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花贈りにロマンを込めて~一輪の花で愛を伝える(映画編)~


1. 序文

ちまたにあふれる「愛」。
それがあたり前になって、見逃されながらも、
本や雑誌、広告、人や動物の名前、地名に至るまで……
その言葉の数に圧倒される。
でも愛は、本当は複雑で、色々な形があって、
時に、つかみどころのない曲者に変わってしまう。
それでも人は、その言葉を目にすれば、一瞬で笑顔になる。
幸せなイメージを描いて、それを追い求め続けるのです。

この記事では、そんな「愛」をテーマに、
イタリア名作映画「ニューシネマパラダイス」から、
(一輪の花で)愛を伝える三つの法則を見出して引用。
そのポイントをまとめました。

気持ちがうまく伝えられない……
メッセージ込めて花を贈りたい……
そんなときは、ぜひ参考にしてみてください。

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2.「映画:ニューシネマパラダイス」あらすじ<ネタバレ注意>

映画のあらすじを、簡単にまとめました。

<劇場版ストーリー要約>
舞台はシチリアの小さな村の映画館。
そのパラダイス座を訪れては、映画への熱が高まる少年トト。
しだいに映写技師アルフレードとの友情を育んでいく。
ある日、アルフレードは映写室の火災で盲目となってしまい、
代わりに、青年となったトトが映写技師として働くようになる。
トトが兵役を終えて村に戻ると、
アルフレードはトトの将来を心配して、
村から離れて自分の道を歩むよう助言。
トトは恋人も忘れ、ローマへ旅立つことを決意した。
それから三十年後、
映画界で成功したサルヴァトーレ(=トト)は、
アルフレードの訃報を聞いて、久々に故郷の村を訪れる。
そして、その葬儀の後、
アルフレードが遺したフィルム映像を見て、思わず目を潤ませた。

この映画を観たときに、個人的には、
「友情」というテーマの中にも、
情熱、恋愛、仮初の恋、家族愛、望郷など、
様々な愛のシーンが重なりあうところに、
趣深さを感じました。

戦争で父を亡くしたトト、盲目となったアルフレード
失恋、旅立ち、離別、栄枯盛衰……。
さまざまな挫折や苦労があっても、
「愛」を信じて、その先の希望を見つめつづける人々。

その運命は、悲しみに消えてしまうことも、
喜びとなって永遠につづくこともある……。
そして、感動のラストシーンへ。

映画のまとめはここまで。
さっそく、花贈りの法則をみていきましょう。

3.  一輪の花で愛を伝える(三つの法則)<ネタバレあり>

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ここから、
映画のシーンを引用しながら、
「一輪の花で愛を伝える」ための
三つの法則をご紹介していきます。

えっ、いきなりですか……?

ご安心ください。
補足しておきますね。

・「愛を伝える」って、どういう意味?
ここでは、
「自分の想いを、相手にも、
嬉しいメッセージにして伝えること」と定義します。
(相手が心から共感できるメッセージ)
そのため、相手は恋人に限らず、
友人、家族など、幅広い対象になります。

・なぜ「一輪」なの?
ここでの花贈りの目的は、
想いを伝える=主役は心です。
一輪よりも、もっと華やかな花束を頂いたら、
その方が嬉しいかもしれません。
でも、目的は、
「花をもらう嬉しさ以上に、心が嬉しいと思ってもらえるか」
その表現としての花だから「一輪」で伝えるのです。

・なぜ映画から引用するの?
映画のラストシーンで、
アルフレードが遺したフィルム映像を見て、
サルヴァトーレは目を潤ませます。
そのフィルムは、アルフレードの一つだけの形見。
それには、涙するほど素敵なメッセ―ジが込められていた。
感動のラストシーン……。

そこに、花贈りにも重なる秘訣のようなものを見つけ、
私の花の経験、知識もあわせて、
三つの法則としてまとめたものです。

さっそく、一つ目から見ていきましょう。

①花を贈る前に、相手の心のガードを取りのぞく

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(映画引用)
トトにとって、アルフレードは恩師であり、
父親代わりの存在でした。
二人のそれまでの信頼関係があったからこそ、
形見のフィルムは、意味(価値)があったといえます。

