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在宅勤務おじさん、何切る問題を考える

とある在宅勤務の朝。
いつものようにKALDIのコーヒー豆を挽いていると、こんなLINEが来た。


スタディサプリか〜


問題を改めて貼り直す。

Mリーグルール何切る

これをシミュレータにかけたところ、8mが期待値最大だったそうだ。


※「向聴戻し」「手変わり」をオフにして算出


  • 受け入れMAXでテンパイ最速の打7p

  • 5m縦引きを見る打点最大の打2s

  • ドラ筋を早めに逃して他色で待つ守備的な?打8m

「走攻守」で考えるとこんな感じだろうか。
8mな…。個人的には2sの方がいい気がするけど、どうなんだ?

直感的には「最終形の強さが決め手になる」ということが何となくわかる。この手はタンピン系に仕上げないとダメなんだ。麻雀歴1x年のおれの第六感がそう言っている。ただ、いざ論理的に説明しろと言われると困ってしまうんだよな。

やれやれだぜ…

おじさん久しぶりにちょっと本気出しちゃおうかな。


何切る問題を膨らませる

物事の価値というのは「比較」によって生まれるらしい。

最近人気の協会何切る超会議チャンネルでも「Mリーグなら?協会ルールなら?」って議論しているよね。


ここは色んなケースを比較して「走攻守」の優劣を考えてみよう。


①表ドラを変えてみる

まず第一に今回8m優位となっている理由は「ドラ表示4mでマンズ受け入れ枚数に差があるため」だと考えられそうだ。

ドラ表示牌を無関係な「南」に変えてみたところこうなった。

まだ微妙に8mが優位だけど、ほぼ一致している

打点の期待値は微妙に差があるけど、まー無視してもいいでしょう。やはり受け入れ枚数の差が原因だったようだ。

※これは恐らく「裏ドラ効率」の影響。8mよりも2sの方が裏ドラ乗りやすいからね。

ちなみによく見ると7pの評価がガクッと下がっている。表ドラが一枚減った分、手役で1翻付ける価値が高くなっているのかな。これ愚形でテンパったら大体満貫止まりになっちゃうからね。


②ルールを変えてみる

もしもリーチの影響がない場合はどうなるんだろうか。

一発・赤ドラ・裏ドラなし


果たして今時こんなルールで打つ人たちがいるのか…?
それはさておき結果はこうなった。

サヨナラ7p…

6pでタンヤオ確定ルートが最強となった。受け入れ半減しても期待値が残るとはね…ふーん、ドラがないんじゃ手役狙いに行くしかないからなぁ。

巡目ごとのグラフをみると面白い。

文系のみんな!グラフ見ただけでブラウザバックしないで!

序盤は手役重視の6p。中盤はバランスの8m。終盤は聴牌効率の7p。

ちなみに冒頭の赤入りの場合も同様である。

一段目は思春期、二段目は成熟期で三段目は終活だ

第四の選択肢「6p」…
こいつも最序盤ならソコソコ優秀な一打だったんだね。


③牌姿を変えてみる

今回は[5678m/2345s]の4連形だったが、これが仮に下記のような牌姿だったらどうだろうか?


ソーズを4連形から中ぶくれ4枚形に変更してみた

結果はこちら

サヨナラ8m


こうなるとかなり7p寄りになる。

打7pの場合、ソーズはほぼ良形で聴牌するし、一盃口がおまけでついてくる可能性もある。マンズの受けも広く残るのでバランスが良さそう。

これなら麻雀歴1x年おじさんも満足だ。


④AIに聞いてみる

ここまで使ったシミュレーターは古の麻雀兵器「一人麻雀練習機」をベースとしているため、他家の存在や手替わり待ちダマは考慮されない。


ここは令和時代の麻雀兵器「麻雀AI」を使って考えてみよう。

Mortalでは…

微差で8m派らしい


NAGAにも聞いてみよう…

NAGAくんはかなり2s派

ということは…

どういうことなんだってばよ!
(お前ら最後に悩ましい回答出してくるんじゃねえええ)

令和の麻雀AIは[8m or 2s]ということで、やはり「打7p」は序列としては三番目なんだろう。

まとめ

ここまで頑張って何切る問題を考えてきたけど、結果としては巡目と点数状況で柔軟に選べば何でもいいんじゃないかな。実践的にはチーテンのオプション付きの打2sがいいと思う。打7pだと自力で有効牌引くしかないから、先制リーチ喰らうと少し辛い気がする。

とはいえ、こんな手はどうせ何してもテンパイするんだからフィニッシュを意識して打牌選択すべきなんだろう。99.8%テンパイする手を99.9%まで持っていって喜んでもしょうがないでしょ。

こんな手5m重ねてブン曲げて一発赤5pからラウラウさせてトリプルまで狙っておけば間違いないから。

テンバガー雀士になろう

ここまで色んなパターンを考えてきたけど、こういう比較検討を繰り返すことは麻雀力向上にとてもいいと思う(自画自賛)。

たまに「これ〇〇な状況だったら曲げますかね」みたいな”鳥の目”から見た質問をしてくる初心者がいる。「子ならどうする?ダントツだったら?アガリトップなら?東風は?秋刀魚は?」と一つの何切るから色んなパターンをどんどん膨らませていけるやつ。「一を聞いて十を知る」とはこのことだ。本当にセンスのあるやつはウザク本300問から3000問分の知見を吸収しているんだろう。常人の10倍速で成長する。まさにテンバガーの有望株だ。


こんな記事を書いているうちに「自分にも昔こんな風に麻雀に真摯に向き合ってた時期があったんだよな」と思い出してきた。

昔は麻雀に夢中で一打一打真剣に考えて打っていたのに…
今となってはビール片手に経験と直感で適当に打つだけだ。

楽しいのは麻雀じゃなくて、雀荘の荒んだ雰囲気とアルコールの方だ。
あの頃の飢えてた自分はどこへ行ったんだ。


最近noteで「麻雀頑張ります!」系の意思表明をよく見る。

いいよね。努力って。

おれも昔みたいにもう一度頑張ってみようかな。

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