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ばばんと国宝×4・・・皇居三の丸尚蔵館開館記念の気合い?通常モード?

  もうこの第1期(三の丸尚蔵館の国宝:2023.11.3-12.24)は終わってしまったのですが、まだ2・3・4期と続くのでちょっとご紹介。というのも、国宝4つも出して撮影OKだったので・・・太っ腹!

  まずは奈良の春日大社の起源を描いた絵巻。鎌倉時代のものとは思えない保存の良さ。色鮮やか!全20巻もある長編モノ。

国宝「春日権現験記絵」部分
国宝「春日権現験記絵」部分
国宝「春日権現験記絵」部分。鹿がわらわらと・・・奈良公園そのまんま

  そして、これは社会の教科書で習うアレです。鎌倉幕府衰退の元となった蒙古襲来、元寇ですよ!

国宝「蒙古襲来絵詞」
国宝「蒙古襲来絵詞」

  ちょっとよく知っている場面と違ったのが残念・・・しかしこれも鎌倉時代とは思えない生き生きとした絵巻。日本の絵巻って静止画&平面的なのに、たまにこういう動的なものがあるのが不思議。鳥獣戯画や北斎もそうですが、この絵巻にしても、どこかにフキダシがあってセリフが入りそう。日本の漫画文化の源流は絵巻にもありそう。

  そして、大人気伊藤若冲を4枚連続で。昔トーハクで見た時は激混みで大変だった・・・今回は4枚だけですがじっくりじっくりと・・・

伊藤若冲「動植綵絵」の「菊花流水図」
伊藤若冲「動植綵絵」の「南天雄鶏図」
伊藤若冲「動植綵絵」の「老松白鳳図」
伊藤若冲「動植綵絵」の「秋塘群雀図」

  何回見ても執拗なくらいの綿密な絵・・・羽根の1枚、その1筋まで描いているのをじっくり眺めることができました。若冲といえばニワトリが有名。でも、今回のスズメさん達はとっても可愛らしくて思わずアップに。

1羽ずつが違うポーズ。軽いからキビの葉に止まって揺れていそう・・・
右上の飛来するスズメさん達。飛行隊みたい。なぜか白いのが1羽いる。気になる・・・
もっとアップ!スズメのお腹の羽とキビの細かさを見よ!!

  と、堪能したところで、せっかく4つ国宝あったので、最後の1つも。平安時代に藤原佐理、藤原行成と合わせて「三跡」と言われた小野道風の書。

小野道風「屏風土代」
小野道風「屏風土代」

  これは本番前の下書きらしい。なので、所々に検討した跡(違う書き方が横にある)が残っています。能書家も推敲して推敲して、最後に名品ができるのは平安時代でも同じ。生みの苦しみはそういうものなんだな、と。

  こんなことでもないと、皇居に入ることもないので、新しくなった三の丸尚蔵館外観と大手門も思わず記念撮影。

これが新しくなった三の丸尚蔵館。目の前にショップがあってハガキやお土産売ってました。
大手門のところ
大手門の橋からお堀を・・・夕方の閉館ギリギリでした!
国宝、ごちそうさまでした。

  第4期はもう一度行こうかな、と考えています。これまた教科書で絶対誰もが見たことのある国宝「唐獅子図屏風」(狩野永徳)が出る予定。でも第3期も気になる国宝「更級日記」(藤原定家)が・・・うーん、ここの学芸員さんだったら国宝見放題でいいなあ。

最後にせっかくアップも撮ったので。緻密な描き分けを見て欲しい!白一色でも羽根の柄が多彩!


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