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馬券で勝つために! ~逃げる馬と2番手の馬を予想しよう~


【ごあいさつ】

こんにちは。FLAREです。
GWの開催で東京競馬場に現地観戦してきました。返し馬含めて有用な情報が多い現地観戦は本当に良いものでした。東京での連続G1開催中にあと1回は現地観戦できればと思っています。

さて、現地観戦していた、5/5(日)の東京12Rでは次のような決着があり、馬単57.6倍をはじめ、馬連23.5倍(枠連なら26.4倍あった)、ワイド10.2倍を1点だけで仕留めることができ、15,000円を314,300円にすることができました。『このレースは逃げる馬と2番手につく馬を予想できたことだけ』で的中できたものです。

そこで、今回は「逃げる馬と2番手の馬を予想する」ことで展開ハマりを狙うレースについて、5/5(日)の2レースを成功例と失敗例(おまけの番外編付き)として取り上げることで説明したいと思います。どちらもご覧頂けると、より理解は深まると思います。

【成功例】5/5(日)東京12R日吉特別

まず、事前のイチオシレース予想として、次のような印と見解を載せていました。ぜひご覧頂きたいのは、次の画像の赤線部分です。

赤線部分には、『短距離戦にも関わらず、逃げ・先行馬が少ないメンバー構成で最内枠を引けたことから、最内から東の豊が逃げ、4番枠から西の豊に番手で蓋をしてもらい、最終レースらしいスローペース前残りの展開どハマりを狙ってみようと思います。』と書かれています。

ここが予想の肝となっている部分で、グランフォーブル(緑☆)の前走は1勝クラスの中山ダート1200を使って逃げ切りました。そのレース振りをイチオシレースの回顧でも取り上げたようにスタートからの行き脚がかなり良いタイプだということがわかります。

また、そのほかのメンバーを見ると、近走で先行していた馬はエコロアレス、ターニングアップ、サザンステート、ミルトハンターくらいしかおらず、明確な逃げ馬は不在です。

そのグランフォーブルには前走と同じ吉田豊騎手が騎乗していますので、1勝クラス勝ち時のように逃げれば強い競馬ができることは鞍上も理解しているはずです。そして吉田豊騎手自身が逃げ馬を良いペースで走らせる上で、とても上手な騎手と認識しています。(実際、LAP:6.9-11.4-11.6-11.7-11.8-11.7-12.5と無駄な加減速がありません。2ハロン目に11秒を切るようなラップだったら結果は変わっていたはずです。)そうなると、このレースの逃げ馬はグランフォーブルになることがかなり強く予想できます。

それでは2番手になるのはどの馬かと考えます。内目4番枠を引いていたエコロアレス(赤☆)も3走前に逃げていたようにスタートの良いタイプです(前走は距離短縮の1200m戦で先行できずの6着)し、今回は1300mへの100m延長な上に武豊騎手騎乗と鞍上も強化されますので、この馬が2番手を引くであろうと推測しました。それでは実際のレースを見て行きましょう。

【スタート】
予想通りにグランフォーブル(緑☆)が最内枠から一番良いスタート。エコロアレス(赤☆)もそれに次ぐ良いスタートを決めています。

【3コーナー】
グランフォーブル(緑☆)がしっかり逃げの形を作り、エコロアレス(赤☆)が2番手で蓋をして、他の馬が出てこられなくなりました。

【4コーナー】
まだまだ余力を残した状態で前の2頭がコーナーで内を回し、距離のロスもなかったことで、後方勢に差をつけていきます。後方から追い上げたい馬は距離ロスを覚悟して外を回すか内で我慢して進路ができるのを待つしかありません。

.【ゴール地点】
結局、前2頭が余力を残していたことで、序盤の隊列ほぼそのままにグランフォーブル(緑☆)が1着、エコロアレス(赤☆)が2着に残し、1点突破で馬単57.6倍は非常においしい決着です(3着馬を拾えなかったのはごめんなさい)。

このレースは1番人気に14アンスリウムが支持されていましたが、見解と印の通りで私は無印にしていました。理由は単純で、前走の葛飾特別で0.1差2着だったことが1番人気の理由だとは思いますが、このレースはダラムキャッスルやアロットドリームがハイペースを作ったことで、上り3ハロン最速35.8をマークしたからこその後方勢に流れが向いたレースでした。

