[NPB]開幕一軍入りのプロスペクト
今年の元旦に独断と偏見でプロスペクトランキングを作成。
ルーキーを含めず、新人王資格も曖昧という基準だったが、自信はあった。
ということで開幕一軍を勝ち取ったプロスぺクト達を、上記のランキングに則って紹介したい。
今シーズン一軍登録枠は最大で31枠。先発投手の運用等でフルに枠を活用している球団は、3月28日現在に発表された一軍出場選手登録を見る限り無し。
それぞれ球団が26人から29人の範囲で開幕一軍のメンバーを決めた。
さて球団別に開幕一軍の座を射止めたプロスぺクトを紹介する。
元旦に投稿したプロスペクトランキングの順位と共にセ・リーグから。
☆マークはルーキー。
阪神タイガース
門別啓人/投手(球団内1位・球界全体9位)
New Year Prospects Rankings(以下NYPR)でも取り上げた門別啓人が無事ロースター入りを果たした。
春はオープン戦と二軍戦合わせて3試合11イニングに登板。指に掛かった時のストレートはやはりトッププロスペクトで、解説陣も絶賛の嵐だった。
3月2日の日本ハム戦に先発した際はテレビで見ていたが回転の良いクロスファイアーが決まるたびに変な声が出そうになった。
岡留英貴/投手(球団内5位・全体50位)
指揮官がキャンプMVPと表現した三年目右腕。
この春実戦登板9試合全てで0を刻み、コントロール、球威共に問題ない。沈み込むようなフォームから繰り出される力あるボールに注目して欲しい。
前川右京/外野手(球団内6位・全体57位)
打者の方でキャンプMVP。私の目が節穴だったことがわかるように、私はこれを球団内6位に位置付けていた。
言い訳をするがまだ守備には不安が残っていると思うよ。
ただ、その不安を跳ねのけるかのように打ちまくり開幕一軍とスタメンが内定している。
オープン戦は18試合で二塁打6本を放ちOPS.860を記録した。打席内のアプローチは昨年比で大幅に改善し、ロベルト・オスーナ相手の四球は最高の打席内容だった。
昨年に記録したwRC+118を上回る活躍に期待したい。
広島東洋カープ
田村俊介/外野手(球団内2位・全体18位)
チームメイトの評価が高い高卒外野手。西川龍馬が抜けたポジションに入るだろうか。オープン戦では3本塁打をマーク。
(福島蓮も支配下おめでとうやで)
昨年二軍で194打数で4本塁打としたパワーをオープン戦で見せつけ一気にファンの認知度もアップ。昨年は開幕一軍も出番が限られた。今年は一気のレギュラー奪取に期待がかかる。
益田武尚/投手(球団内3位・全体28位)
150㌔前後のストレートで空振りを奪えるリリーバー。昨年8試合に登板し足がかりとすると、今年は開幕一軍の座を掴んだ。
オープン戦は10.2回で6四死球と制球に苦しんでいるが、8奪三振を奪っておりセールスポイントの売りには成功した。
オープン戦後半三登板で与四球を0にしたのも、首脳陣の評価に影響したか。
河野佳/投手(22歳 右投右打 22年5位)
入団二年目の中継ぎ右腕。
昨年二軍で19試合40イニングを投げ防御率2.70と一定の数字を残したが一軍では9.49と苦しい数字に。
オープン戦では7試合9イニングで防御率2.00でアピール成功。
一方で奪三振率はプロ入り以来どのカテゴリーでも低めに出ている事から、コントロールや球種の選択は慎重に行きたい。
久保修/外野手(23歳 右投右打 22年7位)
イケメン二年目外野手。台頭が待たれる外野陣で田村と共に白羽の矢が立った。昨年度二軍でも打率.190、OPS.477に終わった。売りの俊足でも僅か2盗塁だった。
ただ今春のオープン戦はOPS.722と改善が見られホームランも記録。まずは強みの強肩と広い守備範囲を活かして一軍に残りたい。
他では黒原拓未(球団内5位・全体58位)が森下の代役で登板する事も報道されており、若手投手も楽しみとなる。
横浜DeNAベイスターズ
松尾汐恩/捕手(球団内1位・全体1位)
NYPR栄えある1位の松尾が見事開幕ロースター入り。
プロ一年目でスラッシュラインを.314/.408/.722として大きな期待を抱かせたトッププロスペクト。
今春のオープン戦でも.333/.600/.933と打ちまくっている。
加えて守備でも強肩を披露しており、無事開幕一軍という表現に落ち着くレベルだ。
