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役割が人を変えてゆく


2024年5月18日(土)朝の6:00になりました。

変化とは、自己の中に非自己を取り込むことである。

どうも、高倉大希です。




後輩が入学することで、1年生は先輩になります。

昇進することで、平社員は上司になります。


結婚することで、ひとりの男は夫になります。

子どもが生まれることで、ひとりの夫は親になります。


世界が、変わったのではありません。

役割が、変わっただけです。


「あなた、がんですよ。せいぜい保って半年です」と言われたら、どうなるか。宣告され、それを納得した瞬間から、自分が変わります。世界がそれまでとは違って見えます。でも世界が変わったのではなく、見ている自分が変わったんです。つまり、知るとは、自分が変わることなのです。

養老孟司(2023)「ものがわかるということ」祥伝社


自分には、向いていない。

そう思ってはいたものの、役割上やってみるしかありません。


やってみれば、案外なんとかなるものです。

気がつけば、それが当たり前になります。


役割が変われば、立ち振る舞いも変わります。

立ち振る舞いが変われば、思い込みも変わります。


ほんとうは得意になる才能をもってるんだけど、「オレは苦手だ、わたしは苦手だ」って本人が勝手に思ってることってあるんですよ。(中略)マネジメントなんか大嫌いで、「ものづくり一筋の職人としてやっていきたい」と言っていたような人が、「人にものを教えるのは、おもしろいなぁ」って、変わっていくのをわたしは何度も見てきました。

ほぼ日刊イトイ新聞(2019)「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」ほぼ日


役割は何も、与えられるものばかりではありません。

自分の行動次第では、新たな役割が生まれます。


お店に入れば、お客さんになることができます。

マラソン大会に出場すれば、ランナーになることができます。


海外に行けば、外国人になることができます。

文章を書けば、書き手になることができます。


自分に都合が悪いことはすべて、「社会が悪い」「社会のせいだ」というあの態度だ。でも、社会が自分の外にあると思っているのは、ほかでもないその人だ。自分でそう思い込んでいるだけなのに、じゃあその人はいったい何を責め、誰が悪いと言ってることになるのだろう。

池田昌子(2003)「14歳からの哲学」トランスビュー


ずっと同じところにいると、役割が変わることもありません。

役割が変わらなければ、自分自身をその役割に寄せなければならなくなります。


だからこそ、自らさまざまな役割を担います。

得意か苦手かを判断するのは、その後で十分です。


役割が人を変えてゆく。

今の自分というものは、役割と共に変わります。






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