今回、内の2頭が先行逃げ切りを狙うのであれば外枠差し馬をあまり評価する必要はありません。(人気馬ですし、来てしまったらオッズが付かないと諦めるのも肝心でここが回収率を上げるのに大切なことだと思っています。)


【失敗例】5/5(日)京都10R橘ステークス

このレースはペアポルックス(緑☆)、オメガウインク(赤☆)の2頭が先行力もあって地力も高いと評価していました。特にペアポルックス(緑☆)は先行力が高いので、ペアポルックスが早々に逃げの手に出て、その内ではあったもののオメガウインク(赤☆)がすぐ外に持ち出して二の脚の早さで2番手に取り付くと想定し、そのまま直線でオメガウインクの抜け出しを狙いました。それでは、実際にレースを見てみましょう。

【スタート】
予想通りにペアポルックス(緑☆)が好スタートを決めており、オメガウインク(赤)はそこまでではないもののまずまずのスタートを決めています。

【1ハロン通過後】
想定通りにペアポルックス(緑☆)がハナを奪って行き、オメガウインク(赤☆)はうまくその外に取り付こうとしています。ただ、その外からジョーローリットも先行してきました。

【3コーナー】
外のジョーローリットが引かなかったことで逃げの形を作っていたペアポルックス(緑☆)に外から被せて行きます。オメガウインク(赤☆)は仕方なく、2列目に控えてしまいました。

 【3,4コーナー中間】
ジョーローリットがさらに強く主張してきたこともあって、ペアポルックス(緑☆)も控えざるを得ませんでした。

【ゴール】
マイペースの逃げに持ち込めなかったペアポルックス(緑☆)は直線しぶとく粘り込んだものの2着。オメガウインク(赤☆)に至っては直線でなんとか追い上げてはいたものの差し馬の台頭もあって7着の敗戦に。ジョーローリット(橙☆)も内で粘り込めずの5着に終わっていて、差し勢も上位にきていました。

ここはペアポルックス(緑☆)に松若騎手、オメガウインク(赤☆)に団野騎手と比較的若手の騎手が乗っていたことで、外からジョーローリット(新人の柴田騎手)でも被せる競馬をしてきてしまったことが読み違えと言えます。

【番外編】5/5(日)新潟8R

また、この日はこんなレースもありました。
逃げたのは青帽子ウイングランブルー。笠松からの再転入初戦の馬です。そして2番手には橙帽子ハワイアンタイム。こちらには大ベテランの横山典弘騎手が騎乗しています。

それではどんなレースになったのか見てみましょう。

【スタートから2ハロン】
ウイングランブルーがハナを主張し、2番手にハワイアンタイムがつきました。

【3コーナー(残り1000m)】
前半4Fを50.0とかなりのスローペースでウイングランブルーが逃げているのに、2番手のハワイアンタイムがさらに遅いペースで2番手についたことで、それより後ろの馬は相当に遅いペースと理解していたとは思いますが、大ベテランを被せて前に行くよう動きを見せません。

【直線入り口(残り600m)】
超スローペースだったことでどの馬も比較的余裕があります。ウイングランブルーもまだまだ余力があるようです。

【ゴール地点】
2番手にいたハワイアンタイムがぎりぎりハナ差捕らえての1着。2着には大逃げのウイングランブルーが11番人気ながら粘り込みました。

まずはラップタイムを見てみましょう。
LAP:12.8-11.9-12.5-12.8-12.7-12.1-11.4-11.7-12.6となっています。

前半5Fを62.7という超スローペースで運んだことからも、逃げたウイングランブルー以外の13頭は更にスローペースで前半戦を走っていたことになります。

では、これを人間に置き換えてみましょう。
400m走を走ることになったとして、スタート直後から自分1人だけがジョギング程度の緩いペースで走っていたのに、それ以外の13人は歩いていました。残り150mあたりの地点までやってきたところで後ろの13人を大きく離した状態で、みんな全速力で走りだしました。多少、自分の走力に自信がなかったとしても上位に粘り込めそうではありませんか?

