アロマンティック・アセクシュアルかもしれないという自覚が出てきた話

タイトルの通りではあるのだけれども、正直疑わしいと思っている。
最初はそういうものなのかもしれないし、単なる勘違いや中二病の亜種かもしれない。

なので、記憶と思考の整理も兼ねてなんとなく書いていこうと思う。
似たような方の参考になれば嬉しい。

はじめに

初投稿なのでまずは自己紹介から。

とりあえず亜希と名乗る。気に入らなかったら変えるかもしれない。
男子高校生(2024時点)でタイトルの通りアロマンティック・アセクシュアルかもとうっすら感じている。どうぞよろしく。

言葉を知った時の話

どこから話そうかと思ったけれど、とりあえずそういう言葉、概念を知ったきっかけから書こうと思う。と言っても、インターネット上で見かけただけだ。

具体的に何処で見かけたのかは覚えていないけれど、
「アセクシャル(無性愛)=他者に好意を抱かない(※)」
という書かれ方だったような気がする。

当時は私が当事者かも、などとは夢にも思っていなかった。というか最初に書いたように今も半分くらいは思っていない。
何故かと言えば、性欲はあったからだ。この辺りは後述。

※この表記だと微妙に語弊があるが、ほんの僅かに残る記憶を再現しただけなので、これも後述。

ここからの「昔の話」はこれまでの人生(20年も生きてないのに人生なんて呼ぶの、ちょっと面白い。私だけ?)を長々と振り返るパートなので面倒な方は飛ばしてください。

随分昔の話

もはやいつの事なのかも覚えていないけれど、ぼんやりと将来は誰かと結婚するんだろうと思っていた。小学生の時は好きだった子もいたし。本当に心からそう思っていたかと言われると自信はない。

恋愛したいとも思っていたような気がする。当時の友人と「誰が好きなのよ?」、「絶対言わないでよ?」とか、そんな微笑ましいやりとりをした記憶もある。これも、今振り返ると「お前本当に私か?」と思ってしまうが。

もっと後になると、親戚とそういう話を数回したことがあるが、これといって話すこともないし、さしたる興味も無かったので適当に話を合わせていたりもした。

結構昔の話

そもそも私は不登校である。だった。中学生の時は。
長くなるので詳細は割愛するが、ざっくり言うと怪我でしばらく学校に行かなかった事がきっかけだ。正直、それくらいしか言う事がない。

こうして書いてみると「そんなことで?」と思われるかもしれないが、意外とそんなものだ。数日ならまだしも週、月単位で休むとなると当然勉強は大きく遅れるし、周囲の目も気になる。

しかも、こういう習慣的なものは一度止めると中々再開出来ないもので、結局ずるずると流されていった結果卒業まで碌に登校する事は無かった。

これが原因で、最も多感な時期に異性どころか同性ともかかわりがなかったのも、怪しいポイントの一つ。

つまり、あくまでも「コミュニケーションが下手」「良い相手に出会えていない」だけで、恋愛、性愛をする機構自体は私自身に組み込まれているのではないか?という事。

割と昔の話

そういうわけで、通信制の高校に入学する事になった。知らない方の為に軽く説明するけど、全ての通信制に当てはまるとは限らないので注意。

まず通信制高校は単位制を採用している。

単位制とは「3年間で単位さえ取り切れば卒業出来る」というもの。
登校日数が足りずに親を呼び出されたりもしない、というか登校日数というシステム自体が存在しないので、(親の理解が得られる)不登校の多くは通信制を選ぶ、と思う。

通信制は紙ではなく電子機器で勉強する事が多い(全日制でもコロナ禍の影響でタブレットを使うところも多くなった)が、完全にオンラインというわけではなく、校舎に相当するキャンパスを用意しているところが多い。

どこか一か所を中心に据えて、全国に分校みたく展開して、そこへ登校出来るという事になる。大学にも同じようなシステムがあるが、もっと数は多いと思う。

とはいえ、キャンパスでもやっぱりかかわりは少なめ。というのも、大抵の生徒は何かしらの事情があって入学しているわけだから、内向的な子が多い。私も話す方ではあるけど、明るくはないし。

それでも、幸いなことに同性異性共に気軽に話せる友人は出来たし、大して親しくなくとも会話できる程度にはコミュニケーション能力はあるようなので、結構上手く人間関係を回せているような感触はあった。

この時点では、「私にしては良くやっているな。」と感じていたのを覚えている。まあ、妥当な自己評価だと思う。

そんな感じで、ひとまずは落ち着いてきたある時、ふとこんな事を感じたのをはっきりと覚えている。
「高校生になったらみんな色恋の話をするのかと思ったけど、杞憂だったみたいで良かった。」と。

結局、後々色恋話に巻き込まれる事にはなったのだけれど、それはまあ良いとして、同時に「私って恋愛とか恋バナ、嫌いだっけ?」とも思った。

当時、対人で若干のごたごたがあったのでネガティブになっているのだろうと、その時は一応納得させた。

明らかに違和感を覚えた話

通信制高校にはスクーリングというものがある。

要は単位を取るために必ず出席しなければならないもので、毎週、毎月、年に数回とか、学校によっていろいろ違うのだが、私のところは合宿形式だ。

話は変わるが、私と仲の良い男女がいる。仮に男子をA、女子をBと置く。どちらかといえば特に親しいのはAで、BはAを間に挟む事が多かった。

AとBは良く一緒にいて、見かける度に近くにいるものだから、よほど仲が良いのだなあ、と思っていた。

ところがある日、Aに「『Bと付き合ってるの?』とか言われるんだよねえ。」と言われて、驚いた。何に驚いたかと言えば、男女が一緒にいるとそういう噂が立つという発想に、だ。そういう風に見られるのかと、この時初めて理解した(これはこれでどうかと思う)。

