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わざわざ否定して世界を閉ざす


2024年5月5日(日)朝の6:00になりました。

純粋の美しさは、いつも無意味で、無道徳だ。

どうも、高倉大希です。




洋服なんて、どれもただの布でしょ。

そう言うことで、洋服の世界に通じる扉を自ら閉ざしてしまいます。


時計なんて、時間がわかればどれも一緒でしょ。

そう言うことで、時計の世界に通じる扉を自ら閉ざしてしまいます。


ゴルフなんて、おじさんがやるスポーツでしょ。

そう言うことで、ゴルフの世界に通じる扉を自ら閉ざしてしまいます。


抽象の世界での「単純化」は、短絡的思考とはまったく対極のもので、対象が複雑であればあるほどよく、それをいかにシンプルにするか、まさに「具体と抽象とのギャップの大きさ」を追求することです。一方の「短絡的な思考」は、具体の世界だけで一つのサンプルを見て、「〇〇人は××だ」というような結論を簡単に出してしまうようなことを指します。

細谷巧(2014)「具体と抽象 世界がわかって見える知性の仕組み」dZERO


興味がないことは、何もわるいことではありません。

その世界に足を踏み入れるかどうかは、間違いなく個人の自由です。


足を踏み入れなくても、べつに問題はありません。

ただ、だからこそわざわざ否定しなくてもよいのになと思います。


未知の世界を否定してしまうと、損を被りかねません。

その否定した世界に、いずれは足を踏み入れる可能性が十二分にあるからです。


ほんとうは得意になる才能をもってるんだけど、「オレは苦手だ、わたしは苦手だ」って本人が勝手に思ってることってあるんですよ。たとえば、世の中に、「オレはマネジメントが得意だ」って最初から思ってる人なんていないんですよ。マネジメントなんか大嫌いで、「ものづくり一筋の職人としてやっていきたい」と言っていたような人が、「人にものを教えるのは、おもしろいなぁ」って、変わっていくのをわたしは何度も見てきました。

ほぼ日刊イトイ新聞(2019)「岩田さん 岩田聡はこんなことを話していた」ほぼ日


ビールは、苦くてまずい。

そう豪語していた大学生が、ビール腹のおじさんになります。


管理職なんて、つまらない。

そう豪語していた若者が、立派なマネージャーになります。


感性なんて、時と共に簡単に変わります。

まだ見ぬ自分の将来を、わざわざ自分で狭める必要はありません。


人間は変化するのですから、当然自分も変化します。しかし、刻一刻と変化する自分というものを、脳はうまく扱えません。そこで脳は、自分というものを無理やり固定しようとします。

養老孟司(2023)「ものがわかるということ」祥伝社


わざわざ否定しない。

ただそれだけの話です。


ただそれだけの話なのですが、案外難しかったりします。

知らないものは、怖く見えてしまうからです。


くり返しになりますが、知らないことはべつに問題ではありません。

大切なのは、知らないことをわざわざ否定しないことです。






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