正捕手に山本祐大が定着したため、出番の振り分けは首脳陣にとって難しい所だが開幕を一軍で迎えさせたからには、一年間ある程度の出場機会を与えて欲しい。
梶原昂希/外野手(球団内3位・全体46位)
細身ながら打球を遠くに飛ばせる三年目外野手。昨シーズンは一軍で一番起用もあって、球団からの期待感が見られた。
昨年二軍で打率.338、7本塁打15盗塁と結果を出して、いよいよファーム卒業のシーズンにしたいところ。
オープン戦では2本塁打2盗塁と魅力を発揮してのOPS.863。度会も加入してライバルの多い外野陣だが、大きな活躍に期待。
徳山壮磨/投手(球団内8位・全体/選外)
2021年ドラフト13巡目指名。
昨年二軍で22試合に登板し防御率3.23を記録したが、目立ったポテンシャルを見せられず一軍登板0。オープン戦で5試合1.80を記録したこと、3月24日の日本ハム戦での好投が開幕一軍という結果につながったか。
☆度会隆輝/外野手(21歳 右投左打 23年1位)
ゴールデンルーキー。筆者は阪神ファンなので「やめて!」ってなってる。
16試合に出場し23安打、打率.434と打ちまくり一番定着。
ごちゃごちゃしていた一番事情を一人で解決したか。右に強く引っ張る事も出来れば、うまくレフト方向に流すことも出来る。オープン戦を見た限りでは良い打席が続いており、その性格などからも横浜の雰囲気に合致している。
☆石上泰輝/内野手(22歳 右投左打 23年4位)
オープン戦で軽快な守備を見せながら打撃でもアピール。
走力は勿論、ポイントゲッターとしての役割にも期待。
.327(49-16)1本5打点5盗OPS.840[オープン戦]
☆松本凌人/投手(22歳 右投右打 23年2位)
4試合 2.25 4回 奪三振率4.50 whip1.50[オープン戦]
アピールを続けていた深沢鳳介(球団内2位・全体24位)がTJ手術を受けるという残念なニュースと中川颯(球団内7位・全体/選外)の好投のニュースが同時に入ってくるが、このチームは投手が喫緊の課題。誰か出てきて欲しいよね。バウアーに未練あるの情けないからやめてほしい
読売ジャイアンツ
プロスぺクトを大量に抱えた巨人。多くの選手が開幕一軍入りを果たしている。
浅野翔吾/外野手(球団内1位・全体3位)
腰痛を発症してみんながだんまりしてしまったが、ここはプロスぺ開幕一軍を掴んできた。春の実戦ではそこまで目立った数字は無いが、昨年は8月18日に初本塁打を記録するなど高卒一年目ながら違いを見せてきたトッププロスペクト。巨人の外野陣はいくらでもチャンスがある。そのチャンスを掴んで欲しい。
堀田賢慎/投手(球団内2位・全体11位)
ポテンシャルの高さは球界でも指折り。右肩の怪我からの回復状態が気掛かりな一方で、オープン戦は15人の打者に対し被安打0。
Maxは昨年記録した157㌔で、圧倒的な投球を見せて欲しい。
萩尾匡也/外野手(球団内5位・全体49位)
昨年は二軍で打率.283、7本塁打を記録しつつ一軍では16打席10三振に終わった。くるっくる回っていた。
しかしながら二軍で残した成績は嘘ではないし、今春オープン戦でも本塁打を記録。狭い北九州だったとはいえ少しでも結果が欲しい所で打ったのは評価に値する。浅野同様チャンスはある。掴めるか。
松井颯/投手(球団内6位・全体56位)
昨年、防御率を二軍で2.04、一軍で3.26。全体で107.2イニングを投げ切り、一軍戦力に。上背は無いが三振が取れる投手で、楽しみな23歳。オープン戦で相手打者が翻弄されたシンカーを武器に、一軍に一年間残りたい。
☆佐々木俊輔/外野手(24歳 右投左打 23年3位)
どっしりとした下半身と巻き込んだトップから出力するフォームが魅力のルーキー。オープン戦で打率.400をマーク。アプローチ面はまだ粗いが、それでもオープン戦最中にスタメンを勝ち取ったのは大きい。
☆泉口友汰/内野手(24歳 右投左打 23年4位)
15試合 .212(33-7)0本2点0盗 OPS.606[オープン戦]
台湾遠征にも帯同。
☆西舘勇陽/投手(22歳 右投右打 23年1位)
5試合 1.59 5.2回 whip0.71 奪三振率11.12[オープン戦]
他、若手では湯浅大が一軍に残るも、山田龍聖(球団内9位・全体68位)が三軍落ちとなるなど、悲喜こもごもの春だった。
東京ヤクルトスワローズ
