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自分勝手って最強に難しい【アゴラリレーエッセイ2022秋】 #4の偽物

「アゴラリレーエッセイ」というリレーエッセイ企画の、第四走者の偽物をやります。

「なんのこっちゃ」という方への説明付き記事▼

 第三走者様のこちらのエッセイにリレーします▼


自分勝手にならないことには、

人って深い関係になれないんだと思う。

それぞれが自分の気持ちを出し合って、

ぶつかり合って、

ちゃんと逃げずに話し合いの席にお互いがついて、

どうにか意見をまとめて和解する。

ぶつからないってことは

どっちか、もしくは両方が

遠慮し合っているってことにもなるはずだから。

 完全同意です。でも、28歳になっても未だに苦手で身につまされます。

 勇敢なヘラジカさんのエッセイに「聞き分けのいいフリをしないのは、彼氏のことを信用しているからではないか」とありますが、私は人と深い関係になる前に、人を信用する準備がまだ出来ていないのかもしれません。
 
 人を信用して自分勝手を出すためには何が必要なんでしょう?自分一人で克服できるでしょうか?

自分勝手って悪ではない気がする。

でも善とも言い切れないのは、

それによって誰かを傷つけることを良しとしてはいけない

っていう考えがあるからじゃないかな。

 自分勝手を善と言い切れない理由は、私は「人は一人では生きていけないから」だと思いました。
「人とコミュニケーションなんか取らなくていい」と思っている人間でも生活は誰かの仕事で成り立っていて、お金を得るのも、お金と商品を交換するのも、稼がずに生きるのも、とにかく誰かのお世話にはならなきゃいけない。
 自分勝手で周りから嫌われ過ぎると何もできなくなる、というのが自分勝手を善と言い切れない理由なのかなと思いました。

小学校を卒業して、

義務教育を離れて、

大人になって、

自分勝手という言葉の難しさや本当の意味が

わかってくるようになるのかもしれない。

そんな単純に相手のこと思っていればいいものじゃないのよ、って。

 核心を突いていると思います。でも、28歳という大人と十分言える年齢になっても、自分勝手の本当の意味は分かりません。難しさだけをひしひしと感じています。

「そんな単純に相手の事思っていればいいものじゃないのよ」という言葉がとても鋭く表しているように、相手の事を思っているつもりでも自分の思い込みやエゴでしかなかったり、相手の事を思っていなさそうに見える人の方が好かれる、なんて不条理もあります。
 相手が人間である以上は自分も例外ではなく理不尽や不条理があって、認められたり愛されたいならその理不尽さや自分と違う人間の不可解さに歩み寄るところからだ、なんてとこですかね?

 というか高校2年でここまで「正解のない問い」を考えて形に出来るって成長早過ぎでは?今の時代では普通なんですかね……?
「高校生なのにすごい」はナメているみたいなので余り使いたくないのですが、自分が高校生の時なんて、人間関係が「正解のない問い」であることに納得いかなくて泣きわめくしかありませんでしたよ。「この世の全てが正解のある問題集ならいいのに。全ての問題に模範解答があれば、私はそれを丸暗記して人生を100点にするのに、どうしてそうじゃないんだ。みんなどうやって上手く生きているんだ」って、自分だけが置いて行かれているみたいで悲しくて泣くしかありませんでしたよ。

でもさ、

そういうことを思うあなたも

自分勝手だったりはしないんですかね。

 自分も自分勝手である可能性があるし、でも自分勝手を悪と決めつけることも間違っているかもしれない──本当、自分勝手って最強に難しいですよね。
 私にも分かんないや。

(引用を除き1021字)


▶本物の第四走者「ティンバーズCEO | 長谷川林太郎」さんの記事も是非お読みください!!

<あとがき>
 おにくさんのエッセイ、とんでもない密度ですね。大事な言葉しかない。
 リレーエッセイというよりただ感想を書き並べただけで十分な文字数になってしまいました。
 今更ですが、「もしも自分が次の走者だったら」と想定して勝手にリレーした記事は全員分書くと決めたので、おにくさんの次を勝手に書いちゃいました。すみません。何かあればLINEのオープンチャットでも良いので遠慮なく言ってください。

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