ADHDの息子、進級する。2年生の始業式、母の力を知る。

進級後、1週間。

息子、とても頑張っている。

初日は、クラス替えと担任の先生が不安すぎて、登校班の集合場所に行く途中で足が止まってしまった。
手を繋いでいたので、行きたい気持ちと不安が彼の中でせめぎ合っているのを、肌で感じた。

「一緒に行こうか?ママ、お仕事のカバンとってくるから」というと、「うん!」と嬉しそう。

すぐくるから、行っててね、と言って、荷物を取りに帰ると、少しして、玄関が開いた。

「ママーママー」と不安気に呼ぶ。
1人で歩けなかったんだな、と分かる不安げな顔。

私を見て、ホッとした様子だったので、その場でぎゅーっとした。「大丈夫、大丈夫。」
ちょっとしたら落ちついた様子。
この3分くらいが、彼には大事なんだなぁ、と感じた。母の力はすごい。

「さあ、一緒に行こう」

チラホラ、親子登校の子もいる。
今日は、どの子も緊張するよね。

道中、色々と話すうちに、元気が出てきた様子。
幸い、お友達は沢山いて、前のクラスにはいつも仲良しの4人、がいたらしい。
男の子も、女の子も、見かけたら声はかけてくれるし、彼も応えている。

息子のせいで、嫌な思いをしてしまった子や喧嘩してしまった子もいるので、全員と万全に仲良く、という事ではないけれど、まずは声をかけてくれる、お友達として接してくれる子達がいる事に、安堵する。本当にありがたい。

彼は繊細なところがあるし、不安も強いタイプだけど、家族以外には全く違うキャラ。
やんちゃで元気で、よく喋る、ちょっと乱暴なおちゃらけた悪戯っ子。多分。

学校が近づいてきたら、顔見知りも増えたからか、彼の方から繋いでいた手を離した。
昇降口まで行ったら、「ママ、僕1人で行くから大丈夫!お仕事頑張ってね!」だって。

良かった、スーッと昇降口まで行けた。
友達と朝の挨拶して、わーっと走っていった。
あの顔なら、大丈夫だろう。
帰ってくるかもしれない、としばらく待っていたけど大丈夫そうなので、仕事に向かった。

今日の彼の様子を見ていたら、励ます言葉しか、出てこない。文句ひとつも言う気にならない。
行きたいけど、不安、不安だけど、行きたい。
その両方の気持ちでいっぱいみたいだった。

始業式の今日は、送って行こうと腹積りはしていた。

人によっては、一度送っていくと癖になる、自分1人で行けなくなる、段々不登校につながる、と言うような事も言われたけど、今日、私は一緒に行って良かったなぁ、と思う。
一緒に行かなくても、もしかしたら無理に頑張って登校班で行けたかもしれないけど、彼の気持ちを感じたら、一緒に行けて良かった。
学校に着いた後の、心の整い方が違う。

元気に走っていった彼は、家を出た時とは別人みたいだった。
母と手を繋いで行く事で、不安が減らせるのだな、母親の温もりで安心して頑張ろう!と思えるんだな、とよくわかった。
自分の母を、ほとんど覚えていない私には、未知の体験だったけど、「母親」の偉大さを思い知った。

帰宅してきた後、話を聞いたら、学年持ち上がりの先生で面識があったらしく、安心したよう。
仲良くしていたお友達もいて、何より、赤ちゃん時代からの幼馴染も一緒。
彼にとっては、初めての進級だったけど、少し安心できた様子。

明日は一年生がくるから、チビ達に歩き方教えてあげないとな!と、先輩風をふかした発言をして、寝ました。

上々の滑り出し。
彼は人に恵まれるラッキーボーイです。

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