 しかし1年前に私が抱いていた意気込みはどこへやら、研究成果の発表は最初の2ヶ月足らずで止まってしまい、後は「バカの表現集」でお茶を濁す……いや、お茶を濁しているつもりはないのですが、ともかく本論のほうを進めることができておりません。 「バカ学」をわがライフワークに、と心に決めてみたものの、その「ライフ」を維持するには飯を食わねばならず、必然的に日々の活計を何事にも優先せざるを得ません。やはり人の世はままならないも
■バカの表現集 顔のまん中に突出していながら、眼や口にくらべて、いかにも愚かで無能らしく見えるのは鼻である。しかし鼻には、眼や口のようないたずらや、うそがない。それは徹底して馬鹿正直である。 ――下村湖人「青年の思索のために」
■バカの表現集 おろかなる者は思ふ事おほし。 ――松尾芭蕉「閉関の説」
■バカの表現集 私は、愚か者だ、思考の抑圧と、思考の畸形化のために。舌が麻痺してしまったために、私はからっぽだ。 ――A・アルトー「神経の秤」(粟津則雄訳)
■バカの表現集 私が呼んでも世界は目ざめない 私は愚かに愛することが出来るだけだ ――谷川俊太郎「ソネット 50」
■バカの表現集 なに?坂田が生き返った? エンマさんがな アホはいらんから帰れ云うねん ――コメディーNo.1(坂田利夫・前田五郎)「アホの坂田」(作詞:竹本浩三)