~花を贈る前に~
映画のような信頼関係、良好な関係とはいかなくても、
せめて、相手の心のガード(=警戒心)は、
取りのぞいておきましょう。

最初に、
相手との「関係性=距離感」を確認する

花を頂くだけで、とても嬉しい。
でも状況によっては、お菓子や文具など他のギフトと比べると、
少し重み(負担)を感じてしまうことがあります。

とくに、恋人や家族など親しい関係でないとき。
知人の異性から花をもらったら「どんな理由でくれたの?」
と、気になってしまうかもしれません。
花を贈ることで、逆に、心閉ざされてしまったら、
意味がなくなってしまいますね。

もちろん、渡し方、メッセージの伝え方にもよりますが、
その前に「相手の警戒心を取りのぞく」こと。

会う約束をするときのメールも、友好的に。
関係性が悪くなっているときは、少しでも修復しておくと、
花を渡す前のお互いの空気もやわらいで、
相手に受け入れてもらいやすくなります。

(気をつけたい3つのケース)

ツタとリボン2

「相手に嫌われているかも……と感じるとき」
好き嫌いの感情は、花だけで、
すぐに変わるものでもありません。
花を贈ることで、迷惑と思われたり、
プレゼントはうれしいけど、気持ちはNO!ということも……。
まずは、心のガードを取りのぞく関係づくりから。

「出会って間もないとき。少し距離があるとき」
「花を頂くほど、そこまで親密でない」と、
相手が思っているときは、その理由が分からないと、
戸惑いや、警戒心を生むことがあります。
その場合は、「~だから」という理由が伝わるように。
例)花が好きだと聞いたので……。自分も花が好きなので……。
たまたま花屋で素敵な花を見つけたので……。
ちょっとした一言があると、相手も安心します。

「喧嘩しているとき」
花を贈って、仲直りしようとしたところで、
相手の心の引っかかり(もやもや)が
解消されるわけではありません。
例)相手がどんなことに怒っているか。
花をきっかけに相手の心が和らいだところで、
もやもやの原因を解消するようなメッセージも、あわせて準備を。

(①のまとめ)
相手との「関係性=距離感」から、
花を贈ってもいい相手か、
好意的に受け取ってもらえる状況か確認。
もし、そうでない場合は、
相手の心のガードを取りのぞいてから、花を贈るようにします。

②正直な気持ちを伝える

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(映画引用)
アルフレードは、トトが兵役から戻ったとき、
「人生は映画とは違う、人生はもっと厳しいものだ」と、
ローマに戻るように助言します。
それは、トトの幸せを願い、
自分の道を愛してほしいという愛の気持ち。
それが正解か分からなくても、
その強い気持ち(信念)が、トトに旅立ちを決意させます。

旅立ちの時、アルフレードがトトに伝えた言葉。
「自分のすることを愛するんだ。少年の頃、映写室を愛したように」

もし、花を贈るときのメッセージが、
喜んでもらえたら(淡い期待)……では弱々しい、
かっこよくてスマート、マナーが完璧でも、
本人が思っていない(そう聞こえる)ことだったりすると、
どこか、表面的な感じがしませんか?

その言葉(愛)って、本心?
(自分のことを想って言ってるの?)

それは、
会話の入口(ドア)でチェックされる。
相手にとって、何より先に気になること。

<メッセージカード事例>
「いつも、ありがとう。」

→よく使われる言葉。これだけでも、言われたらうれしい。
でも、もっと具体的にすると、リアルに聞こえます。
もちろん、お世辞でなく本心で。
親しい関係なら、絵文字などを入れてみるのも面白い。
「部屋がいつの間にかキレイになってて、
嬉しかった♡ ありがとう!」

※家族への感謝の気持ち

「なかなか会えないですね。花でも飾って心癒してください」
→少し淡々とした距離感があり、気持ちが伝わりにくい。
会えない申し訳なさを、花を介して伝えている、
遠回しな印象があります。
花を贈る目的、相手にどうなってほしいかを正直に、
もっとストレートにしてみます。
花の名前を添えると、丁寧に選んでくれたという印象に。
「寂しくしていませんか?なかなか会えなくてごめんなさい。
少しでも、心癒してもらえたら嬉しいです」
ーバラの品種「ティファニー」ー

