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柿の種

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記事一覧

鏡を責めて何になろう

2024年5月23日(木)朝の6:00になりました。 家を出る前に鏡を見て、身につけているアクセサリーを1つ外して。 どうも、高倉大希です。 自分の面が曲がっているのに、鏡を責めて何になろう。 ロシアの文学者、ニコライ・ゴーゴリの『検察官』という戯曲の一節です。 あまりにも鋭くて、目にしたときからずっと頭に残っています。 きっと、自分の面が曲がっているという自覚があったのだと思います。 たしかに、そんなときほど鏡を責めたくなるものです。 鏡を責めたところで、何

今がいちばん幼い

2024年5月22日(水)朝の6:00になりました。 絶望に閉じ込められたあの道、幼い苦悩にもみつぶされたあの道。 どうも、高倉大希です。 今が、いちばん若い。 こんな言葉を、よく耳にします。 何かをはじめるのに、遅すぎることはない。 何ごとにも、臆することなく挑戦しよう。 間違っちゃいないのでしょうが、どうにも好きになれない言葉です。 キラキラしすぎていて、直視することができません。 だからこそ、こう考えるようにしています。 今が、いちばん幼い。 言っ

書く人なんて暗くて当然

2024年5月21日(火)朝の6:00になりました。 だいせんじがけだらなよさ、さかさに読むとあの人がおしえてくれた歌になる。 どうも、高倉大希です。 ペンを握って、ひとり黙々と何千字。 画面に向かって、ひとり黙々と何千字。 書くときは、いつだって孤独です。 こんな人間が、暗くないわけがありません。 書かずに済むのなら、それに越したことはないのかもしれない。 毎日書いていると、時々こんな気持ちになります。 「書くってね、自分と対話することなんだよ」 まさに

修理しながら進み続ける

2024年5月20日(月)朝の6:00になりました。 ポンコツ車と同じなんだ。何処かを修理すると別のところが目立ってくる。 どうも、高倉大希です。 走り出したら、止まれない。 企業も、教育も、医療も、国家も。 簡単に、止まることはできません。 この世の多くのシステムが、そうなのだろうなと思います。 だからこそ、修理しながら進み続けるしかありません。 故障しては修理して、修理しては故障します。 故障しないなんてことは、絶対にありえません。 世の中が変わり続け

偉い人なんていない

2024年5月19日(日)朝の6:00になりました。 エジソンは偉い人、そんなの常識。 どうも、高倉大希です。 タメ口を挟んだり、相手の言動をイジったり。 ちょっと生意気なくらいの方が、目上の人からは可愛がられます。 もちろん、相手へのリスペクトがあってこそです。 リスペクトの上に、生意気さを重ねます。 これが、昔からずっと不思議でなりませんでした。 どうして生意気な人が、好かれやすい傾向にあるのだろう。 この疑問が解消されたのは、自分が先輩になってからのこ

役割が人を変えてゆく

2024年5月18日(土)朝の6:00になりました。 変化とは、自己の中に非自己を取り込むことである。 どうも、高倉大希です。 後輩が入学することで、1年生は先輩になります。 昇進することで、平社員は上司になります。 結婚することで、ひとりの男は夫になります。 子どもが生まれることで、ひとりの夫は親になります。 世界が、変わったのではありません。 役割が、変わっただけです。 自分には、向いていない。 そう思ってはいたものの、役割上やってみるしかありません。

今はこれが精一杯

2024年5月17日(金)朝の6:00になりました。 おまえさんの人生は、これからはじまるんだぜ。 どうも、高倉大希です。 好きな人がいるのなら、告白しちゃいなよ。 親戚のおじさんが、甥っこに対してこう言います。 おじさんなりの、親切です。 すでに終えた身だからこそ、青春の価値がわかります。 しかし甥っこからすれば、そんなに単純な話ではありません。 今は、その人のことを遠くから眺めるだけで精一杯です。 過去に自分が書いた文章を読み返すと、とても恥ずかしい気持

