(52) 保護者の思いと,かっこつけるぼく

こんばんは.今日もお疲れ様でした

教育相談期間です.
保護者の方と話をします.
ぼくはなるべく,自分の意見を言わずに
保護者の意見に耳を傾けるようにします
机はわざと4つつかって菱形にして
保護者と正対しないようにします.

話しながら
涙を流す保護者もいらっしゃいました
お子さんのことを考えているからこそ
お子さんの家での様子,発する言葉にどうすることもできず
感情が止められなかったようです

「お子さんが1学期,どのように育ってほしいという願いはありますか?」
と聞きました

「先生は,どう思われますか?」

と聞き返されました.
ぼくは,この問い返しの一瞬に
体がびびっとしました.
これは賭けだ.いくしかない.と決心しました.

「お子さんは,我慢しているように思えます.頑張りすぎているように思えます.まだ少ししか見ていませんので,ぼくとお子さんと関係が築けていませんので,断定はできません.しかし,ここまでならできる.いま,疲れた.などの本音を言えるようになってほしいです.そんな環境を保護者の方と,一緒に作っていきたいです.ぼくは伴走者でありたいと思っています.」

いま考えたら,本当に賭けですよね.怖かったです.
でも,どうしたいと聞かれて,どう思いますか?
と聞いてきた保護者は,本当にいっぱいいっぱいだったかもしれません

「私もそう思います.実は,去年再婚しまして・・・」

そこから語られた保護者の話は,本当に大変だなあと感じさせるとともに
保護者の方の覚悟も感じました.

「連絡帳に,家でのお子さんの頑張ったところを書いていただけないでしょうか.食べたお皿を片付けた,洗濯物を取り込んだ.なんでもいいです.いつでもいいです.ぼくは,それを,お子さんの横で,読みます.」

なんでそんなこと言ったのかよく覚えていません.
かっこつけたかったんでしょう.
それとも
どうにかして,その子供の笑顔が学校以外で見られるようにしたいのか
そんなこと考えてもいないでしょう

学級には8人います
その一人一人に合わせた指導を
それができるのが,この学級だと
ぼくは胸を張って
保護者に伝えます.