健康で幸せに生きる【”新”料理の哲学】

「私が台所に立つとみんなが笑った。でも、作り始めると、、、」 だれもが笑顔で元気になる…

健康で幸せに生きる【”新”料理の哲学】

「私が台所に立つとみんなが笑った。でも、作り始めると、、、」 だれもが笑顔で元気になる『小料理屋 幸(さち)』大将の人生いろいろ

最近の記事

【腑に落ちた】オーストラリア輸入規制のヨウ素について

前回の記事の続き、、、 オーストラリアに昆布が輸入できない原因としてヨウ素の含有量が問題なのですが、なぜヨウ素が問題視されているのかわかりませんでした。 しかし、ついにその原因がわかりました。 *ヨウ素については、前回の記事で詳しくお伝えしているので読んでおいてください。 なぜオーストラリアに昆布を輸入できないのか?その理由は、ヨウ素の含有量の問題です。 ヨウ素をたくさん摂取してしまうと甲状腺機能低下症を発症してしまいます。 しかし、昆布など海藻類をたくさん食べる日本

有料
500
    • 【長年腑に落ちない】オーストラリアに輸入される昆布のヨウ素含有量基準値のナゾ

      昆布に含まれるヨウ素が原因で輸入が難しいオーストラリア。 「なんでヨウ素が入っているとダメなのか?」 栄養学を勉強している私にとってはかなり疑問です。 なぜなら、昆布など海藻をよく食べる日本人であれば、ヨウ素過剰が問題になることもあるが、基本海外ではそこまで海藻類を食べられていないので、逆にヨウ素不足が原因で甲状腺機能低下症などを引き起こすことが多いからです。 さらに、オーストラリアは2009年にヨウ素強化の義務化が実施されています。オーストラリア・ニュージーランド食

      • メイラード反応の善と悪3(知らないと後悔する『AGEs』)

        前回、調理におけるメイラード反応 みそ、しょうゆ、焼き魚、パンなどで茶色や褐色に変化し、それによってメラノイジンと呼ばれる抗酸化成分ができ、体に良い作用ともたらすところまでお伝えしました。 しかし、メイラード反応に関しては注意も必要です。 それがAGEs メラノイジンもAGEsの一種なのですが、メラノイジンは唯一体に良い作用をもたらします。しかしそれ以外のAGEsの効果はとても危険なのです。 AGEsとは AGEs(Advanced Glycation End Pr

        • メイラード反応の善と悪2(実際の現場より)

          「前回の記事でメイラード反応は何かについて分かったけど、実際どんな時に使われているの?」 今回は、その疑問の答えと、メイラード反応で生成される“メラノイジン”についてお伝えします。 【調理でのメイラード反応一覧】 現場1:和食以外のだしを取るとき フランス料理や中国料理など、玉ねぎやニンジンなど生の野菜、 そして鶏肉や豚骨(または魚)などの動物性の食材を最初に炒めたり、そして長時間煮込んだりして、メイラード反応を起こし、うま味成分を抽出します。 「じゃあ、和食のだし

        【腑に落ちた】オーストラリア輸入規制のヨウ素について

          メイラード反応の善と悪1(褐色反応の基礎知識)

          食品が茶色く変色(褐色)する反応には、大きく3種類あります。 酵素的褐変とカラメル反応、そしてメイラード反応があります。 酵素的褐変 酵素的褐変は名前の通り、酵素によって茶色くなるもので、 例えばリンゴを切ると表面が茶色くなるのは、リンゴの酵素の働きによるものです。 カラメル反応 カラメル反応は、先ほどの酵素的褐変とは反対の、非酵素褐変と言います。 砂糖を加熱すると飴色になるのがカラメル反応です。 糖が加熱によって分解され、色が変わっていきます。 メイラード反応

          メイラード反応の善と悪1(褐色反応の基礎知識)

          健康の一歩は『毎日のモニタリング』

          朝起きて、 「なんか調子悪い」 「いつもと変わらないはずなのに、気分が乗らない」 「なぜか寝坊してしまった」 などなど、 普段生活していると、どれだけ健康に気を使っている人でも、体調の変化を感じるときがあります。 そんなときに、何が原因かを考えるクセをつけてください。 その考えるクセをつけることと、なぜそうなったか原因を考え解決する方法を予想する。 そしてそれが正しいかどうかを実験する。 これを毎日繰り返していれば、自然と健康になっていくことでしょう。 「昨日はこん

          健康の一歩は『毎日のモニタリング』

          和食の秘密と大和民族の特性

          前回のラーメン記事の最初に、 と書きました。その和食の話の続きです。 日本列島の仕組み 「日本列島って、、、和食に関係あるの?」 と思うかもしれませんが、実はめちゃくちゃ関係ありです。 日本列島は ・ユーラシアプレート ・北アメリカプレート ・太平洋プレート ・フィリピン海プレート という4つのプレートがぶつかり合う大陸で、とても珍しい国です。 いわば地球のへそのような場所です。 その4つのプレートがぶつかる=地球の圧力や摩擦がものすごくある。 だから火山や地

          本当にラーメンは体に悪い?

