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スイス生活立ち上げ②(役所手続きなど)

スイス入国から1週間で住む場所と住所を確保できたので、心置きなく役所手続きなどを始めることができました。


まず初めにやるべきこと

それは「家のポストに自分の名前を載せる」です。
役所なりなんなりあらゆる手続きは郵便ベースで行われます。いくら住所を役所に届け出ていても、郵便配達の人が郵便物を届けに来た際に宛名がポストにないと「住所が間違っているかもしれない」と判断されて届かない可能性があります。郵便物をすべて受け取ることができるように名前をポストに載せましょう。

市役所訪問

3か月以上スイスに滞在する場合には滞在許可証を発行してもらう必要があります。まずはスイス到着後、2週間以内に自分の住所がある市役所に自分の到着を報告しに行き、必要書類を提出することで滞在許可証発行の手続きをしてもらうことができます。今回の滞在は1年を超えないので短期の滞在許可証になります。
ちなみに、届け出をする市役所は自分の住所の「市」がどこにあるかで異なります。研究所が集まっているHönggerbergキャンパスはチューリッヒ中心地からバスで15分くらいのところにあります。こちらのキャンパスに通う人は、中心地から少し離れたところに住むことも多いです。私の住んでいるアパートの最寄りトラム駅はチューリッヒ市の境界近くにあり、アパートの住所はチューリッヒ市ではありません。そのため、現在住んでいる市の市役所へ行きました。
平日の午前中に行きましたが、役所内は閑散としていて、窓口へ行ったらすぐに手続きをしてくれました。まずは
・パスポート
・入国許可証(ETHで発行してもらったもの)
・アパートの契約書
を見せました。それから滞在期間やスイスに住むのが何度目か、既婚か未婚か、宗教は何かなどいろいろ質問され、それに答えていくと役所のお兄さんが書類を書き進めてくれました。非常に聞き取りやすい英語で話してくれるので助かりました。チューリッヒ州の公用語はドイツ語で、ドイツ語訛りのアクセントは聞き取りやすくない印象ですが、役所にいる方はいろいろな移民に対応しているので、外国人にもはっきり伝わる英語を話す人がいるイメージです。
一通り質問が終わった後に署名をして書類を提出したら、移民局の予約を取ります。移民局では、滞在許可証の発行に必要な生体情報などの登録を行います。予約については、役所の窓口で「今取っていいか」と聞かれたので、空いている日時のうち最近のものを選択しました(それでも予約が取れたのは半月後でした)。これで到着2週間以内の届け出義務は果たせたので一安心です。

郵便物が届くか確認

市役所へ届け出をした段階で住所は自動的に登録されるようですが、郵便物がちゃんと届くかは確認する必要があります。市役所で手続きをすると市役所から手紙が送られるはずなので、それが届けば問題ないです。
チューリッヒではSWISS POSTという郵便会社から手紙が送られてきます。インターネットなどで何か物を買ったりした場合にも、郵便配達の人が荷物を届けに来てくれます。事前にSwissIDというものに自分の住所を登録しておくと、荷物の追跡などができて便利です。日本から靴や服などの荷物を国際郵便で送ったので、追跡サービスにはかなり助けられました。

SIM取得

現地でどうSIMカードを入手するかは特に調べていませんでした。とりあえず最初の1週間くらいは日本のキャリアで国際ローミングをしながらやり過ごし、その間にSIMを入手しようと考えていました。
ちなみに、日本の電話番号をキープしておきたかったのでPovoへ乗り換えました。Povoは半年ごとにデータを購入すれば解約されることはなく、少しデータを購入する費用だけで電話番号を残しておくことができます。Povoは海外ローミングもできるので、これで1週間分の海外ローミングデータを購入しました。

スイスに到着後、インターネットで調べてUbigiというキャリアを見つけました。一か月10 GBを2,000円で購入しました。個人的には10 GBもあれば十分なので、これはかなりお買い得だと思いました。データローミングだけで通話のサービスはついていません。手続きは非常に簡単で、eSIM開設はものの10分で完了しました。

しかし、生活をしていく中で、スイスの電話番号がないと不便な場面が少なからずあり、電話番号つきのSIMを購入することにしました。SIMカードを買いに行くこともできましたが、eSIMで手続きが簡単なものの方がいいと考えました。
ルームメイトに聞いてみたところ、eSIMを提供しているSwypeというキャリアを進められました。Ubigi同様こちらも手続きは簡単で、すぐにeSIMを開設できました。
プランはデータ無制限、電話無制限で月20フラン(3400円くらい)です。電話番号を入手できればなんでもいいと思っていましたが、電話番号付きのプランで一番安かったものがこれでした。日本でahamoを使っていた時は月3000円くらい払っていたので、同じくらいの値段でデータ無制限はとんでもなくサービスがいいです。

銀行口座開設

ETHから奨学金を受け取るために銀行口座を開設しました。
アパートの大家さんの銀行口座がMigrosbank(こちらではスーパーでおなじみのMigrosと同じ会社が提供している銀行)にあったので、Migrosbankの支店へ行って口座開設をできるか聞いてみました。ところが、「滞在許可証を取得するまでは口座開設できない」と言われてしまいました。滞在許可証は生体情報登録から2週間後くらいと聞いていたので、それまで待つとなると12月下旬とかになってしまいます。
研究室の学生に聞いてみたところ、Zücher Kantonalbankという銀行であれば滞在許可証が下りる前に口座を開設できるという情報を得ました。早速、Kantonalbankという名前のトラム駅からすぐのところにある本店(?)を訪問しました。入口近くにいたスーツのお兄さんに事情を話したところ、10分くらい待ってもらえれば対応する、と言ってもらえました。
10分後に個室へ通され、口座開設の手続きをしました。ここでもパスポートを見せたり、いろいろ書類にサインをしました。納税に関する個人の番号を聞かれ、Googleで調べたところ日本ではその番号がマイナンバーと同じとあり、「マイナンバーカード持ってきてよかった…」と思いました。
かれこれ1時間くらいして、手続きは完了し、デビットカードとクレジットカードは後日郵送してもらえることになりました。

ちなみに、対応してくれた銀行員の方は日本に興味があるらしく、一度行ってみたいと言っていました。東京とチューリッヒを比べてどうかとも聞かれました。やはりみんな自分の場所がどんなものか気になるところはあるんですね。私は町としてはチューリッヒの方が断然好きです。東京は人も建物も多くて狭苦しい。実家が東京近郊で、友達の多くが東京近郊に住んでいることを除いて、積極的に東京にいたい理由はあまりないですね。京都は好きです。

在留届の提出

3か月以上海外へ滞在する日本人は、在留届を外務省へ提出する必要があります。現地で事件や事故・災害が発生した際、大使館から迅速な支援を受けられるようにするのが目的です。今はオンラインで申請できるのでそこまでの手間にはならないと思います。

家財保険への加入

これはアパートや大家さんによって異なると思いますが、家財保険に入っておくと安心です。家具や家の一部が破損してしまってこれを修理しなければならなくなると、ものに依りますが数千フラン(数十万~数百万円)かかることもあるようです。保険は年間60フランなのでそこまでの出費ではないかと思います。私の場合は大家さんに「加入しておいて」と言われました。


スイスでは役所の届け出から3か月以内に健康保険への加入が義務付けられていますが、健康保険に関してはいろいろあって少し時間がかかっています。そちらも話がまとまったら共有します。

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