こうなってしまうと、後方にいた馬はどれだけ最後に良い伸び脚を見せたところで前には届かないという結果は目に見えていたと思います。

ということで、このレースは2番手に横山典弘騎手という大ベテランがついたことでローカル開催で若手騎手だらけのレースでは誰もしかけることができずに前がそのまま残ってしまったというレースだったと言えます。横山典弘騎手に関しては、いきなり最後方ポツンもあるように、どのような乗り方をしてくるのかスタートしてみないとわからないというタイプですが、こういうパターンもあり得ることは意識しておかなければいけないです。

【まとめ ~馬だけでなく枠並び、騎手を見よう!~】

成功例に挙げた、日吉特別は、馬の力も大切ですが、それ以上に騎手と枠並びを重視して評価したことでの結果でした。逃げる馬に31年目の吉田豊騎手、そして2番手にはあの武豊騎手が付けているわけです。LAP:6.9-11.4-11.6-11.7-11.8-11.7-12.5と前半はほぼ加減速のないラップとなっていて、これはベテランの吉田豊騎手らしいレース運びと言えます。その2番手に武豊騎手がいるのに、他の騎手は外から仕掛けてペースを乱すことができるでしょうか。

騎手は障害騎手を合わせても170人弱しかいないという、非常に狭い社会で生きています。会社勤めの方などは想像しやすいと思いますが、ベテランがうまく運んでいる仕事があったとして、外から仕掛けて行ってペースを乱し、先輩が嫌がるようなことを後輩や若手が積極的にできるか?と考えるとわかりやすくなると思います。今後もずっと同じ職場で仕事をしていくうえでたった1レースのために和を乱してまで結果を残しに行くのは、よほど若手で目の前の結果だけに飢えているという立場でなければまずしないのではないでしょう。

失敗例となった橘ステークスでは、その点でまだまだ若い騎手同士だったこともあってうまく展開通りには運びませんでしたが、むしろこのようなことはある意味では健全と言えるかもしれません(もちろん悔しい結果ですが)。新人騎手は陣営からの指示(何が何でも逃げろ)などがあればそれに従うでしょうし、まだ周りが見えていないことから目の前の結果を求めに行くこともありますので、若手ゆえの騎乗と割り切る必要もあります。

展開通りに馬がスタートをし、騎手がレース運びをしてくれるレースになる方がレアではありますが、そのような妄想を過去のレース映像や競馬新聞を見ながら想像してみるのは競馬の楽しさだとも言えます。そしてその想定通りにレースが運び、前の2頭が余力十分で直線に入ってきた時は「そのままー!!」と叫ぶ楽しさがあります。

前がやり合いそうなメンバー構成や騎手であれば逆にアンスリウムのような馬から狙って、直線で「させー!!」と叫ぶことも楽しいものです。いずれにしても逃げる馬と2番手の馬を見極めて、競馬ライフを充実させてみてはいかがでしょうか。

注意点としては、G1ではこのような狙いは少し難しくなる印象です。
(ただ、2009年のG1エリザベス女王杯では後方15番手にいたブエナビスタが意識され過ぎたことで、逃げたクィーンスプマンテが1着、2番手のテイエムプリキュアが2着に残し、馬単25万馬券という決着もあるにはあります。)

G1レースになるとさすがにどの陣営も勝つために必要な動きを見せてきますので、ここまで緩いペースになってしまうと後方からの動きも入ってきますし、そもそもトップジョッキーが集まっていることからもそんな緩い展開はあまり許されません。こういうことが起こるとすれば、人気薄の馬が逃げていて、「どうせこの馬なら残せない(逃げきれない)だろう」と放置された場合です。そういう意味では、穴を狙うなら逃げ馬からという格言はG1こそ生きてくるかもしれませんね。

【最後に】

水曜の出走想定段階から始まり、木曜の出走馬確定、前日の枠順確定を経て、過去の全レースのパトロールビデオを見ているFLAREなりにそういう妄想をして印と見解をnoteにまとめていますので、このような隊列について触れている場合にはその様子なども楽しんでいただければと思います!

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