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お調子者を悪者にしない


2023年12月20日(水)朝の6:00になりました。

毎朝投稿をはじめて、今日でちょうど354日が経過しました。

どうも、高倉大希です。




おにごっこをしていると、わざと鬼につかまろうとするお調子者が出てきます。

椅子取りゲームをしていると、わざと椅子に座らないお調子者が出てきます。


小学校の学級担任を務めていたころ、このような事例が多々ありました。

はじめはみんなも、そんなお調子者を見てげらげらと笑っています。


ところが、時間が経つにつれてだんだんとしらけてきます。

せっかくの楽しい遊びが、台なしになってしまうのです。


ホッブスの議論にとって肝心な点は、公権力の目的が人々を強制的に協力させることにあるのではなく、自発的に協力したいと思っている人々の不安を取り去ることにより、そういった人々が自ら望んでいる協力行動を取ることができる環境を用意することにあります。

山岸俊男(2000)「社会的ジレンマ」PHP研究所


どれだけ足が遅くとも、真剣に鬼から逃げる。

どれだけ緊張しようとも、真剣に椅子を取りにいく。


遊びに参加する者が、守るべきマナーです。

みんなが真剣に取り組むからこそ、遊びはヒートアップしていきます。


大切なのは、そんな事実を全員が認識しているということです。

真剣に取り組むからこそ、遊びはおもしろくなっていきます。


プレイヤーは謎を解いた瞬間、まるで自分のこれまでの人生を肯定されたかのような気持ちになるかもしれません。俺って頭いいなぁ、俺スゴイ!なんて気持ちにさせたいのです、ゲームというものは。

玉城真一郎(2019)『「ついやってしまう」体験のつくりかた」ダイヤモンド社


足が遅くて、鬼になったときに誰もつかまえられなかったらどうするのか。

同時に座って、椅子の取り合いになったらどうするのか。


真剣に臨めば臨むほど、このようなケースが発生します。

こんなときは、一体どうすればよいのだろう。


ここに、大きな学びがあります。

懸念点に先まわりするルールを、みんなでつくればよいのです。


社会をよくしようとする活動のほとんどで、あたりまえのように「治療」が行われている。すばやく効率的な治療が施され、対応、復旧、救命の努力が称えられる。 だがもっとすばらしいことができるはずだ。 後手に回るより、先手を打とう。いま世界に必要なのは、救命がもはや必要でなくなる世界をめざして果敢に戦う、静かな英雄たちだ。

ダン・ヒース(2021)「上流思考」ダイヤモンド社


もっとも避けるべきは、お調子者がただの悪者になってしまうような状況です。

なんの整理もなくはじめれば、お調子者が発生するのは必然です。


マナーを違反すると遊びがつまらなくなることを、全員で認識せねばなりません。

その上で、想定される懸念点に先まわりしなければなりません。


どうすれば目の前の遊びが、もっともおもしろくなるのか。

お気づきのとおり、これは遊びに限った話ではありません。






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