赤羽由紘/内野手(球団内6位・全体65位)
二軍にて昨年打率.186ながら7本塁打と尖った成績を残すも、全体的に秀でた数字は無し。ただ捕手意外のポジションを全て守ったユーティリティ性で一軍の切符を掴んだ。
勿論、ツボに来た打球の飛距離には魅力があるので打撃でも貢献したい。
ヤクルトからはプロスぺクトのデビューは少なめ。若手という意味では武岡などに期待がかかるが、昨年度才能を見せた澤井や北村といったところは二軍スタートとなっている。
ちなみにエスパーダはヤクルト球団が近年行っている若手外国人補強。日本のシステムで育てるアプローチで、ロドリゲスと似ている。
ヤクルトはメジャー球団から保有権を買っているらしく、この点はヤクルトの本気度が伝わるところ。
中日ドラゴンズ
田中幹也/内野手(球団内3位・全体70位)
昨年度はキャンプで右肩を脱臼し離脱。大学時代から困難を乗り越えてきた選手で、二年目の今季開幕一軍の座に。
しかしながら、オープン戦では24打数にしてヒットは4本、守備走塁型の選手とはいえシーズンに向けては不安も残る。
☆土生翔太/投手(23歳 右投右打 23年5位)
180cm93kgの体格から力のあるストレートを投げ込む。
BCリーグ茨城で84.2イニングに対して90奪三振と魅力十分の23歳だ。オープン戦でも7試合の登板機会があって、激戦の中日投手陣において一軍の切符を掴んだ。
クリスチャン・ロドリゲス(21歳 右投右打)
多分、派遣したキューバが一番驚いてると思う。
打率.147、OPS.318で開幕スタメンを明言された。35打席で10三振四球1個というアプローチ面、見るからに打てそうにないフォームなど心配が山積みの内野手。
バネのある身体から繰り出される派手な守備に魅力があるのは誰もが認めるので、それは確かにそうなのだが。
ライマルのように来日二年目の来年に化けたら良いね(・∀・)イイネ!!
他に、☆尾田剛樹、三好大倫の二名が若手としては開幕一軍に。
BC栃木で32盗塁走った尾田や、オープン戦序盤にアピールした三好がキャンプで離脱した岡林の穴を埋められるのかどうか。
この2選手にとってはアピールした結果の一軍。このチャンスを掴み取りたい。
オリックスバファローズ
渡部遼人/外野手(球団内6位・全体80位)
阪神ファンとして近本っぽくなっているフォームに親近感。
昨年二軍で75試合、打率.256、20盗塁。徐々に一軍での出場試合数も伸ばしており期待感も。首脳陣の采配からも色々な仕事を任されると予想されるがその一つ一つに応えていきたい。
☆髙島泰都/投手(24歳 右投右打 23年5位)
確かにイケメン。
オープン戦は4試合で6イニング、無失点。
☆古田島成龍/投手(24歳 右投右打 23年6位)
中嶋さんがなんか90番台の投手を続けて投げさせてるから遊んでんのかなと思ったけど、たぶん遊んでるんだけど、新人だったんですね。背番号の決め方もなんやねんと思いつつ、まあ強いもんね。
福永奨が開幕一軍入り。オープン戦も4試合7打席と出場機会は少なめで昨年の二軍成績も芳しくない。
それでも今春は実戦の少ないチャンスでヒットを打っており、一軍に滑り込んだ印象だ。正直ノーマークすぎた。
千葉ロッテマリーンズ
小川龍成/内野手(25歳 右投左打 20年3位)
そろそろレギュラー陣に食い込みたい。課題は明白だが、ユーティリティ性も失いたくないので、目指す方向が複数あるタイプ。
争う内野は池田、友杉、金田と年々増えてくるが、抗いたい。
ロッテの内野陣は今が旬といったところ。中村奨吾が今後どれくらいやれるかなど将来に不安もありつつ、藤岡はじめレギュラークラスは揃ってきた。
プロスペクトの起用が少なくてもチームが強ければ問題ない。NPBでは運用を考えている方の球団だと思うので、その点の編成面にも期待。
福岡ソフトバンクホークス
川村友斗/外野手(球団内10位・全体74位)
昨年二軍では68試合に出場し、打率.260。ホームランも6本放った。オープン戦でもアピールは続き、打率.227ながら小久保監督から評価された。育成から支配下になった3選手は数字ではないだろう。
野球に対する姿勢という評価は、この球団に一番必要だったのではないだろうか。
仲田慶介/内野手(球団内11位・全体77位)
川村と同じようにキャンプ最終盤に支配下を勝ち取った。
