プチ丸

会社の敷地の猫の保護活動したら、とんだことになりました。大人猫、仔猫を含めて20匹。正…

プチ丸

会社の敷地の猫の保護活動したら、とんだことになりました。大人猫、仔猫を含めて20匹。正直辛かったけど、でも猫も犬も好きだから仕方ないね。とことん気ままな一人暮らしですぅ(^^)

最近の記事

ターちゃんとの暮らし

ターちゃんはもうすぐ7歳になるオス猫です。 熊本震災の時に救出した時は目も開いておらず それはそれは手をかけて丁寧に育てました。 ところが大きくなったターちゃんは気に入らないと 飼い主を噛むというとんでもないDV猫になったのです。 ある日は猫の喧嘩に口出しして噛まれ ある日は別の猫をいじめていると誤解され噛まれ ある日は出かける寸前で噛まれました。 別の猫をいじめていると誤解されたのは メス猫のチョコが自分の首輪が口にはまって 苦しがっていた時の事です。 私は早く、首輪

    • 髭が抜けるぞっ!

      さび猫のチョコはターちゃんを保護した翌年に我が家にやってきた。 「仔猫が敷地の真ん中でぼーっとしてるよ」と同僚に言われ 見に行くと確かに親にはぐれたのか仔猫が1匹だけ立ち尽くしている。 私がどーしたのと声を掛けると、ニャーッと鳴きながら私の足元へと駆け寄って来た。そっと抱っこすると甘えてくるメスの猫だった。   最初は里親さんを探したのだが、その頃はNPO法人との繋がりもなく、うちの仔として迎える事になった。私がミルクを飲ませ育ててないからか、チョコは最初から人間より猫で

      • 保護犬タカナの事 2⃣

           施設の方にトライアルを諦めた旨を伝え、連れ帰ったときと同じくタカナを車で保護犬施設まで送っていく。  当日、車に乗り込んだタカナは、座席の上で背中を伸ばし、お座りをしている。そしてまっすぐ前の道を見据えている。中型犬ということもあり、その姿はまるで正座をした物憂げな人間のように見える。     その姿に私はまた、迷い始める。現段階で彼女が何か特に酷いことをした訳ではない。ビニール袋を見るとグチャグチャにする癖も、こちらが工夫すればなんて事はない。ましてや心配していた

        • 保護犬タカナの事 1⃣

           タカナは熊本県の阿蘇で野良犬として保護され、だから阿蘇名物の高菜にちなんでタカナという名前で呼ばれていた。 保護犬施設でタカナと初めて会った時、他の犬たちと違い静かで、こちらが手を出すとそっと舐めてくる、優しい気質がわかる雌犬だった。    10歳前後のおばあちゃん犬だと聞いていたが、トライアルを決めて一緒に暮らし始めるとなかなかに元気がいい。近くにビニール袋があると振り回して中身を台無しにしたり、散歩でもぐいぐい、ぐいぐいこちらを引っ張っていく。一度は散歩で見かけた猫

        ターちゃんとの暮らし

          保護猫プチマルの誤算

           会社の敷地の倉庫からか仔猫のか細い声が、絶え間なく聞こえてくる。一向にやむ気配がないので、保護することになった。それがハチ割れの雌猫のプチマルだ。    まだ、彼女が乳飲み子だったため、自然に先住猫のターちゃんとチョコに受け入れられて仲良く暮らしていたが、プチマルが大きくなるにつれ、性格の悪さがわかるようになった。一番賢いさび猫のチョコを追いかけまわし、ついには本気の喧嘩をチョコに仕掛けるようになった。  チョコは可愛がってあげていた猫に歯向かわれるようになり可哀想でし

          保護猫プチマルの誤算

          保護猫チョコの覚悟

           プチ丸は愛らしい仔猫だったが、日増しに性格の悪い事がはっきりしてきた。遊んでもらっていた先住猫のチョコを追い回すようになり、本気でけんかを仕掛けている。多分、私を独り占めしたいのだ。そもそも賢いチョコは穏やかで喧嘩など嫌いなタイプ。自らおもちゃを運んできて、そっと私の側におくような大人しい猫である。飼い主の私にとっては二匹の関係が頭の痛い事であり、寝ても覚めても頭を離れない一番の悩みになった。  チョコがプチマルから隠れるように暮らしていることは承知していたが、いつもの押

          保護猫チョコの覚悟

          保護猫クリクリの忠心

          クリクリはハチ割れの、黒のブチが愛らしい雌猫である。私が実家に戻ることになった時に一緒に連れて帰った。実家の先住猫モモはそれが気に入らずクリクリをいつも嫌っていた。  ある日、リビングで映画を観ていた私は、突如として感情がコントロール出来なくなった。映画のストーリーと自分の人生が重なって辛くなったのだ。 涙がとめどもなく流れ落ちる。その上この時は不覚にも嗚咽も混ざっていた。  モモはあまりの泣き声に目を丸くして、固まっている。するといつもはモモの顔色を気にしてばかりのクリ

          保護猫クリクリの忠心

          保護猫モモの忠心

           ジョウビタキは美しい鳥だ。勿論オスに限ったことだがオレンジ色の胸元がひときわ目を引く。  もう随分前の事、その日私は普段怠けている掃除をするために窓を開けた。すると庭の葉が落ちた木の枝にジョウビタキのオスが止まっていた。素直にその美しさに感嘆する。「綺麗!」思わず大きい声が出てしまった。この偶然は私を幸せにした。ジョウビタキは声に驚き、そのまま飛んで行ってしまった。  さて翌日、今日の天気を確認するべくカーテンの隙間から外を覗く。「えっ」私は違和感を覚えて、もう一度外を

