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結婚して気づいた、氏名とアイデンティティの結びつきについて

結婚報告をすると、祝福の言葉の次には
「苗字は何になるの?」
「もう〇〇(旧姓)じゃなくなるのか〜」
などと言われる。

会社に報告した時も、こちらから何も言っていないのに
「では、苗字が変わるのでこの書類の提出が必要になります」
と当たり前のように言われた。

もちろん、みんなに悪気はない。

けれど、「結婚=女性が改姓する」
というジェンダー的な固定概念がこれほどまでに定着してしまっている日本社会に毎度毎度幻滅する。(事実、約95%は女性が改姓しているから、結婚=女性が改姓と思うのも無理はない)

日本では選択的夫婦別姓が認められておらず(夫婦同姓を義務付けているのは世界でも日本だけ😮‍💨)、
法律婚を選択すれば、どちらか一方の姓にならなければいけない。

自分が結婚する頃には、選択的夫婦別姓が認められた社会になっててほしい!そういう社会にしていこう!

と思っていたが、自分の予想より早くに結婚することになり、そんな私に時代は追いつかず。
法律婚を選択した私たちはどちらの姓を名乗るかの選択に迫られた。
(事実婚の選択肢もあったけど、やはり今の社会では法律婚の方がなにかと融通が効くのもあり、法律婚を選択した)

私は正直、自分の姓より相手の姓がかっこよかったらそっちにする〜!
くらいのスタンスだった。
彼は彼で、私の姓になったら賢そうな雰囲気が出るからそれもいい!と言っていた。

けどやっぱり、彼には今のフルネームがしっくりきすぎているし、
かっこいいというよりは珍しい姓でビビビッ!!ときていたので、
姓を変える面倒臭さはある程度わかった上で、私が変更することになった。

しかしこの苗字変更、
めちゃくちゃに面倒くさすぎた!!

そもそも、法律婚するってだけでも、本籍地調べたり戸籍謄本取り寄せたり、転居届だしたり、会社にいろんな書類提出したり、めちゃ面倒い。しかもこれを引越しのドタバタと同時進行で進めたのでまじで疲れた。

そして、名義変更のフェーズに入る。

まず、警察署に行って免許証を変更。この後の本人確認でまず免許証が必要なので、こちらから変更を進める。
朝からチャリで警察署まで行って途中で疲れて、なんで休みの日にこんなことしなくちゃいけないの!と機嫌悪くなって終始ご機嫌斜めで夫を困らせた。これは私が子どもすぎる。が、それにしても面倒い!名義変更は免許証の裏に印刷で新しい氏名と住所が書かれて終わり。意外とあっさり、すぐ終わった。が、警察署まで遠い!



免許証の変更を終え、その足で銀行へ🏦
名義変更と印鑑登録を済ませて、また別の銀行へ。
印鑑、苗字じゃなくて名前にしておくと楽やなって思った。

そしてやっと帰宅して、お家でできる手続き系。クレカや会員登録しているサービスの名義変更を次々とやっていく。これはスマホで手軽にできていいんだけど、クレカやキャッシュカードが後日郵送で本人確認必要。普段仕事してるし配達の受け取りの時間がなかなか合わず大変だった。(めっちゃ再配達してもらった、ごめんなさい)

そんなこんなで名義変更はめちゃ大変!もうやりたくない!

大変な名義変更をようやく終え、新しい姓になった。

が、しかし

これまで以上に旧氏名に愛着があることを実感した。

新しいフルネームもめちゃキュートでええやん!!
と、とっても気に入ってはいるんだけど、

「自己紹介してください」ってなったら、
確実にこれまでの私の氏名を名乗る方がしっくりくる。
それは、新しい氏名の日が浅いっていうのはあるかもしれないけれど、

今の私をつくっているのは、これまでを生きてきた私で、これまでの23年間、ずっとその氏名で生きてきたわけで…


「私は私である」という、そのアイデンティティを象徴するような、かけがえのない私の氏名がそこにあり、その氏名こそが私のアイデンティティなのだと気づいた。

よくある苗字、よくある名前なんだけど、
私が私を表すには、これが一番しっくりくる。

そんなわけで、職場でも旧姓を名乗り続け、LINEやインスタのアカウントも旧姓のままでやっていきます!
みんなも、これまで通りで呼んでくれたら嬉しいです。(旧姓にまつわるあだ名が多い)


結婚して、苗字が変わって、やっと気づいた、自分の氏名のかけがえのなさ。



新しい苗字もめっっちゃ気に入っているから全く後悔はしていないし、名義変更とか、いろんな経験できたことはよかった!!
病院とかでは新しい名前で呼ばれるから、それはそれで新鮮で楽しんでます👍

そして、自分の経験と気づきを経て、改めて、
一刻も早く「選択的夫婦別姓」が実現してほしいと思った。
私は結婚したからもう関係ない、ってことは全くなくて、これはみんなに関わってくることだと思う。

選択的夫婦別姓って、私が子どもの時もすでに裁判にもなってて、
当時は、
「弁護士さんとかお医者さんとか、自分の名前でキャリアを積んできた人たちにとっては、名前が変わるって大変なことだよな〜」
くらいに思っていたんだけど、そうじゃない。

これは、私は何者であるか、というアイデンティティに大きく関わること。

選択的夫婦別姓の実現は、
誰もが自分らしく生きていける社会に近づく第一歩。
何も、結婚しても絶対別姓にしろって言ってるんじゃない。だから「選択的」。
いろんな選択があっていい。
自分が何者であるかは、自分が決めるということ。

「選択的夫婦別姓」に反対している人たちは、
苗字がバラバラだと家族の絆が壊れる、とか、女は男の家に嫁ぐもの、とか、そんなことを言っているけど、
家族のカタチだって、血のつながりだけではない。(いやほんと某自○党の人たちみんな是枝監督の映画観てほしいわ)
結婚は両性の合意のみに基づくものであって、家同士が結婚するわけじゃない。女性も男性も対等!

今なお蔓延る家父長制的な考えや制度とは
おさらば👋👋
もっともっと一人ひとりが個人として尊重され、自分らしく生きていける社会になったらいいな。

自分自身の結婚と改姓を通して、
そんな思考を巡らせています。

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