オープン戦で数字が出ているわけではないが、内外野守れるユーティリティ性を買われた。
2022年の育成14巡目。這い上がってきた仲田の魂のプレーに期待したい。
緒方理貢/外野手(球団内・全体/選外)
ノーマークでした申し訳ねえ。
2020年の育成5巡目。昨シーズンは広い守備範囲を武器にアピールし、今春はオープン戦でも打率.333。盗塁も2個決めた。
育成出身三選手の一軍揃い踏みが、球団のアピールだ、イメージ戦略だとは言わせたくない。川村、仲田、緒方三人の野球人生がある。
巨大すぎて停滞している船を、動かすのはフレッシュさである。
☆岩井俊介/投手(22歳 右投右打 23年2位)
4試合 6.14 7.1イニング whip1.64 奪三振率9.00[オープン戦]
☆澤柳亮太郎/投手(24歳 右投右打 23年5位)
2試合 9.00 3イニング whip1.00 奪三振率12.00[オープン戦]
東北楽天ゴールデンイーグルス
☆松田啄磨/投手(22歳 右投右打 23年5位)
5試合 1.80 10イニング whip1.00[オープン戦]
石原彪/捕手(25歳 右投右打 26年8位)
9試合.176(17-3)0本2点 ops.353[オープン戦]
安田悠馬(球団内1位・全体5位)はファームでも結果を出せず。黒川史陽(球団内2位・全体26位)はオープン戦で多く起用されるも、打率.189と一軍に残れず。
武藤敦貴(球団内3位・全体44位)はそもそもファームで4試合のみ。入江大樹(球団内6位・全体94位)は最後まで一軍に残ったがヒットが打てず二軍行き。
私がプロスぺクトに挙げた選手が悉く開幕一軍に残れなかった。
うーん。
埼玉西武ライオンズ
豆田泰志/投手(球団内4位・全体36位)
オープン戦はちょろっと失点してはいるが、奪三振能力に長けている中継ぎ右腕。昨年度一軍で16試合に登板し防御率0.59、whip0.98。既に戦力として計算されているが、今年が本格的に勝負の年となる。
☆糸川亮太/投手(25歳 右投右打 23年7位)
2試合 0.00 3イニング 4奪三振 whip1.67 [オープン戦]
古市尊/捕手(21歳 右投右打 21年育成1位)
5試合 .571(7-4)[オープン戦]
ノーマークでした(懺悔)。昨年二軍で40試合、打率.319。ただ一軍では苦労し、一軍と二軍の差を痛感したシーズンだった。まだ21歳ということでプロスペクトになったのに忘れとったわほんま。
北海道日本ハムファイターズ
金村尚真/投手(球団内3位・全体23位)
昨年一軍でも4試合25回に登板した。whip0.92、防御率1.80と一定の結果を出し、今シーズン本格始動といったところ。
中継ぎ登板5試合のオープン戦だったが、起用法はどうなるか。
ローテーション投手になれそうなポテンシャルなので、その辺は動きを見てみたい。
田宮裕涼/捕手(球団内9位・全体75位)
昨年一軍で10試合に出場。ゆあびーむとか言われていたがそういう問題ではない。ビームを放つ事が野球ではないわけで、田宮はオープン戦でしっかりアピールをしたのだろう。
12試合で打率.240は満足できる数字ではないが、捕手の多いロースターの中から一軍に選ばれた。チャンスを掴みたい。
他、日本ハムはプロスペクトを多く抱えている。中でも福島蓮(球団内1位・全体10位)は見事この春支配下契約を勝ち取った。根本悠楓(球団内2位・全体16位)は日本代表にも選ばれたし、いずれ出番は訪れるだろう。水谷瞬(球団内5位・全体39位)もバッティングでアピールが続く。勝負の年を迎える今年の日本ハムは、計算の立たないプロスペクトに避ける機会は多くない。しかし、現有戦力で最下位だったわけで少しでも若手の成長が感じられる年になり、その力で上に行くしかないだろう。
新人王予想
まあプロスペクトの話をしたら新人王の話をしないといかんでしょう。
椎葉剛とかって正月は言ってたけどあいつ壊れてへんか?ストレート140代前半だし、キャッチャーが諦めたかのようにフォーク連投させてるやん。どうなってるんや。
セ・リーグ新人王候補
◎田村俊介、○度会隆輝、△佐々木俊輔、西舘勇陽
パ・リーグ新人王予想
おらんねんけど・・・
まあこれ予想した人、正月に草加勝とか言うとったからな。
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