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飲み干す人、作る人、叩く人。みんなの想いがこもった白岳ハリセン ー横浜FCvsロアッソ熊本ー

13節まで黒星がなく首位を走る横浜FCに初黒星をつけたのは、ロアッソ熊本だった。

暑い中戦い抜いた選手たちはもちろん、大木監督はじめとしたスタッフの皆さんの頑張りの賜物だろう。

ただこの日は、現地に駆けつけたサポーター、DAZNで戦況を見守ったサポーターの存在もこの結果に大きく影響したのではないだろうか?

そう強く思ったのは白岳紙パックでできたハリセンがあったからだ。

■ハリセンはクラブ・サポーター・スポンサー三位一体プロジェクト

withコロナの世界も、もう3年目に突入している。

無観客から始まり、観客が入っても拍手のみ、その後鳴り物OKとなったが、未だに声を出せるスタジアムは国内では戻ってきていない。

選手の声がよく聞こえるようになった。1席あけの状態だと席を広く使える。コロナ前の世界では考えられなかった良いこともあるが、スタジアムの一体感、そこに伴う熱量を思うと物足りないのは否めない。

各クラブ、サポーターは、声を出さずにいかに選手たちを鼓舞する応援ができるか試行錯誤している。

そんな中、ロアッソ熊本は「『白岳ハリセン・白岳KAORUハリセン』を届けて、一緒に闘え!」プロジェクトを実施した。

リリースにある通り、スポンサー、サポーター、クラブが三位一体となってやっている。

Jリーグが取り組んでいるシャレンの一環としても取り上げてもいいんじゃないかな?と個人的には思っているが、どうなんだろう。

SNSでプロジェクトの存在は知っていたが、この日、ロアッソ熊本のゴール裏で実物のハリセンをもらったので、気になることをいろいろ聞いてみた。

■奥深い白岳紙パックの世界

ハリセンをもらったのはスタンドだが、コンコースでは熊本から横浜へはるばる運ばれてやってきた白岳紙パックが続々とハリセンに変身していた。

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この紙パック凸版印刷のもの。TOPPANマークがその印。

切り開いて、折り曲げて、蛇腹におる。分業で作業が進行していた。

どんな工程が大変か、紙パックに個体差があるのか?そんな話を聞いている時に、意外な事実を知ることになる。

実は、白岳紙パックには2種類ある!

凸版印刷で作られているものと、大日本印刷で作られているもの。上の紙パックは凸版印刷で作られているものだ。

有事の際のリスクヘッジで2社で作成しているのだろう。音の鳴り方が結構違うので、もし機会があったら叩き比べてみてほしい。

どちらがいい等の優劣はない。ハリセンは飲み干した人、作った人、叩く人。みんなの心がこもった応援ツールだから。ここもまさかの三位一体!

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左が凸版印刷のハリセン、右が大日本印刷のハリセン

■568.8リットル分の音が躍った三ツ沢

この日配られたハリセンの数は316本だったらしい。316本分の白岳紙パック。1本ああたり1.8L。消費された白岳の量、実に568.8リットル

私含めて熊本出身の人はお酒が好きな人は多い印象があるけど、それでも量ハンパないって
この音568.8リットル分の焼酎を飲み干した音だと思うとより大きく聞こえる気がする(気のせい?笑)

スポンサーの高橋酒造様も、これだけの売り上げにサポーターが貢献したと思ったら「スポンサーしてよかった」と思ってくれそうだ。
余談だが、J3リーグ優勝した時の下記広告。かなりジーンとくるいい広告だと思う。
スポンサー・サポーター・クラブ。みんなWin-Win-Win。

この手拍子の3倍くらいの音と書いたツイートも、先述の通り、①飲み干した人、②作った人、③叩く人という意味で書いている。
(白岳しろって書いたのは、ごめんなさい。間違えた。正解は白岳)

1本のハリセン取ってみても、いろんな人の思いがこもっている。ストーリーがあるから、いい音がするし、選手の辛い時の1歩を後押ししてくれるものになっているのではないだろうか

■ハリセンはロアッソ熊本だけではない

横浜FCvsロアッソ熊本戦の前日、私は湘南ベルマーレvs清水エスパルスを観に行っていた。

その時に偶然、ベルマーレサポーターの友人がショップでハリセンを買っていた。
「ベルマーレのハリセンはいい音がなるんだ」

どんな紙だろうと思ったので触らせてもらったのだが、少し厚めの紙質ではあるものの、白岳紙パックの紙厚よりは薄かった。

やっぱり白岳の紙パックすごい。(優劣ではないけれども)

ググると、ハリセンだけでなくハリセンケースも売っているらしい。

ハリセンは紙でできているのでどうしても耐久性が問題になる。ケースに入れて大切に持ち運べば少しでも長持ちするかもしれない。

クラブがこういうグッズを出すのもいいな、と思った。
自分好みにデコレーションできるグッズ、例えばマスキングテープやステッカーなんかもあるといい。

■日本独自の応援文化となる可能性を秘めているハリセン

海外のサッカーリーグでは声を出す応援が戻ってきている。しかし、国内では声を出した応援の再開の準備はされているものの、具体的な日程も含めて目処は立っていない。

「逆境を逆手にとる」ではないが、ハリセンを日本独自の応援文化として育てていくのもありなのではないだろうか。

試合後、ハリセンの伝道師りんごさんの話を聞く機会があり、2本のnoteも読んだ。

他チームのサポーターへ作り方を教えるワークショップも試みとしてあるという話も聞いた。ワークショップでなくても、noteに作成方法を書いてくださっているのでこれを見たら作れると思う。

現状は熊本サポーターの独自の取り組みとして、スポンサー・サポーター・クラブでやっているが、他のクラブへ水平展開しても面白いと思う。

熊本はたまたま米焼酎の白岳だが、牛乳やアルコール以外の飲料であれば子どもたちも飲める。

飲んで成長の糧になって、応援グッズを作って、応援で楽しめる。一石三鳥だ

ロアッソ熊本のゴール裏では「音の一体感が楽しいからきた」と言っている人もいるらしい。

今までサッカーにあまり興味がなかった層でも、みんなで盛り上がるから、楽しいからという理由でサッカースタジアムに足を運ぶようになれば、Jリーグが苦戦している新規ファン・サポーターの獲得にもつながるかもしれない。

■番外編① 都内の身近なところにもあったよ、白岳紙パック

白岳の紙パック。熊本なら容易に手に入るらしいが、都内だとそうもいかないらしい。ビックカメラ等の大型の酒売り場にはあるという話はサポーターの方から聞いた。

楽天などのECサイトでは買えるけど、重さがあるだけに送料が結構高い。

近所のカクヤスならあるかも?と思い見に行ったら、白岳の紙パックが売っているのを発見した。

都内カクヤスで発見した白岳紙パック

飲み干して、作って、叩く。私も3つの想いを込めて作ってみようか?

■番外編② ふるさと納税もいいかもしれない

ECサイトで買える白岳紙パックを探している途中で、ふるさと納税の返礼品として用意している自治体を見つけた。

熊本県人吉市と相良村。

いつもお肉や海産物目当てで返礼品を選んでいるが、サッカー好き・酒好きとしてはこの返礼品もありかもしれない。

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