(②まとめ)
自分の素直な気持ちを軸に、
相手にとって幸せなことを、
相手との距離感にあわせて表現します。

③相手にとって嬉しい「花&メッセージ」を選ぶ

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(映画引用)
形見のフィルムは、少年時代にトトが欲しくて仕方なかったもの。
検閲でカットされた恋のシーンばかりをつなげた白黒フィルム。
アルフレードが預かっておくと約束したものです。
他の人にとっては、ただのガラクタかもしれません。
でも、トトにとっては、かけがえのないフィルムでした。
「自分のすることを愛するんだ」
サルヴァトーレ(=トト)は、
アルフレードとの「絆」を象徴するフィルム映像を見ながら、
この言葉(メッセージ)を、懐かしみ、
噛みしめていたのかなぁ、と個人的には感じました。

アルフレードの形見のフィルム(メッセージ)には、
三つの特徴がありました。

1. 二人をつなげるもの(絆を象徴するもの)
→花なら、
・二人の思い出の花を選ぶ
(例)結婚式、ブーケに使った花
プロポーズの花束に使った花
一緒に旅行に行って感動した花畑の花

・二人の思い出のエピソードを、
 花に意味づけする(花言葉など)

(例)二人とも北海道出身
六花亭のマルセイバターサンドが好きで、
よく食べていた。https://www.rokkatei.co.jp/
(「六花」は、六角の雪の結晶の異称とのことです)
→白いスズランの花を贈る
六花亭さんの素敵な包装紙にも描かれている花
「北海道、白い雪の風景、六花亭のお菓子」の
三つのイメージ、意味をスズランに込める。
雪が解けて、春の訪れの後に咲く純粋な印象の花。
「幸福の再来」という花言葉があります。
久々に再会した親友へ。
過去の思い出を懐かしみながら、
「心機一転!これからの二人の幸せな関係に、乾杯!」
そんなメッセージも花に込めてみる。

2. 相手にとって特別で(お金に代えられない)一つだけの

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→花なら、
相手が好きな花、色、香りの花を選ぶ。
(花束なら、そのデザイン(形状)も)

他、相手の名前(漢字)と同じ名前の花というのもいいですね。
(例)名前が百合(ゆり)なら→相手の好きな色の百合を、
相手が好きそうなラッピングで贈るなど。

3. 自分にしか語れないメッセージが込められている

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→花なら、
②で説明した、「正直に伝えること」に加えて、
自分にしか語れない気持ちを、メッセージに込める。

(例)②のメッセージカードの事例
「寂しくしていませんか?なかなか会えなくてごめんなさい。
少しでも、心癒してもらえたら嬉しいです」
ーバラの品種「ティファニー」ー

このメッセージに、少しつけ加えて具体的に。
口頭で伝えるとしたら……
相手に対して、自分しか気づけないこと
(気づかいなど)を、具体的に伝える

1、2で選んだ花、意味づけた言葉(花言葉など)と
統一感のあるメッセージなら、もっと分かりやすいです。

(本当はアクセサリーでもよかったけど)
きっと、今は癒されたいだろうなと思って、
いい香りがするティファニーの花にしたよ。

少しユーモアを入れて、
「ティファニー」に、宝石ブランドと花の名前の
二つの意味を込めながら、
自分だけのメッセージを。
(今癒されたいことを理解している)「癒してあげたい」
だから、「いい香りの花」を選んだ、と伝えます。

(③のまとめ)
花にメッセージを伝えるときは、
以下の三つを参考に、感動をプラスしてみましょう。
①二人をつなげる思い出の花を選ぶ(or 二人の思い出を花に込めて)
②相手にとって特別な花を選ぶ(相手の好きな花、香り、色、デザイン)
③自分にしか語れない気持ちを、メッセージに込める

以上、三つの法則でした。

4.まとめ

花と一緒にメッセージを伝えることで、花の印象、
色、香り、デザインとの相乗効果が生まれます。
だから、相手の五感に訴えやすい。
自分の気持ちを、より効果的に伝えることができます。

忙しいときは、「愛」というもの、
つい見逃してしまうし、見逃されてしまうもの。
でも、特別なとき、ここぞというときは、
心に留めておきたい。
一輪でも……そこに
映画のような感動があったら、もっと幸せと☘

#映画感想文

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