ここでスクーリングの話に戻るが、私はAと同室だった(ギスギスしにくいように先生が仲の良い生徒をまとめるよう取り計らってくれたのだろう)。

いつもと環境が違って口が軽くなったのか、もとから話すつもりだったのかは分からないが、寝る時になって「実は少し前にBへ告白して断られた」と暴露してきたのだ。

驚いた。何に驚いたかと言えば、そういう感じだった事に全く気付けなかった事に、だ。かなり近くで見ていたはずなのに。動揺を悟られないように気を使ったくらいだ。

その時は「へえ~?」と適当に流しつつ話を聞いていたのだが、まるで他人事のようなドライな気分で、やたら薄情な感じがして後ろめたかったのを覚えている。

この時点でようやく、自分が恋愛に一切の興味が無い事を自覚した。
ついでに恋愛的、性的接触を自分がする事に興味が無い事にも気づいた。
これに関しては自分に恋人がいない事を気にして格好つけているだけだとも思っているのだが……。

その後の話

結局Aは見事Bと付き合う事となり、別れ、メンタルがやられたAの話を聞いたりBからも事の顛末を聞いたりとかいろいろあったが、やはり理解も共感も出来なかった。

それどころか「向こうが言って欲しそうな事を言う」を繰り返したせいで発言の食い違いが酷く、隙を突かれたら滅茶苦茶な事を言っているのが露呈する寸前という、中々危ない事にすらなった。どう考えても私が悪いのだが、ただの部外者がなんでこんなにヒヤヒヤする羽目に。

転機が訪れる

かなり話が飛ぶのだが、Twitterで見かけたハズビン・ホテル(※)という海外アニメが面白そうだったので見てみる事にした(好きな人ならもうオチが読めるだろう)。

内容は実際に見てもらうとして、大事なのは画像左の黄色い歯の鹿
アラスターというキャラクターなのだが、聞くところによると、どうも彼はアセクシュアルらしい。

黄色い歯からは独特の口臭がするらしい。絶妙に生々しい嫌さがある。

最初はそういえば昔、そんな話を聞いた事があるな(冒頭)、と思っただけでスルーしたが、Twitter民の様子を見ると彼は具体的にどのような性的指向なのか、という論点で話している人らがちょこちょこいる。

確かに彼と誰かをくっ付けたい人や、原作的解釈を重視する人にとっては死活問題だろう。私は冒頭の解釈でいたので特に疑問には思わなかったが、よくよくどういう話になっているのか見てみると、私の解釈と微妙に違う感じになっている気がする。

どうにも引っ掛かるので調べてみたところ、厳密にはこんな定義がされているらしい。

※全編R16指定なのだが、4話のみR18指定なので見れていない(ざっくり内容は知ってる)。こういうの、18以上なら良いのか卒業後でなければいけないのか、未だに良く分かっていない。

アロマンティック・アセクシュアル

アセクシュアル(=他者に性的興味を感じない性的指向)

成程分かりやすい(と思っていた)。そして私は違うとも感じた。何故なら性欲があるから。自慰行為もするし、『あなたは18歳以上ですか?』の確認画面を強行突破したこともあるのだから違う、私は普通だと。

しかし、こんな単純な話でアラスターの話が解決するならわけはない。腑に落ちないので更に調べると、論点の肝たる単語が出てきた。

アロマンティック(=他者に恋愛的興味を感じない性的指向)

……どう考えても私の事を指しているようにしか見えない。
まあ、具体的な経験が浅いとか、良い人がいないとか、そういう話だろうと流すつもりだったのだが。

誤解が多いようなのでどちらも調べなおすと、アセクシュアルというラベルは『性欲が無い事』を含めないらしい。

つまり、例えるなら肉が好きな人と魚が好きな人がいたとしよう。
そこに肉も魚も好きでも嫌いでもない人がいたとして、彼又は彼女には食欲が無いかと言えば、答えはNOだ。恐らくこういう解釈で良いのではないかと思う。

つまり、私はアセクシュアルにも該当する可能性が高いという事だ。

ついでに言うとアロマンティックとアセクシュアルがセットの人も多いらしく(当然分離している人もいるだろう)、どちらにもはっきりと該当しているのだから、充分有り得る話だと、すとんと腑に落ちた感覚があった

現在の認識

とはいえ、断言できるほどの確信はない。

まず、明らかに経験が足りない点。中学校は長期間行っていないし、今もかなり偏っているので、「そのうち良い人が見つかるよ!」パターンで本当に見つかる可能性もある。

次に年齢。20年も生きてないんだから自己認識が正しいかどうか、中々怪しい。中二病の可能性もあるし。

という訳で、しっくりは来ているがひっくり返りそうで怖い、というのが正直なところ。どっちに転ぶにしろあんまり遅く確信が持てても困るので、早いうちにその辺りも解決したいところだ。

とりあえず今回はこんな感じで終わろうと思う。このアカウントはこういう話をするようにしたいと思っているけど、詳細は未定。ここまで読んで頂きありがとうございました。


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