諦めない人はいつだって孤独

2024年5月16日(木)朝の6:00になりました。 名声は爆発するものではなく、徐々に滲み込むものである。 どうも、高倉大希です。 諦めない。 多くの人はこの言葉から、ポジティブな印象を受けとります。 雨ニモマケズ風ニモマケズに努力する人を、頭に思い浮かべるからです。 たしかに、諦めずに頑張っている人はとてもカッコよく映ります。 しかしここで想像されるのは決まって、「できるようになるための努力」です。 本当に根気が必要なのは、「できていることを他者に伝える努

書く人が通る道

2024年5月15日(水)朝の6:00になりました。 孤独な者よ、君は創造者の道を行く。 どうも、高倉大希です。 毎朝投稿をはじめて、今日でちょうど501日目になりました。 レギュラーストレートの、デニムと同じ数字です。 note をはじめる前は、べつの媒体で毎朝投稿をしていました。 そのときは、400日くらい継続したかと思います。 これだけ書いていると、文体も変わります。 昔の文章を読み返すと、とても恥ずかしい気持ちになります。 ものを書く人は大抵、ちょっ

フラットに考えることの難しさ

2024年5月14日(火)朝の6:00になりました。 多くの人たちは、見たいと欲する現実しか見ていない。 どうも、高倉大希です。 フラットに考える。 これほどまでに、言うは易く行うは難しなことはありません。 もはや何かを考えている時点で、フラットではないと思った方がよいくらいです。 このような思考の偏りを、バイアスといいます。 語源は、「傾斜」を意味するフランス語の「biais」です。 「先入観」や「思い込み」と、訳されることがほとんどです。 インターネット

子どもをもつことは、死ぬ自由を失うこと

2024年5月13日(月)朝の6:00になりました。 子どもたちの声がなくなったら、この世がどんなに単調になるか考えたことある? どうも、高倉大希です。 結婚してよかったことは、結婚について他者から言及されなくなったことだ。 作家の西加奈子さんが、こんなことをおっしゃっていました。 結婚が、人生を豊かにする。 結婚は、人生の墓場だ。 結婚については、様々な人が語っています。 そんな中でも唯一腑に落ちたのが、はじめに紹介した西さんの言葉でした。 子どもをもつこ

積んでは崩すのくりかえし

2024年5月12日(日)朝の6:00になりました。 スクラップ&ビルドで、この国はのし上がってきた。 どうも、高倉大希です。 今の自分の上に、積み重ねていく。 わたしたちは、学ぶことに対してこのようなイメージを抱きがちです。 知識を増やしたり、スキルを身につけたり。 足し算のように、積み重なっていくイメージです。 しかし実際のところは、そうでない場合がほとんどです。 積み重ねたものが崩れるその瞬間に、学びが生まれているのです。 こう思っていたのに、実際はこ

文章を寝かせる

2024年5月11日(土)朝の6:00になりました。 文字が、ここへ連れてきた。 どうも、高倉大希です。 深夜に稲妻が走り、すかさずメモを残します。 翌朝目覚めて確認すれば、稲妻がゴミと化しています。 昨晩の時点では、とんでもない閃きだったはずなのに。 時間が経てば、その効力が失われている。 こんなことが、よくあります。 瞬間の衝撃は、疑ってかからなければなりません。 熱が冷めたときに、残っているものはなんだろう。 上記の事実に気づいてからは、こう考えるよ

所詮は自分に理解できる程度のこと

2024年5月10日(金)朝の6:00になりました。 何が理由かはわからない、でもそれはとにかく起こりうることなのだ。 どうも、高倉大希です。 わかりやすくまとめられた資料、わかりやすく説明してくれる先生。 わかりやすく整えられた道、わかりやすく導いてくれる案内板。 わたしたちは、わかりやすさを求めます。 なぜなら、自分の頭で考えなくても済むからです。 わかりにくいものに出会ったら、自分が困ってしまいます。 そんなときは、わかりにくいのが悪いと言ってどうにかそ