          保護猫モモの忠心

          保護猫ミーの場合

           保護したミーは正当派の野良猫だ。ブルーの目にほぼ白の身体なので魅力的な雌猫である。勿論、かわいい仔猫をたくさん産んできた。  しかし性格が悪い。オンナを張って生きてきているから、オス猫の威厳を借りて、弱い猫や新入り猫等は勿論、追い払う。 自分の仔が大きくなって、気に入らないと追い払う。自分に従順な猫は側にはべらす。そして人間には上手に媚びを売る。  そんなミーだが、会社の敷地の猫が増えすぎたのをきっかけに捕獲することにした。 勿論、避妊をするのだ。会社の猫好きな大工が寂

          保護猫ミーの場合

          保護猫つーちゃんの場合

           保護猫の翼ちゃん(通称つーちゃん)は風邪をひいて注射を打つことになった。すると翌日から体が不自由になってしまった。    勿論、原因はわからない。頭をジッとさせることも出来ないつーちゃんを前に私は声をあげて泣いた。風邪を治してあげたかっただけなのにこんな体にして申し訳なくて、ごめんごめんと声を出して泣いた。  ひどく頭を揺らしながらも必死にご飯を食べるつーちゃんに「頑張ってる!頑張ってる!」と声を掛け、少しでも体が動くようにと翼ちゃんと名前を付けた。    1カ月を過ぎる

          保護猫つーちゃんの場合

          朝の保護猫ルーティン

          私の朝は猫の痛すぎる甘噛みで始まる。耳を朝ごはん欲しさに噛んで私を起こすのだ。ミーコわかったからと毛布をもう一度頭からかぶって耳まで被せる。ミーコが悲しげな声で鳴く。もう少し寝たくて反対の壁を向くと又猫が鳴く。  ターちゃんだ。オスのくせに可愛い声がでる。仕方がない。私は布団を勢いよく跳ね飛ばして起きる事にする。まずトイレに行かせてよ、足元に絡んでくるターちゃんを蹴る様にトイレへと急ぐ。追い立てられるように手を洗うと猫の鳴き声が一気に高くなる。ドライフードを出すとすでにターち

          朝の保護猫ルーティン

          保護猫タ―ちゃんへの手紙

           ターちゃん、あなたは8匹の中で一番甘えん坊です。そして、あなたは8匹の中で一番狂暴です。そうです、あなたは8匹の中で一番、理不尽な存在です。     思えば熊本震災の翌日、倉庫の床下から必死に鳴くあなたを床板を外して助け出し、ホームセンターの臨時店舗で無理を言って、哺乳瓶と粉ミルクを手に入れ、必死の思いで育てました。  どこで育て方を間違ったのでしょうか。貴方は立派なDVオス猫として飼い主の私の権限を凌駕しています。先日もあなたが妹分のプチ丸を脅すので、私はやめてと大

          保護猫タ―ちゃんへの手紙

          光ちゃんは眼が見えなくなった2⃣

           以外にも光ちゃんはフットワークが軽かった。おトイレの場所も仔猫用に仮置きした場所で覚えていて、阻喪もしない。光ちゃんたちのいる部屋のキッチン(普段のキッチンは別の場所、普段から使わない)のカウンターに目が見えている時からのって、いたずらをしていた。だから、カウンターからお皿やティッシュの箱を落としたのが眼の見えない彼の仕業とわかった時、彼が彼なりに生活を楽しめる素養がある事を知って嬉しかった。  ある時は162センチある私ぐらいのケージの屋根上に光ちゃんが寝ていた。器用に

          光ちゃんは眼が見えなくなった2⃣

          光ちゃんは眼が見えなくなった1⃣

           保護猫の光ちゃんは、なかなか風邪が治らなかった3匹のうちの1匹だ。何度も病院へと通い、薬も何度も飲ませ、何度も注射を打った。熱の高さに入院をさせたりもした。だけど、そのうちに光ちゃんだけが目が飛び出してきた。先生に聞いてみたがそれらしいアドバイスがなかったので、無知な事にそのうちに眼の腫れは引くのだろうと考えていた。  その症状をNPO法人のBさんに何気なく相談したところ、血相を変え、光ちゃんを見るなり、すぐに手術しないと死んじゃうよ!と私を叱った。あたふたとする私を置い

          光ちゃんは眼が見えなくなった1⃣

          本当のしあわせ

           トライアルが決まった保護猫Aちゃん、Bちゃん。早速、私とNPO法人の方と彼女たちを連れてお宅へ伺った。広いリビングには床暖が入っていてほっとする温かさだ。AちゃんもBちゃんは、いつもと違う雰囲気にキャリーケースの中で固まっている。大丈夫、大丈夫、呪文のように話しかけ、リビングに用意してあった大きなケージに注意深く彼女らを入れる。  新しいケージに移された彼女たちは、明らかにパニックを起こして上下にに動き続ける。しばらくして落ち着いたのは、ケージの隅の狭いスペース。2匹で身

          本当のしあわせ

          幸運は猫の手に!

           今日の譲渡会の会場は広い。葬祭場の方が猫の保護活動に理解があって利用を許してくれたのだ。勿論、私も設営から手伝う。床が汚れないようにビニールシートを敷き詰め、ガムテープで固定。猫の入るケージを指示されたとおりに配置してから、その中にトイレ用容器、餌用水用容器を1セットにしていれていく。 すべての容器に必要なものを入れたら、用意完了!明日の譲渡会、1匹でもいいから、うちの猫じゃなくてもいいから、幸せを掴んで欲しい。   当日、まだ小さく愛らしいグレーの毛並みをもつ仔猫が大

          幸運は猫の手に!