          日本の国民食とも言えるラーメン。 ご存じの通り、ラーメンはもともと中国が起源です。 中国の「拉麺=引っ張る麺」から来ていて、明治時代の1910年、横浜中華街からやって来た中国の料理人がラーメンを生み出し、日本で独自の進化を遂げたものです。 それが今では世界中で寿司と並ぶくらい流行になっています。 このラーメンのように、他国で考えられた料理を日本独自にアレンジして発信するのは、日本は得意です。 他にも”和食”と呼ばれるものに、他国の料理のアイデアをアレンジした料理がたく

          あまり知られていない遅延型アレルギーの話

          私は長年、慢性の下痢で、胃腸が弱く消化吸収力も弱いと思っていました。 健康を気にして、自分なりに良い食事を心がけていました。栄養だけは摂っておこうとタンパク質豊富な卵を毎日食べていました。 でも毎日おなかの調子が悪いのです。 少なからず仕事のストレスもあると思い、補助として消化酵素やビタミンのサプリメントを摂ったり、発酵食品を積極的に食べる。 お酒を控えて、運動もしていました。 色々方法を試しましたが、おなかの調子だけは一向に良くなりません。 ある時、まとまった時間

          あまり知られていない遅延型アレルギーの話

          バランスの良い食事ってなに?

          「バランスの良い食事をしましょう」 “バランス”という言葉はとても便利な言葉です。 「バランス良く、、、」と言っていれば、色々な場面で“それっぽい専門家”みたいな雰囲気を醸し出せます。 しかし、この言葉はかなり気を付けないといけません。 なぜなら、“バランス”という言葉は、人によって認識や感じ方が違いますし、食事においては、一人一人の“個体差”というものを見なければならないからです。 人によっては極端な話、「バランスの良く食べてください」と言われたら、 月曜日はお

          『栄養を最大限に引き出し、なおかつ健康でおいしい料理をつくることの難しさ』

          ようやく私のやりたいことについて、知識と経験、そして伝える技術ができてきたので、少しずつ発信していこうと思います。 『栄養を最大限に引き出し、 なおかつ健康でおいしい料理をつくることの難しさ』 私の過去10年のテーマは「健康」でした。 「中医学」「東洋医学」「漢方」「陰陽」「マクロビオティック」など、どちらかというとまだエビデンスが確立されていない分野にのめりこんでいました。 時には神道などの精神的・スピリチュアルな分野も勉強していました。 その中でモヤモヤしていて、頭

          『栄養を最大限に引き出し、なおかつ健康でおいしい料理をつくることの難しさ』

          ミラクルフルーツの特徴・食べ方

          ミラクルフルーツ (miracle fruit) は、果物それ自体は甘くないが、次に食べた物を甘く感じさせる特徴を持つ。 ミラクルベリー (miraculous berry)、”奇跡のフルーツ” とも呼ばれる 1725年、探検家のデ・マルシェにより原産地である西アフリカで発見された。 デ・マルシェは現地の人々が食事の前にこの果物を採って噛んでいる事から、ミラクルフルーツの存在に気付いたという。 ミラクルフルーツの木は常緑樹で、コーヒー豆ほどの大きさの小さな赤い果実を実

          ミラクルフルーツの特徴・食べ方

          小料理屋『幸』料理長の“あいさつ”

          ようこそ小料理屋『幸(さち)』へ! ここでは、日本と海外の料理店での経験を経て、培った食材の知識や料理の哲学、そして食事を通して幸せに生きるヒントを発信していきます 私は高校を卒業後、実家の名古屋を出て大阪へ料理修行、調理師学校時代は住み込みで串カツ屋でアルバイトと学校漬け、老舗料亭に就職してからは、朝5時~夜中まで仕事という生活を約5年間続けました。 そして今はオーストラリア(Sydney)へ移住し料理長、GM(ジェネラルマネージャー)となり、そしてアメリカ(LA)で

          小料理屋『幸』料理長の“あいさつ”